【受験サクセスストーリーの落とし穴】誰もサクセスできない明確な理由と対策
受験サクセスストーリーが好きな子供や、親御さんも多いですよね。
最初に悲しい現実。
受験サクセスストーリーを何億回読んでも、サクセスできませんよ。
それには理由があるんです。
サクセスできない理由を冷静に分析し、その落とし穴を避けるように取り組んでこそ、自分のサクセスが見えてきます。
私は、受験サクセスストーリーの代表格「ビリギャル」の少し先輩、リアルビリギャルオ(男)です。
進学校ではない普通の県立高校から、初めて現役で慶應法に合格。父は高卒の工場労働者、母も高卒でパートのレジ打ちです。
自らの経験を踏まえて、サクセスストーリーの問題点を云々してみます。
サクセスストーリーとは
まず、代表的な2つのサクセスストーリーについて共通点を分析し、問題点を確認します。
共通点は、「振れ幅」がハンパないこと。サクセスストーリーなので当たり前ですね。最底辺から成り上がる要素は必要条件です。
そして、極めて特殊な「スーパー指導者」との出会いがあり、導きがあること。
最後に、学生本人の凄い努力と、それを支えてくれる友人知人・家族との関わり(サイドストリー)があります。
多くの子供(受験生)は、単純に主人公に自らを重ね合わせ、「あのヤンキーでもできたんだから、自分も頑張ればきっと出来る!」と、シンデレラストーリーを夢見ることになります。
サクセスできない理由
もう1つの代表的なサクセスストーリーを見てみましょう。
貧しい農民の身分でありながら、織田信長という「スーパー指導者」に認められ、家臣となり、最後は天下人に登りつめた豊臣秀吉です。
秀吉、「貧農 to 天下人」。ハンパないサクセスですよね。
秀吉自身も、乱世で這い上がるために、知略縦横、必死の努力を重ねたんだと思います。
でも、「スーパー指導者」織田信長に出会わなければ、あんなにサクセスできたでしょうか。貧民から家臣を取り立てることすら非常識、あり得ない時代です。
秀吉という努力家と、スーパー指導者・信長という必要十分条件が整って、はじめて奇跡(サクセス)は起こります。
翻って、受験生。
周りには、子供の才能の引き上げて、東大に慶應に導いてくれそうなスーパー指導者はいますか?
普通はいません。つまり、奇跡が起こる必要十分条件が整っていません。
サクセスストーリーを何億回読んでもサクセスできない理由はここにあります。
「サクセスストリー」には再現性がないのです。
サクセスするために
サクセスストーリーは、「不可能なんてない」と言うことを学ぶもの。
決して、自分も同じようにサクセスするためのものではないのです。
自分も同じようにサクセスするためには、まず、激レアなスーパー指導者と出会う必要があります。
今のご時世、カネをかければ、スーパー指導者に出会える可能性は高まります。
それでも最後は運任せ(塾ガチャ)の要素はぬぐえません。そもそもカネを積める家庭なら、サクセスストーリーの要件「ハンパない振れ幅」も満たしません。ただの金持ち家庭の受験記です。
世のサクセスストーリーは、努力と偶然が重なった稀有な事象にもかかわらず、偶然性を無視し「努力」の面ばかりにフューチャーしていることが問題です。
受験は長いマラソン。本人の努力だけでは、最底辺からゴールまで走り切ることは出来ないのです。
では、「最底辺の子供」がサクセスするにはどうしたら良いのでしょうか。
そうです。「スーパー指導者」を自分で演じるしかありませんね。
スーパー指導者の役割
スーパー指導者の構成要素を分析してみます。
スーパー指導者に出会えない以上、「自分で」これらの要素を補えばいいですね。
自分の力で切り開け!
スーパー指導者がいない以上、本当にサクセスしたいのなら、自分の力で未来を切り開くのみです。
まず、受験ゲームの内容を分析し、戦略を立てます。ゲームルールを読み違えると、努力する方向性を間違えてしまうので要注意。
一番参考になるのは、サクセスストーリーではなく、過去問と一般的な合格者の受験体験記です。noteにも溢れています。
なるべく数多くの体験記を読み、合格者に共通しているゲーム攻略法を徹底的にパクっていきます。
特定のゴールに向けて戦略を練ること自体も、本来的には学習の一環です。あれしろ、これしろではなく、お子さんと一緒に考えてあげましょう。
次に、自分の気持ちと向き合い、「なぜ今この勉強に取り組む必要があるのか」と言う感情を、ポジティブに整理し続けます。
成熟した大人からすれば簡単かもしれませんが、様々な感情の荒ぶる若者には至難の技。
これは、自分の中でやりたいことと、求められていることの折り合いをつける訓練です。
スーパー指導者には頼れませんので、親がメンター代わりになってあげるしかありません。ただ、親には相談しづらい気持ちもあるはずなので、これは本当に難しい。
できることは、口出しせずに、なるべく話を聴いてあげることですね。医学用語・コーチング用語で、オートクライン効果というものがあります。
話しているうちに、「あっそういうことか、わかった」と自分で勝手に合点することありますよね。アレです。
子供の話を聴いてあげて、子供が自身で感情を整理して、今取り組むべきことを見出していく。これが理想形です。
親だと、子供の理解・腹落ちというプロセスをすっ飛ばして、結論だけを断定的に指導しがち。親も、子供のサクセスの一端を担っています。この意識を持つことが大切ですね。
勉強の必要性を理解し、気持ちに整理をつけられても、自分を律することは別次元の話です。
頭ではわかっているけど、目の前の誘惑(遊ぶこと、楽すること)に勝てない時もある。自制心をつかさどる前頭葉が発達しきった大人でも難しい。
そんな「甘え」を断ち切り、たるんだ気持ちに檄を飛ばしてくれるスーパー指導者は周りにいません。
たるんだ瞬間に切腹を命じる織田信長もいません。親が雷を落とすのもNG、逆効果です。
ではどうするか。
習慣の力です。自分を律する必要すらないように、日常の生活に勉強環境を落とし込んでいく。ノウハウは合格体験記にも溢れています。
ポイントは習慣化。一般的な習慣化のノウハウを書籍やyoutubeで先に学ぶことをお勧めします。
そして、計画性。大学受験よりもっと長期の計画です。自律性の源は、長期の計画です。
長期の人生計画を描けるから、その実現のために、今の自分を律することができます。
希望の大学に進学して、その先にどんな未来を実現したいのか。そのためには今何をすべきなのか。
こう考えると、目先の快楽と将来の理想を比較衡量して、今とるべき行動を決定できるようになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
子供がサクセスストーリーに興味を持ったこと自体は、大きなチャンスです。
ただの夢物語で終わらせずに、自分ごとのストーリーとして勉強に取り組めるかは、親のサポートも重要。
同じように自分もサクセスするためには、何が必要なのか。一緒に考えることから、我が子のサクセスストーリーをスタートさせてみてはいかがでしょうか。
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