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<幼保無償化制度>共働き家庭の子供の進級先(③悩みに悩んだ子供の教育方針)

こちらはこの記事のマガジンの3回目で、2回目の記事の続きです。

前回の記事からの経緯

我が家は共働き家庭ではありますが、2020年度に年少を迎えた息子(第1子)の進級先は、保育園ではなく幼稚園にすることにしました。

ちなみに現在は1歳の第2子のための育休中です。

私の住む自治体の保育園事情としては、非常に優位に保育園に入ることができるにも関わらず、敢えて兄妹別園送迎といういばらの道を選択した経緯について、マガジン形式で綴っています。

初回にご紹介した章立ては以下ですが、本記事では「③悩みに悩んだ子供の教育方針」について記載します。

マガジンの章立て

【前編】入園前の話
①幼稚園を視野に入れたきっかけ
②私の仕事内容・働き方
③悩みに悩んだ子供の教育方針  ←本記事はこちら
④保育園を選ばなくて本当に良いか
⑤別園送迎を乗り越えるための準備
⑥育休延長して育児に注力する決断
⑦まとめ(共働きで幼稚園を検討する方へ)
【後編】入園後の話
※実際に入園してから章立てを考えます。

◼️はじめに

こちらの記事では、子供の教育方針について悩んだ過程を記載します。

私が育休から復帰して同じ企業で働くことが前提にはなりますが、その前提をギリギリ満たす範囲内で複数の選択肢があるのであれば、子供にとってはどの選択肢が最善と「私と夫は」考えるのか、という話になります。

私も夫も幼児教育の素人ですし、人生で初めての子育て経験を歩んでいる真っ只中でありますので、あくまでこれは一般論ではなく個人的な話になります。

もし私と同様に、子供の教育方針について既に結論が出ているわけではなく、迂用曲折迷っている渦中の方がいらっしゃれば、なるほど、数いるワーママの中の1人はこのように思考して「一旦の」決断を下したんだな、ふーん程度に参考になったら幸いです。

悩みに悩んだ子供の教育方針

0、我が家の前提条件

子供の教育方針を考える前に、子供の教育費に最大でどの程度までかけることができるのか、という問題が現実的にはつきものかと思います。

ですのでまずはじめに、我が家の経済状況を収入面と支出面に分けて以下の通り簡単に記載します。

【収入面】

・夫も私も大企業総合職の会社員(≠経営者)
・私は当面時短勤務(フルタイムの基本給の3/4)の予定
・両家親からの相続遺産等は無し
・副業等の収入は今のところ無し

【支出面】

・持ち家でローンあり
・都内23区内(≠都心部)在住
・子供2人(ペット等はいない)
・自家用車等は無し

上記の通り、我が家は至って普通の一般家庭であるため、青天井で子供の教育費をかけられるわけではありません。

裕福なご家庭ですと、名門私立幼稚園や小学校にお受験するケース、幼少の頃からインターナショナルスクール等に通わせるケースや、毎日のように(高月謝の)習い事に通わせたりなど、際限なく子供の教育の選択肢を持つことができるかと思いますが、我が家においては今のところそのようなケースには該当しません。

1、幼稚園と保育園の違い

幼稚園か保育園かで悩まれている方にとっては既知のことかとは思いますが、念のため幼稚園と保育園の違いをサイトから引用したものは以下です。

幼稚園」は、「教育施設」です。
「幼児の心身の発達」をサポートすることが目的です。
学校教育法」に基づき「文部科学省」が管轄。
いわば、幼稚園教諭が先生となって、子どもを教育してくれる「小さな学校」です。
入れる年齢は、ある程度身の回りのことができるようになった3歳~5歳です。
保育園」は、「児童福祉施設」です。
親が働いているなど、「保育に欠ける子ども」をケアすることが目的です。「児童福祉法」に基づき「厚生労働省」が管轄。
いわば、保育士が親代わりとなって、子どもを保育してくれる「大きなおうち」です。
入れる年齢は、産休が明ける0歳~5歳です。

上記のように、幼稚園と保育園では制度上の違いがあるため、教育内容が違うともいわれています。

しかし、それは世間での誤解であり、50年以上前の1963年に当時の文部省・厚生省の時代から、幼稚園と保育園は同じ教育を行うよう伝達されており、2018年度には、「保育所保育指針」「幼稚園教育要項」が改訂され、「保育所(3歳以上)も幼児教育機関として幼稚園と同じ内容のことをする」と改めて書かれるそうです。

また、近年(2006年以降)では「認定こども園」という幼保一体型の新たな預け先の選択肢も増えました。

年々、認定こども園の需要は高まり、昨年度(2019年度)では認定こども園児数は、幼稚園児数の約6割に達するほど急増しているとのことです。

こちらの記事では詳細な説明は割愛しますが、幼稚園や保育園との違いとして挙げられるのは、認定こども園は管轄が内閣府であることや、児童の対象年齢、及び教員に必要となる免許の種類などがあります。

簡単に言ってしまえば、幼稚園のような教育が受けられる保育園なわけですが、共働きで子供を幼稚園へ通わせようかと思われるご家庭であれば、きっと認定こども園も併せて検討されるかと思います。

我が家でも近隣に認定こども園が1つだけあるのですが、区役所へ保育園の申し込みをする直前まで候補に入れて迷ったものの、最終的には園の教育方針や保護者負担などから判断し、候補から外すことにしました。(なぜ外したかについては後述します。)

では、上記のように、保育園も幼稚園もこども園も、教育面で大きな差異があるわけではないとなると、何を決定打に預け先を選ぶか?

