くろぴょんこ

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メモ

手法ではなく考え方と言われる所以。know-how(どうやるか)ではなくknow-why(なぜやるか)が大事。

    • 合同『学び合い』

      今週は三者面談のため午前中4時間の特別日課です。そのため、授業がつぶれてしまい、期末テストの兼ね合いでどうしてもあるクラスの授業が1時間足りなくなってしまいました。そこでそのクラスの進度に余裕のある数学の先生に相談し、そのクラスの授業を1時間もらうことにしました。でどうせやるなら、もともと自分の授業が入っている時間で2クラス合同で授業をやろう!と思い、初めて合同『学び合い』を行いました。 合同『学び合い』については以前、上越教育大の西川先生のオンラインゼミで質問をした際に教

      • 前提

        少人数指導やT T(ティームティーチング)による指導は前提として、教師が一律に生徒集団に対して教えることを前提としている。 そのように手取り足取り教えることで、その時間はわかった気にさせられるけど、本当の意味での理解や、その子自身の「もっと学びたい、ワクワクするな、自分1人でもやってみようかな」には繋がらない。 僕もそうだけれど、基本的に教師になるような人って教えることや話すことが好きな人が多い。だからついつい教えることが気持ちよくなってしまい、クラス全員に対していい

        • 遊びと学びとそれからスマホ

          GIGAスクール構想について、「一律に」という工業化社会のコードから抜け出せない面があります。さぁみんなで一緒に使おう!っていう音頭から早く抜け出さないと子どもの頭と視力はどんどん悪くなるで!(なーんて) 大事なのは使いたい時に使いたい人が使えるかどうかなのだと思います。 昨年度から1人1台タブレットが導入され、社会の授業では使いたい時に使えるように、授業のあり方を転換しました。導入当初は皆が使っていましたが、慣れてくると、常時、使っているのはだいたい学級の3

          ルーブリック評価について

          ルーブリック評価についてもやもやと考えています。 例えば、単元のまとめとなるレポートに取り組む際、ルーブリックを事前に示すことで、生徒は見通しを持って取り組むことができます。また、レポートは評定のための評価を行う上での評価材料になるので、ルーブリックは説明責任を果たす上でその根拠となります。 しかし、ルーブリック評価が生徒の主体的な学びにつながるのかというと、必ずしもそうではないと考えます。学習に見通しを持つこと、評価の視点を事前に示すことはフェアであり、大事なことだと思

          ルーブリック評価について

          瓦解

          公教育で教師として働き続ける意味を考えてきました。 ここ1、2年の間で、公立学校の教師を辞め、私立の新しい学校を作ったり、起業して個人事業主になった方が多くいました。 そういった方たちから、たくさんの影響を受け、自分もこんなふうになんていう憧れを抱いていたので、すごいなあという思いと同時に、さみしさもありました。 そういった中、悶々と公立の中学校の教師として働き続けることの意義について考えてきました。 学級担任、教科担任として生徒と関わることはとても楽しい

          メモ 苫野一徳「学校を作り直す」を読んで

          学校を変えたい変えようと思って、一人でどうにかなるものではない。そして、学校の規模が大きくなれば大きくなるほど、教員の個性も様々だし、方向性や考え方も異なってくる。 そういった中で、子どもたちが社会で生きていくために自立した一人として生き抜く力を育んでいくかという大枠のマインドを共有していくことが大事であると感じる。 ただ、教師というのは個性の塊であり、自分のテリトリーの中で仕事をしたい、そこを侵してくるやつは許さんみたいな空気感があることも否めない。実際、苫野さんの言う

          メモ 苫野一徳「学校を作り直す」を読んで

          『学び合い』のその先

          2年生になって自由進度学習を取り入れたのは、これまでの1年間で行なってきた『学び合い』をより緩やかでテクニック不要の『学び合い』にしたいと思ったからです。 もっともっと緩やかな協同生に支えられた学びの時間にしたいと感じたからです。「一人も見捨てない」ことを敢えて語らなくとも、「一人も見捨てないことを諦めないこと」が得であることをちゃんとわかって、その上で緩やかに繋がり続けてほしいと思ったからです。 教師としての私がいようがいまいがそんなことは関係はありません。むしろいない

          『学び合い』のその先

          単元内自由進度学習に挑戦した

          今日は1学期の期末テスト初日。社会は3日目。地域によっては定期テストが廃止されている学校もあるようですが、私が勤務する市では今のところはそういった動向の兆しは見えません。 今回のテスト範囲は近世の小単元その1(ルネサンス~安土桃山時代)です。新しい試みとして今回、この単元の授業を自由進度学習で行いました。自由進度学習(単元内自由進度学習)とは生徒が自律的な学びを進めるための学習方法です。単元を通して、学び方、学ぶ人、学ぶペース、学ぶ空間などを自分で選択しながら学習を進めます

