見出し画像

脱炭素の目標設定(カーボンニュートラル)が最終目標ではない件

国際的な合意として、将来的に二酸化炭素の濃度を増やさない(カーボンニュートラル)を目標にしているが、これはおかしい。今現在で温暖化が進んでいるというなら、温暖化を止めるためには今より二酸化炭素の濃度を減らす必要がある。
今の目標は、2050年にカーボンニュートラルで二酸化炭素の濃度を増やさないとしているが、今から28年間は二酸化炭素の濃度が増え続ける。今でさえ温暖化しているのであれば、28年後はもっと温暖化のスピードが速まっているはず。

カーボンニュートラルは途中の目標でしかなく、その先に濃度を下げて目標とする濃度の達成を目指さないと意味がない。登山に例えると、最終目標は山頂に登ることなのに、5合目を目標にしているようなもの。

気象庁の濃度経年変化のデータ

上のグラフから、最近の濃度上昇の割合は約2ppm/年である。今後の濃度上昇の予想をグラフにすると下図になる。これは2050年にカーボンニュートラルで濃度の変化が0になる(グラフの傾きが0)という予想。
濃度変化が0になっても、濃度の絶対値自体は現在より大きい。つまり現在でも温暖化しているというのであれば、2050年にはもっと温暖化のスピードが加速しているはず。
下図の破線の目標のCO2濃度はイメージで、現在の濃度より低い濃度のどこかに、温暖化しない(変化しない)濃度があるはずという概念を示している。

今後の濃度変化の予想

本来の目標は下図のように目標のCO2濃度を2080年代に達成するとなるべき。目標のCO2濃度はイメージで、いま現在だれもどこを目標にすべきかを明確にしていない。
今の目標のカーボンニュートラルに対して、本来は濃度を減らすためのカーボンネガティブの目標を明確にすべきと考える。

本来の目標イメージ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?