余計に迷ってしまうのですが、さらにそこから選択する際の1つの指針として、その園の基本的な教育方針が、「自由保育」か「設定(一斉)保育」か(以下は「一斉保育」と統一して記載)という論点があると思いますので、その点について以下に記載します。

2、自由保育と一斉保育

先述の通り私は幼児教育の専門家でもなく素人なため、「自由保育」と「一斉保育」についての、私なりの解釈を記載します。

両者は言葉上の定義としては異なるものの、実際の保育の現場ではそこまで明確に切り離されて実施されているものでは無いような印象を持っています。

インターネット上でも様々な記事が乱立し、どちらの方が将来学歴が高くなるか云々といった話はあまり確かなデータでは無いと私は思っていますが、それでも親である立場の私が選べるのであれば、どちらの方が我が子にとってはよりベターなのかを一旦判断した過程について書いていきます。

ではまず、自由保育と一斉保育の違いをサイトから引用したものは以下です。

自由保育
子どもが自分で活動を選び、その自由な活動の中で、保育士がねらいにむけて指導する。
保育士が後出しで「ねらい」に向けて指導する
一斉保育
保育士の願いやねらいに沿った活動の中で、子ども一人ひとりに合った援助を行う。
保育士が先出しで「ねらい」に沿った遊びを一斉に展開・指導する

この段階(インターネットで調べたり、各園の説明会に行ったりした段階)では、両者について理解はしたが、自分の子供にとってどちらが最善かは全く決めることはできませんでした。

3、「自由保育」のメリットとデメリット

では、具体的に両者のメリットとデメリットを比較していきたいと思います。
この節では「自由保育」について以下の通り挙げてみます。

メリット

・子供の自主性を尊重できる
・子供同士でのコミュニケーション能力が育ちやすい
・子供個々人にあわせた柔軟な保育ができる

デメリット

・放任にならないようにするために保育士の保育能力が問われる
・本来であればもっと保育士の人数を必要とする
・就学後の集団生活とギャップがある場合もある

4、「一斉保育」のメリットとデメリット

次に、この節では「一斉保育」について以下の通り挙げてみます。

メリット

・バランスよく全員が平等な教育を受けられる
・先生の話を聞く習慣ができ、就学後の集団生活へのギャップが少ない
・カリキュラムが充実しているように見える

デメリット

・受け身になってしまう懸念がある
・やりたくない遊びをやらされてしまうこともある
・個々人にあった柔軟性に欠けるのではという不安がある

5、結局、自由保育か一斉保育かではない

前節・前々節のように両者のメリットやデメリットを比較してみると、単に表裏一体なだけで、結果どちらの方が良い悪いの問題では無いのだなと、余計に(2回目)悩むことになりました(笑)。

ですが更に色々な園の方針をよく調べてみると、「どちらかというと◯◯保育よりだが、もう一方の△△保育の良さである××も活かすように指導している」というような謳い文句の教育方針が多いなと思いました。

例えば、「カリキュラムの設定も行うので一斉保育に近いが、保育者は子供の主体性や自発性を重んじて取り組ませている」や、「特にカリキュラムの設定は行わない自由保育だが、子供が自ら編み出す遊びの中から自然に文字や数などにも触れて無理なく教育面でのアプローチも行う」などといった内容です。

つまり、どちらか一方に偏った方針でその方針のデメリットを切り捨てているのではなく、どちらかの方針を主軸にしながらもう一方の良さを取り入れている方針を掲げる園がほとんどなのではないかなというのが個人的な肌感覚でした。

ですので、両者のデメリットについてはそこまで心配しなくても良いのかなという風に思えました。

6、幼稚園か保育園か、自由保育か一斉保育かの関係

ここまでの話で、「幼稚園か保育園か」という話と、「自由保育か一斉保育か」の話が出てきました。

幼稚園の元々の定義(教育施設という意味合い)から、「幼稚園=一斉保育」、「保育園=自由保育」という両極端なイメージを私は当初持っておりました。

ですが実際は、幼稚園でも自由保育な園もあり、保育園でも様々なカリキュラムを組まれている一斉保育に近い園もあるので、必ずしもそうではないんだなというのを、色々調べてから初めて知ることになりました。

