エモい。
毎週コンビでstand FMのラジオを録っている。
2人だけで話してもいいのだが、俺には放送作家になった同級生の馬路くんがいるので、毎週来てもらって3人で録っている。
基本は俺たちコンビで話すが、たまに話を振ったりすることもある。
まあ笑ってくれればそれだけでもありがたい。
今週は相方に用事があって都合が合わなかったので、今日馬路くんと2人でラジオを録った。
収録はいつもと違い1時間で終わったので、その後は駅近のバーで飲みにいくことにした。
馬路くんと2人でラジオを録った後、お笑いの話をしながら歩く夜道はエモかった。
高専という特殊な環境で出会った友達だが、将来彼と一緒にお笑いの仕事をすると思わなかった。
馬路くんは学生時代、作家になりたいという野望を誰にも、ずっと芸人になると公言していた俺にさえも言ったことはなかった。
それを知ったのは既に上京してきた後だ。
その時に初めてお笑いが好きだったことも聞いた。
かなり驚いたが、嬉しかった。
こんな縁は中々ない。
今後も一緒に仕事をしたい。
これからもずっとよろしく。
概ね、そんなことを話しながら歩いた。
今日の夜道は寒すぎず、星も見えて綺麗だった。
同級生とこんな関係になれたこと、今の気分、シチュエーション、全てが噛み合い
「エモいな。」
と俺が口に出した。
馬路くんは
お前のそういうこと言っちゃうところがダサいしキモいしイタい。
そんなやつだからそこまで仲良くならなかった。
そういうこと言われると冷める。
概ね、そんな感情を感じさせる表情を浮かべながら苦笑いしていた。
おしまい。
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