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少年社中25周年記念公演「テンペスト」


待ちに待ってた拡樹くんの少年社中出演!!!

2016年上演の「三人どころじゃない吉三」以来8年ぶり!!!!

その間も毛利さん脚演の朗読劇「ホームズとワトソン」やムビステ「死神遣いの事件帖」には出演していたけど、本丸である社中の本公演に出演するのは超~久しぶり~☝️


しかも!25周年記念公演!!

25年と言えば·····
婚姻で言えば銀婚式‼️
人生50年とすればその半分‼️

劇団の大きな節目に主演として呼んでいただけた🌹✨


「ロミオとジュリエット」「好色一代男」「三人吉三」のように 名作古典を少年社中の味付けにする毛利さんの脚本が好きなんだけど
今回はシェイクスピアの「テンペスト」

拡樹くんの役は なんと妖精エアリアル🧚‍♂️✨️

うわーーーこれは!!!

「俺は 俺の観たい拡樹を観るために書いてるから!」

毛利さんが三どこリリイベで言っていたまさにこれだよね!!!!!
楽しみーーーーーー!!!!!


ってことで初日🌸

社中さんも久しぶりだけど、サンシャイン劇場も久しぶり!!
「どろろ」以来、5年ぶり😳

⚠️あ、ここからネタバレ天国です⚠️



今回の舞台の設定は

25周年を迎え「テンペスト」を公演している劇団

そう。完全に少年社中なのよ。

まあ、社中と違って看板役者や座付き脚本家が亡くなってたりするから、もちろんフィクションなんだけど、、、そこに現れるのが

昔その劇団の公演を観て演劇のチカラに感銘を受けた役者

そう。完全に鈴木拡樹なのよ。

お芝居の学校に通ってる時はどうやら真面目に授業に出席するタイプではなく卒業公演にも出なかったらしいのに、毛利さんの舞台を観て役者になろうって本格的に決めたっていう まさに鈴木拡樹なのよ。

この劇団のオーディションに受かってテンペストのエアリアル役を演じることになるランという役者の成長、毛利さんが近くで遠くで見てきた拡樹くんなのかなーと置き換えて観てしまうから、勝手なクソデカ感情が付与されてしまってやばいやばい。本当にやばい。

途中、亡くなった役者に身体を乗っ取られ「操り人形」のように芝居をするシーンがあるんだけど、それは2.5次元の舞台に多数出演し憑依型とか言われていたことへの暗喩かな、とかね。とかね。

「操り人形」じゃなくて「二人羽織」に変えていくランの妥協しない強さは、登竜門であり誰もが卒業していくものだとされていた2.5というジャンルをひとつの演劇として確立させていった彼の底知れない強さへの暗喩かな、とかね。とかね。



そういうクソデカ感情はランだけでなくいろんなところで見えないものを観せてくる。

事故でなくなってしまった劇団の看板役者のゲキ。
スマートで優しくて柔かい印象の彼がもっと芝居をやりたかったと感情を吐露する場面がある。
「この劇団は、僕がこの世に生きた証なんだ」
そこで元劇団員まさに看板役者だった堀池さんの顔が浮かんでしまったんだよ。
どんなご事情で役者を引退されたかも知らないくせに。


そんなふうに余計な付与がふよふよ付いてくる心理状態でこの芝居を観るのはいかがなものか、と自問自答している私の3回目の観劇は、日替わりゲストが毛利さん回だった。

日替わりゲストが担当するのは、この劇団の座付き脚本家サコンの役。

少年社中を模した劇団の座付き脚本家を 少年社中の主宰が演じるってだけでも、私のクソデカ感情をさらに肥大化させるに十分なのに、そこで毛利さんはとんでもないことをしてくれて·····

劇団を追われ復讐を目論んでいたパワハラ演出家ギンに、亡くなったサコンからの遺書が手渡される。
この遺書がギンの心を動かす 物語の大きな転換点となるシーン。

この時点で私が観劇した他の回でサコン役を演じたゲスト(松本寛也さんと椎名鯛造くん)は、脚本通りに演じていた。

サコンはギンからパワハラを受け、自分を「ヘボな脚本家」だと思っているが、ギンが劇団を追われてから劇団員からの要望で演出も担当している。
そんなサコンがギンに宛てた遺書。

「いつかお前が帰ってくるまでこの場を守ろうと思ったんだ。いつかお前に返すその日まで」

ここまでは脚本どおりだった。

ここから「お前と会えてよかった」とギンや劇団への感謝や未来を託す言葉になっていくはずなのに!

なーのーーにーーーーぃ!!!!!

「でも返したくない!返したくないんだ!劇団も!劇団員も!ゲストの方々も!!」

えええええええ!!待ってよ待ってよ毛利さん!
それはサコンじゃなくて、完全に毛利亘宏!!!
少年社中とオーバーラップするねーどころじゃないわよ!
これはどうしたってもう少年社中よ!!


勝手な思い入れをプラスして観劇してたことに多少の罪悪感があったけど、この舞台の最高責任者に錦の御旗をいただいてしまった気分なんですけど!!!!

こうなったら全部クソデカ感情で観劇させていただきます!!!(謎宣言)


たぶん毛利さんもクソデカ感情でこの脚本書いてるなーって思ったよ。

そんな毛利さんに応えるように(?)
拡樹くんも全部の引き出しを開けて、ランとエアリアルを演じてくれている。
最高だ✨️

ランの第一声に、ああなんてシェイクスピアの台詞が似合うんだ!と惹き付けられて、
エアリアルの第一声に「あれ?妖精さんかと思ったら天魔王だった?」って2度見し、
儚げなビジュアルに対して、あの低く響く声がとても魅力的でいい仕事をしてくれてる!!

ダンスは、彼が得意とする中指を伸ばして手首から動かすバレエっぽい所作が妖精にぴったり!
(ロイドさんの時は頑張って矯正してたよね)

主演で真ん中にいるから少し遅れてもいいのいいの!意図的に見える!大丈夫!
隣の本田礼生くんのダンスがきっと正しい振り付けなんだなって思うけどいいのいいの!妖精だから!大丈夫!
ミランダを口説く時のダンスは女子ふたりがキャッキャウフフしてるように見えてしまうけどいいのいいの!ヒメが「好きっ🩷」って言ってくれるから大丈夫!


ラストは観客席を巻き込んで芝居が展開される。
誰も置いていかないように物語をシンプルにして、演劇のチカラを観客席の我々にも体感させてくる。

ちょっとヒーローショーっぽい!!

「ぼくたちにみんなのチカラくれ!」ってヒーローが観客席のちびっ子に呼びかけると、ちびっ子って一生懸命声援するじゃん?

それだよね、今回。

我々は一生懸命拍手する。

この架空の劇団がゴタゴタを乗り越えてくれるように。
少年社中がこの先30年周年40周年を迎えられるように。

きっとこれで謎のクソデカ感情をちゃんと成仏してやれるんだ。

✨👏✨👏✨👏✨👏✨👏✨



そうそう。
今回も社中さんらしいカテコなの。

「三人どころじゃない吉三」の時も、座長の田辺幸太郎さん(当時岩田有民さん)が万雷の拍手の前に言葉を無くし立ち尽くし、その横で主演の拡樹くんが微笑んで見守っていたけれど、
今回もいつもしっかりどっしりしている印象の井俣太良座長が立ち尽くし、その横で拡樹くんが微笑みながら支えてるの。

これは少年社中の伝統芸なのかな☺️



日替わりゲストのレポっぽいものまとめnoteはこちら⬇️

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