          単元内自由進度学習に挑戦した

          「振り返り」と評価について

          先日、地元の社会科仲間との話の中で、振り返りのワークシートと評価の視点についての話題が上がった。具体的な内容は 〇「まとめ」と「振り返り」は何が違うのだろうか。 〇「振り返り」をどのように評価するのか、あるいはしないのか。 といった内容だ。 個人的には「まとめ」は、その時間の課題に対する答えであり、「振り返り」は生徒自身が学習を自己評価し考えの変容を生徒自身が認知したり、次への見通しを持つ場であるととらえている。(そう考えると振り返りは評価するためにあるのではなく、生

          「振り返り」と評価について

          任せること

          オンライン西川ゼミが行われた。5月末から始まり今日で4回目だ。今日はknow-how「どうやるか」ではなくknow-why「なぜやるか」を説くことが大切であることを学んだ。「なぜやるか?」ということを納得している生徒が一定数いれば、大人がこうしろああしろと言って動かしていくよりもはるかに大きな力を発揮するということだ。このことは実際に学校で生活している中で大きく感じることでもある。大人はついつい途中で口出しをしたくなってしまいたくなるのだが、信じて任せることで、時に子どもは大

          ぶつかる?かわす?....待つ。

          大人たちは生徒に仲間の大切さを蕩々と語るのに、実はその大人たちが職場の同僚を大切にできていないような気がする。言ったもの勝ち、やったもの勝ち、自分の狭いテリトリーの中でお山の大将でいる優越感に浸る、自分のクラスがよければいい、自分の学年がよければいい、他を攻撃することで自分の存在を保つ、長い間そのやり方でやってきたものだから今更人の話に耳などかさない、そんなベテラン教員の多いことや...(こんなふうに書いてしまう自分もまたその類かもしれないなぁ。) もちろん若手に経験を積ま

          ぶつかる?かわす?....待つ。

          遊ぶこと

          小学校時代の放課後のあの時間ってすごく貴重だったと思う。一度家に帰ってから集まってくる子どもや、帰る時間がもったいないからとそのまま気の済むまで遊んでから帰る子どもと、いろいろだった。思い思いに集まって、あのゆったりとした時間の中で伸び伸びと遊ぶ時間で培ったものは大きいのかなって。 現在コロナ禍において活動停止となっている部活動であるが、活動していた時にこんな違和感を感じた。 今年度から母校に勤務している。中学時代汗を流したグラウンドには後輩たちがいて、僕は顧問としてグラ

          どう居るか

          日々子どもたちと接している中で、子どもたち一人一人の表情や教室の空気の変化を感じる。穏やかな雰囲気、のほほんとした空気、ピリついた空気、不安な空気といろいろだ。一人一人の気持ちがいつも一定でないように、教室の空気もその時その時で変化していくものだと思う。 大人なのでその空気の変化を当然感じとる。でも大人が感じることは大抵の子どもたちが感じていることなのだと思う。 そういった日々様々な変化のある教室で、どうやるかというような方法を考えることやその術を知っていることは大切なの

          授業について

          生徒の学習が単なる無機質な知識の定着や高校受験のための学習では学ぶ意義や楽しさは得られない。あくまでも僕は中学3年間の社会科において【よりよい社会の担い手を育てる】授業を追究していきたい。そのうえで生徒の〈力〉を育みたい。以下①と②を融合した授業を模索している ①『学び合い』の授業を通して生徒の10、20年先の幸せを生徒と共に築くこと。 ②中学校「社会科」の三年間の授業を通して【よりよい社会の創り手を育てる】こと。 この①と②の融合を模索しながら個別化と協同化の中でゆる

          授業について

          社会契約論

          授業では… 生徒が初めて社会契約論に触れるのは中学校社会科、歴史的分野「近代の日本と世界」である。近代の日本というと「ペリー来航」の印象が生徒にとってもかなり強いであろう。この単元では幕末の日本において、ぺリー来航の歴史的意義とその影響について考えていく。 しかしその前段として欠かせないのが「欧米諸国が近代社会を成立させてアジア進出してきたことを理解する」(学習指導要領解説P111)ことである。なぜペリーが日本にやってきたのかというその経緯や欧米諸国の歴史について、世界とい