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原発を停止しても核廃棄物はなくならない件

原発反対派は原発を停止すれば、核廃棄物の問題がなくなるかのような主張をしている。しかし、現在まで40年以上運転してきた原発の核廃棄物はすでに存在しており、いまさら原発を停止したところで既にある核廃棄物は無くならない。
原発を停止するにしろ、推進するにしろ核廃棄物の処理は避けて通ることはできない。
核廃棄物の問題は、日本に核アレルギーがあってどこに処理施設をつくるかなど政治的に難しい問題であることは明らかであるが、ここをはっきりさせないと今後の原発に対する政策の評価もできないと考える。

廃棄物の処理ができないので、原発をトイレのないマンションに例える場合がある。その例えでいえば、流すべき排泄物はすでにあって、これからその処理を考えなければならない。
他のエネルギーとのコスト比較をする場合にも、原発の廃棄物の処理方法が決まっていない現状では、それにかかるコストの算定もできない。つまり原発で発電するコストがライフサイクル全体でいくらになるかを見積もることが出来ていない。

だから核廃棄物の問題は早急に決定すべき問題だと考えるが、常に先送りされてきた問題である。これについては問題を放置してきた政治の責任が大きいと思う。

もんじゅの失敗
核廃棄物に含まれるプルトニュウムを再利用して、原発の燃料にしようとしたもんじゅの計画は、ナトリウム漏れの事故が起こったことで完全に停止した。しかし、アメリカではもんじゅの経験を参考にして、新たに研究開発を進めようとしているらしい。

オンカロ
ヨーロッパ(フィンランド)では、地下450メートルに核廃棄物をとじこめて最終処理をしようとしている。10万年程度を想定しているようだが、人類が現れてから10万年なのに、10万年後の想定ができるわけがないと個人的には思う。

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