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私と保護犬くるみの物語:くるみ㉗”(人間の)大人は分かってくれないっ!”

あたちの五感は日々研ぎ澄まされている。
昨日、気づかなかった音や気配を今日は感じられるようになっている。
廊下の微かな物音、窓に映った影、遠くに感じる気配、そして、なんか不吉な大きな黒いわんこなど、あたちの五感はそんな情報を瞬時に捉え、アラートを出す。

”くるみ、みんなを守るんだ!”と。

だから、吠えて知らせたり、威嚇したりするんだけど、パパちゃんもママちゃんも分かってくれない。分かってくれないどころか、怖い顔で、

「ノー!(ダメ!)」

って、言う。今日も、セントラルパークにお散歩に行って、お友達が集まる場所に行ったら、見かけないおっきな真っ黒犬がいたの。あたちは本能ですぐに分かった。キケンだと。

だから、あたちはめちゃくちゃ怖かったけど、そのおっきな黒いわんこの周りをぐるぐる回り、必死で歯を剥き出しにして、吠え続けた。
あっちいけ!あっちいけ!って。

でも、ママちゃんが、あたちを慌てて捕まえて、リーシュをして、吠えちゃダメって怒るの。その上、そのキケンわん物の真っ黒いわんこに近づき、「ごめんね、嫌な気持ちにさせて。でも、耐えてくれて、ありがとね。」とか話しかけて、ナデナデするの。

どーゆー事?

あたちの判断を信じてくれないの??

で、ママちゃんはそのわんこのママ(その人も真っ黒い服を着ていて、なんだか怖いの。)にも、「ごめんなさいね。」と謝り続けるの。なんで?あたちが悪いの??

その犬のママは、「うちは猫もいて、その猫が同じようにエマに威嚇したりするけど、エマは無視することに慣れているから、大丈夫よ。でも、その癖、今のうちに直しておいた方がいいわね。」って、ママちゃんに話していた。

ママちゃんも困った顔で頷いていて、なんだか、あたち1匹が悪いみたいだった。あたち、なんだか納得いかない!!

その人が言っていた猫ってなんなのか分からないけど、でも、きっとその猫なら、あたちの気持ちを分かってくれるはず。そして、一緒にその黒い不吉なわんこを追っ払ってくれるんだ!

※ (尚、これはあくまでもくるみ目線です。ちなみに、そのおっきな黒いわんこ・エマちゃんは非常に躾が行き届いた、穏やかで、優しい目をしたスィートなわんこです。私、飼い主的には、くるみの人種差別ならぬ、黒犬差別に戸惑う最近です。)






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