私のPerfect Days
先日、家族で役所広司が主演の「Perfect Days」を見ました。最近、日本映画が日本と同じ時期に公開されるようになって、楽しんでいます(その前は、「ゴジラ-1.0」)。
見終わって、素直に「良かった!」と思いました。主人公は、なんらかの事情で独りで、古くて狭いアパートで暮らし、公衆トイレの掃除をしています。毎日、同じことの繰り返しで、それを望んでいると見受けられるのですが、それでも毎日、だれかと出会い、なんらかの事件が起きます。流れる音楽は主人公のカーステレオのカセットテープで聞くちょっと古くて、懐かしい感じのメロディ。だから目的地に着くと、プチっと切れます。
毎日、毎日、コツコツと生活して、平凡だけれど、その日々を愛おしんで過ごす、それがそれぞれの人のPerfect Daysなのだろうと思うのだけれど、今、そんな日々を過ごせない人々が世界中にいることは私が言うまでもないこと。そして私だって、いつ、どんなふうに、このPerfect Daysが壊されるか、分からない。そんな切なさと今、Perfect Daysを過ごす喜びとがひたひたと満ちた映画でした。
最近の私のPerfect Daysのいくつか。
ところで映画の最後に、三浦友和が出てきます。見終わった後、彼を知らない娘が「あの最後の演技力がすごい人、だれ!?」と驚いていました。不自然な登場の仕方、くさい台詞、よく分からないやりとりをすべてすんなりと受け入れさせる説得力とすごみのある演技でした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?