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ドイツから帰ってきて3日目の内田翼と座談会 その2(終)

その1はこちら


ドイツに行って変わったこと


黒岡:内田くんは、ドイツに行って猛烈に変わって帰ってくるかも、、とか思ってたけど、、実際どうすか?
内田:ドイツと日本を比べたらドイツのいいところしか見えなくて「帰りたくなくなるかな~」と思ってたんですけど、まあ、帰ってきました。
黒岡:へーそうなんだ
松村:へ~
内田:帰ってきてみたら日本もそれほど悪くないなあって。住みやすいし、天気いいし、太陽出てるし。スッと生活に入っていけたという。結局、何も変わらないっていう
黒岡:どっちもOKってことだね
松村:まわりに影響されない強さがあるというか、、、
内田:逆に日本のことが好きになったというか、、悪くなかったなって。東京とか人が多いのはあれですけど、ドイツは人が少なかったので、
黒岡:ドイツの街はどこにいたの?
内田:ハンブルクっていう街で、、ベルリンより北の方で、ちょっと田舎っていう感じで、、神奈川、、横浜のちょっと人が少ないっていうくらいの規模でした
松村:ふーん
ドイツから見た日本
内田:実はドイツで凄いSNSをやるようになっちゃって。インスタグラムをやるようになって。自分ではそんなに更新しないんですけど、人のを見るようになっちゃって。ああ~。
松村:そんなに見てたんだ。
内田:日本にいる時はほとんど見てなかったんですけど、向こうにいる時は、イベントの最新情報とか、黒岡さんたちの活動とかライブも聞いてました。宮坂くんとやるんだ~とか、インド不二でやるんだとか。チェックして応援してました。音楽的にドイツで特別影響を受けたとかは、ほとんどないと思います。
松村:僕は内田くんのインスタの文書が凄い好きで。
黒岡:私もツアーに行く後部座席で見たよ、、
内田:黒岡さんインスタグラムやってないですよね
黒岡:そう。やってないんですけど、松村さんの隣に座ってる時、見せてもらった。内田くんが生きているのを確認した。写真がとても良かったね。
内田:友達から、ドイツにいるんだからもっと更新しろよって言われてたんですけど、なんか面倒臭くなっちゃって。でも、日本が盛り上がってるな~、イベントとかもバシバシあって、、どカーンとなってて、エネルギーをめっちゃ感じました。あらためて日本の人、格好いいなあって思いました。日本の人の音楽とか、、ライフスタイルとかは影響受けたと思います
黒岡:ちなみにドイツ語は読めるの?
内田:一応勉強していってたので、ちょっとだけ読めます、、単語だけ、、最低限のコミュニケーションはできるって感じなんですけど。最後の方は耳が慣れてきて、応えられるんですけど、語彙がないから単語で返すみたいな。あとは、、テンプレートでご飯屋さんとかは不自由なく出来ましたけど、込み入った話になると、ポカーンって感じでした。
黒岡:周りに日本の人はいなかったの?
内田:いたんですけど、そういうコミュニティにはあんまり近寄らないようにして、、ハンブルク日本人専用ネットワークみたいなのはあって、コンタクトすれば近づけたんですけど、あんまり近寄らないようにしてました。もちろん日本人の人と知り合いになった人もいましたけど、ちょっとですね。
黒岡:そういう中でドイツ語でのコミュニケーションに困らなかった?
内田:まあ、みんな英語が話せるのでほとんど英語で話してました。でもコミュニケーションのストレスはすごくて、日本帰ってきて伝わるのが良かった。やっぱこう、、込み入った話ができなかったっていう、、わかってるんだけど、、もっと深いところに行きたいなあって。なるのがストレスでした。
黒岡:私も海外を旅行したときに、文化、アート、宗教とか込み入ったところでうまく伝えられなくて、、あ~ダメだな~俺の語彙力って感じた経験ある。
内田:日本語だと言いたい文章はできてるんですけど、伝えられない歯痒さとか、、音楽のイベントでも終わったあと有名なアーティストの人がそこら辺を歩いてて喋れるんですけど、「グット、、」くらいしか伝えられなくて、、。友達とか、何人かに、「内田はどんな音楽やってるんだ?」って言われて youtubeにupされてる黒岡さんとやったライブ映像とかみせて「これが俺のバンドだ」って紹介しました。何人かに。
松村:俺のバンド(笑)
内田:俺のバンドって言っちゃいました。黒岡さんって人がいて、、この人の曲をやってるんだよって何人かに伝えました。これこれって。
黒岡:

ドイツはやっぱりテクノ!?


