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【映画メモ】ビリーバーズ【#11】

よく映画化できたな!というのが最初の感想です。いつ読んでたかも忘れましたが、私が敬愛する山本直樹氏の漫画が原作です。

1999年に連載されていたということは、大学卒業の頃かな?修士課程に進んで、家でゴロゴロしていたので何度も読み返した思い出が。山本直樹さんの絵が好きなので、いろんな漫画を持っていました。

登場する女性の線の細さ、しなやかさと、登場人物が時折見せる狂気が、予想もしなかった方向へ導いてくれて、未だ経験したことのない官能の世界へ連れて行ってくれます。山本直樹氏の漫画を読みすぎたせいでおかしな性癖が身についたのだと思います。

何かのインタビューで、エロ漫画家のお父さんは娘とどう接しているのかという話を読んだことがあります。山本直樹氏の娘さんが、不登校か何かで学校に行けなくなったことがあって、その時、語りかけるでもなく、話すでもなく、ただ隣に座っていたそうです。今、自分が父になって、そういう対応ができるかというと疑問です。やっぱりアドバイスしちゃったり、正解を求めてみたり、一緒に議論してしまったり、とういう対応をしてしまいがちだと思いますが、ただ一緒にいるという、言葉を超えたコミュニケーション、そんな大それたものではなく、ただ相手が話せるようになるのを待つ、成長の段階かもしれませんので、ただ見守るということができるのかどうか。漫画は押入れの奥に仕舞っているので読むことはありませんが、インタビューはたまに思い出すと自問自答しています。

さて、ビリーバーズの話に戻って、あらすじは映画.comさんから

漫画家・山本直樹がカルトの世界を通して人間の欲望をあぶり出した同名コミックを、「アルプススタンドのはしの方」の城定秀夫監督が実写映画化。とある無人島で暮らす2人の男と1人の女。宗教的な団体・ニコニコ人生センターに所属する彼らは、互いをオペレーター、副議長、議長と呼び合い共同生活を送っている。瞑想、見た夢の報告、テレパシーの実験など、メールで送られてくる様々な指令を実行しながら、時折届くわずかな食料でギリギリの生活を保つ日々。それは俗世の汚れを浄化し、安住の地を目指すための修行とされていた。そんな彼らの日常はほんの些細な問題から綻びを見せはじめ、互いの本能と欲望が暴き出されていく。「ヤクザと家族 The Family」「東京リベンジャーズ」など話題作への出演が続く磯村勇斗が映画初主演を務め、「かくも長き道のり」の北村優衣、「罪の声」の宇野祥平が共演。

https://eiga.com/movie/96554/

世界観も不思議で、無人島にいます。登場人物はほとんど3人しか出てきません。しかも名前はなく、オペレーターさん、副議長さん、議長さん。副議長さんが女性で、オペレーターさんと議長さんが男性です。山本直樹の漫画で、こんな女男男の組み合わせで無人島にいるなんて、異常でエロいことが起こることしか予想できません。ワクテカです。そもそもこんな謳い文句でエロいことを期待するなという方が間違いです。

地上波では絶対放送できないようなエロい描写が続きますが、決して下品ではなく、美しい裸体です。もちろん元がエロ漫画なので、多少下品なところも出てきますが。

極限状態で壊れていく人を描かせたら山本直樹の右に出る人はいないなあと改めて思いました。男性には見てほしいし、エロ耐性があるなら女性にも見てほしい作品ですし、山本直樹氏の作品もお勧めしたいです。ただの、性行為だけを描いている漫画とは一線を画していると信じています。

映画のどんでん返しというか、最後のスタッフロールを見て腰抜かしそうになる程たまげたので、色々な角度で何度も楽しめる映画です。熱が入って書きすぎました。

晴れた日に、公園でボートにでも乗ってみるかな。

おわり


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