さいきんのぼくら
昨夜はどうも、すみません。
ぼくはしあわせでした。なぜなら、めぐさんと分かり合うことができたからです。以前はどちらかが痺れを切らしていたような場面でも、ちゃんと後から和解できるようになったなと感じました。
語弊のある言い方になっていたら申し訳ないのだけれど、ようやくきみと目線が合っているのかな、と思っています。目は合っていたけれど、違う目線で生きていたのがこれまでのぼくたちだったのではないかなと思っています。ぼくはぼくの道のことで手いっぱいで、きみはきみのことに加えて、ぼくから言われたことをこなそうと必死になってくれていました。どだい、余裕が生まれる土壌ではなかったのだと思います。
今のぼくたちは、ぽらりすの足こぎのペダルを放り出してふざけることもできるような、そんな新しい関係にあるのかなと思っています。ぼくの大好きな濃密な空気とはまた違った、あたたかい空間がそこにはあります。たぶん、これはきみの空間の温度なのだと思います。家庭の温もりを知らないぼくにとって、誰かとひとつ屋根の下に住むということは未知のものですが、きっと、きみとならうまく慣れていけるのだと信じています。
まだまだつたない恋ですが、ぼくなりにきみとの未来を描いて進んでいくつもりです。
ずっと一緒にいられることは、もう神頼みしなくてもいいのかもしれません。
あと、願うことがあるとしたら、どうかきみが最後のときまでぼくといるときに幸せであるように、それだけです。
今更のように、ぼくは怖いのです。愛することが、自分の人生にきみを引っ張り込んでいくことが、不安です。
こればかりは戦闘力では太刀打ちできません。LG武器も役には立たないでしょう。バフをどれだけかけたとしても、別れのときを変えることはできません。きみの病を撃退することもできないでしょう。喧嘩しても、回復薬では元に戻らないでしょう。お互いの手を信じるしかない航海にぼくらは既に出ていて、そろそろ外海に出ようというところにいるのだと思います。ぼくは精一杯、胸を張ってきみの手を握りしめます。その手を何があっても離さないことでしか、この想いを信じてもらうことはできないのかもしれません。頼ってもらうに相応しい男であるかどうかは、きみの判断に委ねられています。
キャリアになるだけ勤めたなら、ぼくは次のステージに動こうと思います。これは内定をもらう前から既に決めていたのですが、地域の小さな施設で支援をするか、病棟のある精神科病院で退院支援をしたいと思っています。保障人のことは忘れて結構です。この家を出るのなら、自分の生き方を翻して堂々と出ていくつもりなのです。
そうでないと、国家資格が泣くとは思いませんか。
きみに胸を張るためだけではなく、ぼく自身のためにぼくは戦います。
だから、きみは隣でねこさんと一緒にぼくを見ていてください。
昨日の話の答えとしては、そんなところです。