内田:あとドイツでの、音楽は、日本よりワイルドで。公園、、公園って言ってもほぼ森みたいな、、そういう場所に、よく行ってたんですけど、そういうパブリックな場所にみんなライブハウスのサブウーハーみたいなの持ってきてて、5メートルの距離で違うテクノがかかってるっていう。しかも結構な音量で、そこは日本と違うところでしたね。
松村:ウケる。やっぱりテクノなんだ。
内田:最初マジでびっくりしたんですけど、地下鉄とかにもそういうスピーカーの音響システムを持ってきてて、みんな何も言わなくて。夜中の11時くらいまで隣の公園で流れてて、、みんなよく我慢してるなって、、、我慢してるっていうか、、若かれし頃からそれをやってきたっていうか
黒岡:みんなそれが普通なんでしょうね。
内田:おじいちゃんも流れてきたテクノで踊ってて、、遠くで若者が鳴らしてる音楽に合わせて踊ってたりとか、、
松村:そういう文化だったんだ
内田:それはカルチャーショックでした。やっぱテクノなんだなって
松村:そうなんだ
黒岡:ちなみにハンブルクとかもそうなの?ハンブルグって、、労働の街?
内田:近いです。港町でビートルズが下積みしてた街で、、ビートルズ広場とかもありました。港町で昔、鉄道とかなかった時に、船で香辛料とか、ハンブルグまで持ってきて、ハンブルクからヨーロッパに馬車とかで配ってたりして栄えてるって感じです。今は観光地化してるんですけど。
黒岡:そうなんだね。
内田:あと犬がめっちゃいました。首輪してない犬が。猫はあんまりいなかったんですけど。みんな電車とかにそのまま乗ってきたりして
松村:電車乗るんだ
内田:凄いブリーダーとかに躾けられてしっかりしてる感じでした。
黒岡:他の街とかいった?
内田:ベルリンはみんなのおすすめで、「東京みたいなところだから絶対行った方がいい」って何人からも勧められて行ったんですけど、本当に小さな東京みたいでした。みんな英語喋っててドイツって感じしなかったです。カルチャー、音楽、アートはベルリンに集まるんだって、、
黒岡:ドイツのアーティストってあんまり知らないな~
内田:自分が行った時はヴォルフガングティルマンス、とか、、
黒岡:ティルマンスってドイツ人か、、日本でもやってたね。銀座のルイビトンの上でやってたの見たよ。
内田:そうです。そうです。それの大きいやつが、、ドイツでもやってて。映画監督だとヴィム・ベンダースとか
黒岡:あ~そうか。ヴィム・ベンダースとか
内田:音楽だとクラフトワークとか、、
黒岡:なるほど、、そうか~。言われてみると知ってる。あとは、、他の国には行った?
内田:スイスに行きました。日本にすごく似てました。たまたま入った食堂で話したおっちゃんが「日本人とスイス人はよく似てる」って言ってました。
黒岡:スイスは永世中立国だっけ、、
内田:そうです。そうです。軍隊もなくて、、でも後ろにでっかい軍隊を持ってるドイツがいて、、ドイツがいるからスイスは軍隊がいらないんだって言ってました。あとは、物価がとにかく高くて、、ヨーロッパの人もスイスに行くのは物価が高いからきついって言ってました。あと、日本に似てるのはスイスは街が静かで綺麗でってところですね。ドイツは、、テクノもありますし、みんなでっかい声で話してるんですけど、スイスは本当に日本とよく似てて静かで、電車とかも1分刻みで表示されてて、、日本とスイスだけだそうです。電車の時間が正確に刻まれてるのは。約束の時間に守るとか。
黒岡:そうなんだ。

ドイツの時間感覚


内田:逆にドイツは、ライブが21時開始ってアナウンスされてても21時30分になっても始まらないっていう(笑)。全然時間通りに始まらなくて、、それをわかってる人たちが結局30分遅れてきて、さらに30分押すっていう、、。それが面白かったです。
黒岡:船とか電車とかも、他の国は適当だったりするよね。
内田:日本で言うとICEっていう新幹線みたいな電車も遅れるのが当たり前で、、みんな「クソだクソだ」ってクレームつけてるんですけど、みんな乗るしかないから文句言いながら乗ってました。
黒岡:そうなんだ
内田:自分もICEに初めて乗る時、、行きも帰りも予約して行ったんですけど、どっちもキャンセルになって
黒岡:え~
内田:従業員がいませんって、、、だから運行はなくなりましたってなって、、
松村:え~
内田:その後のケアも特になくて、、自分達で考えてやるしかないっていう
黒岡:それもね、そういう文化というか、、
内田:そういうのと比べると、日本は凄い正確だし、アフターフォローも凄いし。日本凄いな~って
黒岡:まあ、どっちがいいのか、どっちが悪いのか、とかじゃないんだろうけどね。お国柄で
ドイツ日曜日
内田:そうです。そうです。ドイツの人からも「日本人は働きすぎだよ!ちゃんとしすぎだよ!余裕さがない」って言われるんですけど。良し悪しで
黒岡:へー
内田:でもちゃんとしなくていいんだ~ってのも学びました。ちゃんとしてはいるんですけど、ちゃんとしてるレベルが低いっていうか。それを知れたのは良かったです
黒岡:それは面白いね。みんな受け入れてるんだろうね。それを込みで。
内田:そういうのが許されるっていうか、、
黒岡:そういう大らかさは嫌いじゃないっていうか
内田:日曜日は主要なお店以外は休みになるんですよ。法律っていうか、、駅の周りのコンビニとか最低限のところは空いてるんですけど、洋服屋さんとかスーパーとかは日曜日は休みで、、
黒岡:へ~そうなんだ
内田:日曜日は休みなさい、、それぞれの時間を楽しみなさいっていう
黒岡:へー。それいいね。
内田:それ凄いよくて、、強制的に余暇を楽しむというか、、
松村:へー大事
内田:それでみんな公園とかでふら~ってきたり、家でゆっくり料理を作って食べたりとか、、
黒岡:なるほど
内田:それは実践したいな~って。ついつい予定詰め込んじゃうんで、、、そういうのはいいところだな~って思いました。
黒岡:そういう風土っていうか、休むのが普通になればいいね。ついついやっちゃうけど、溜まった仕事を
内田:俺もやっちゃうんですけど
黒岡:そういう精神で生活するのはアリだね
内田:それを実践したいな~って思ってます。
黒岡:いい話を聞けました。ありがとうございました。


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