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時代の曲

最近、令和時代の曲ばかり聴いている。
え?それって当たり前のことじゃない?
って、思うかもしれない。でも、私にとってはそうじゃない。
平成になってすぐにカナダ・アメリカに渡ってきた私は、平成の音楽をほぼ知らない。だって、当時はネット配信なんて存在しなかったし、日本のTVもNHKを契約しないと観れなかったし、そもそも、アメリカに興味が向いていて、日本の曲をわざわざ聴こうなんて気がなかった。

だけど、YouTubeやiTuneが私を変えた。
期待せず、”どれどれ最近の日本の流行っている曲でも聴いてみるか。”と、クリックすると、イヤフォンに流れてくる曲に驚いた。
え、かっこよくない?
なるほど、これがエモいって感じかー。
と、すっかり魅了されている。

アーティスト名も曲名も知らずに、ただ、耳に流れてくる曲に身を任せる。
そうすると、その中でも特に耳に残る声や曲というものが出てくる。
ああ、この声、好きだなぁ、と思って、そこでiPhone画面を見て、誰の曲かをチェックする。

Vaundy

どれも、これもVaundy。
え、同じ人の曲なの?というのがまず驚き。だって、それぞれが全然違うジャンルの曲だから。でも、どのジャンルでも、声がぴったりはまっている。
Vaundyってバンド?
と、思ってリサーチすると、なんと、現役大学生のソロアーティスト。
マジか・・・?

その上、YouTubeのライブ動画を観て、更に、驚く。
え、金髪モジャポチャ?
そのルックスが全く自分の想像と違った。
昭和のロックバンドなどのボーカルは、治安の悪さとセクシーさが相まったタイプばかりだったから、その先入観もあったのだろう。また、彼の声のセクシーさから勝手に人物を創り上げていたのもあった。

なるほどねー。本物が埋もれず、世に出てくる時代になったんだ。TV局が時代を作る時代は終わったんだ。

昭和は昭和で良いところもいっぱいあったけどね。

昭和の曲を耳にすると、その頃の自分を思い出す。それが良くって、その頃の曲ばかりを聴く人もいるかもしれない。

でも、なぜか、私は今の曲を聴くのが好きだ。
Yoasobi、Ado、Inase, Natori, Creepy Nuts・・・そして、Vaundy
どれも何故かローマ字表記か変な英語名だな。でも、その和製英語に自信が持てる時代になったというのが、また良いじゃないか。

楽器を奏でて曲を作る時代が、PC画面で作る時代になった。
でも、どっちもエモさを感じられるのが、日本っぽいね。

昭和の曲は私をその頃の自分に戻してくれる。
そして、どうやら、令和の曲は、私をもう一度20代の気持ちに戻してくれるみたいだ。

みずみずしく、痛々しく、そして、あっという間に過ぎ去る時代に。









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