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体に電気が走った瞬間

3ヶ月悩んでMartin ooo-28を思い切って購入したのですが、それまで30本以上のアコースティックギターを試奏しました。試奏の目線は「弾きやすさ」と「値段」でした。

音楽素人の自分には高級ギターの音など理解できないはずだから、まずは弾きやすさが優先。それに、始めたばっかりだから車で言えば「フィット」から「マークⅡ」が妥当、と思っていました。

しかし、試奏を重ねるうちに、アコースティックギターの「鳴り」が少しずつわかってきて、ある一定の価格帯を超えると完全に楽器としてのものが違ってくることがわかりました。

それでも大金を叩いて高級ギターを買う身分ではないと思っていたところ、店員さんから「ご自身のギターを持ってきてもらって、この場で比較するというのはどうですか」と提案されました。

その時の私のギターはハイフレットが少しビビるので、調整してもらおうと思っていたこともあり、星螺の次に楽器店に行く時にmyギターを担いで楽器店まで行きました。

そして、myギターとooo-28を最初に店員さんに弾いてもらい、正面から音を聴きました。
「・・・違いはわかるけど、そんなに違わない感じ」
圧倒的な差を期待していたのですが、感動の域まで達しませんでした。

「やっぱり買うのはやめます。自分のギターも結構いい音鳴ることがわかりました」と店員さんに言うと、ニコニコしながら「最後に試奏してみて下さい」と私のギターを渡してきました。

自分のギターを受け取って、いつものように弾いて、次にooo-28を手に取りAmを1回ダウンストローク。

「???!!!!」

たった1回のストロークで、楽器としての違いを体感しました。まさに「体に電流が走る感じ」でした。

結局、頭でわかっていても、本当の価値は体感しないとわからないのです。

店員さんは「してやったり」という顔で「Martinは違うんですよ」と嬉しそうに笑っていました。まあ、店員さんにとっては「カモネギおじさん」ということはわかっているんですけどね…

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