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【ショートショート】時計台の妖精。

昔々、静かな村の中心に古くから存在する時計台があった。

村のシンボルとして誇り高くそびえ立ち、ただ時間を告げるだけでなく、村人たちにとって特別な意味を持っていた。
しかし、この時計台の時計は、不思議と決して正確な時間を示さない。

一日中、時間が前後し続ける謎に満ちた存在。訳わかんないよね。

投資に精通した若者「こう」は、この時計台の秘密を解き明かすことに挑む。彼は夜の静けさを利用して時計台に忍び込むと、そこで思いがけない発見をする。時計のメカニズムはただの機械ではなく、小説好きな妖精「ごいっち」が時間を操っていたのだ。

「ごいっち」は、人々に時間の価値を再認識させるため、意図的に時計を狂わせていた。彼は、忙しい日常に追われる人々が、本当に大切なものを見失わないようにと願っていたのだ。

「こう」はこの秘密を胸に秘め、「ごいっち」の哲学に感銘を受ける。彼は、投資の知識を活用して、時間の使い方に関する新しい考え方を村人たちに広めることに決める。時間を「投資」することの重要性を説き、それを実生活に活かす方法を提案する。

村人たちは徐々に時計の不正確さを受け入れ、時間を大切にするようになる。時計台の下では子どもたちが遊び、恋人たちが語らい、老夫婦がゆったりと散歩を楽しむ。人々は時間に縛られず、今を大切に生きる喜びを学び始める。

そして、「ごいっち」もまた、「こう」の考え方に感化され、村人たちに必要な時だけ正確な時間を教えるようになる。「こう」と「ごいっち」の共同作業は、村に新たな時の流れをもたらし、時間の価値を再発見させる奇跡を起こす。

…って話があるんだよ( '༥' )ŧ‹”ŧ‹”


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