ですので、ここからは我が家の近隣にある幼稚園や保育園の話に限定した書き方をします。

我が家から通える範囲の園は、保育園だと自由保育の園のみ、幼稚園だと自由保育の園と一斉保育の園の両方があります。

しかし、母親が働く且つ、できたら手厚い教育が受けられる園が良いとなると、一斉保育に近い保育園があれば最善なのですが、残念ながらそのような保育園はなかったため、自由保育の保育園か、一斉保育の幼稚園かの中から選ぶことになります。

7、自由保育の保育園ではなく一斉保育の幼稚園を選んだ理由

仕事へのしわ寄せを覚悟してまで一斉保育の幼稚園を選ぶ価値があるのか?
これは実際に仕事が始まってみないと結論が出ないことではありますが、この問題を迷った過程について以下に記載します。

子供は未就学児の時期にどのような環境下で育った方が、将来的にみたら幸せになるのだろうかという永遠のテーマについて、この2つの考えがずっと脳内を交差していました。

未就学児は思いっきり遊ばせる方が将来伸び代が大きい!

v.s.

未就学児ほど脳の吸収が最も良い時期だから様々な刺激を与えたい!

これは正解はないのですが、私が選んだのは後者の方でした。

しかし「小学校行く前からお勉強なんて(笑)もっとのびのびさせてあげれば良いのに!」と言うような前者の考え方のお母さんの方が、なんとなくおおらかな雰囲気があって、本当の意味で子供のことを思っているようにも見える気がしているので、あまり声を大にして後者だと言うのには抵抗があったりします。
日本も未だバリバリの競争社会であるはずなのに、昔からよく「ガリ勉」といじめられた子供がいたように、「教育ママ」と冷ややかな目で見られることもなぜだかあるような気がしているからです。
おそらくですが、教育ママのイメージが良くないのは、子供の意に反して親の思い通りコントロールしようとしていると誤解されているからなのでしょう。

確かにそれでは子供がかわいそうですが、一方でまだ幼い子供は自分で自分の居る環境を選ぶこともできません
親である私たちしか子供の居場所を選んで用意してあげることができず、尚且つ、とある研究でもよく6歳までに脳の8割だか9割だかが完成されるというようなグラフを、知育について何かしら調べたことがある親御さんならどこかのサイトで目にしたことがあるのではないでしょうか。
脳科学者ではないので確かなことはわからないですが、それを信じるとするならば、大切な我が子にはできれば就学前から何か才能を伸ばす可能性のある教育をインプットしてあげたいなと思うようになりました。

もちろん自由保育でもプロの保育士から良質な教育のインプットを得ることもできると思っています。
しかしそれは確率の問題で、たまたま我が子が自発的に何かを進んで試みた場合に、たまたま保育士がそれを近くで見ていて指導を施すと言ったような、複数の事象が重ならないと起こりうらないことなのかなと憶測しており、その低い確率に賭けるのであれば、人生で一度しかない幼少期にはインプット(ねらいに沿った指導)を確実に平等に施して頂ける一斉保育の環境に身を置かせてあげた方が、親としては安心ができるのかなという結論に至りました。

また、何でも自由にどうぞ!と言われても、基礎となる技術がないと自由に行動できる範囲が限られてしまうので、最初の取っ掛かりとしてやはり指導があった上で自由にどうぞ、また壁にぶち当たったら指導が入ります、さあまた自由にどうぞ、というように、子供の自由も尊重しながら、痒い所に手が届くよう大人がこっそり導いてあげられる環境下が、私にとって理想かなと考えました。

何度もひっくり返りますが、やはりそれでもまだ疑念も少しは残ります。

これから長い人生を生き抜いて行くのに、そんないつも大人が痒い所に手を伸ばしてしまったら、子供は困った時に自力で解決する能力が育まれないのではないか?
本当にその辺の匙加減は難しいところですよね。
私の持論ですが、でもその「困った時に自力で解決する能力」って、(逆に)小学校上がってからでも良くないですか?と思っています。

就学前に様々な情操教育を受けたり、(幼稚園でやってもらうかは別ですが)一日少しでも机に向かう習慣を作ったり、自分で調べるまたは習得するための技法(やり方)を、脳の吸収の良い就学前までにしっかり身につけさせるなどといった、基盤となる部分ができたら、就学してからは自力で解決するように親は見守ることに徹すれば良いのではないか?という仮説を立てています。

小学生以上のお子さんをお持ちの親御さんからすると、私のこのような考えは非現実的だ、そんな理想論ありえないとご指摘を受けるかもしれないことも存じています。
先輩ママさんから聞く、「宿題やりなさい、勉強しなさい」と毎日子供に怒鳴らざるをえない、仕事が忙しいのに毎日つきっきりで見てあげないと宿題さえも自力でやってくれない、という悩みを、どうやったら自分は回避できるのかなと毎日考えています。

こればかりはやってみないとわからないですが、母親の仕事をどこで(子供が何才くらいの頃)セーブするのか?という問題とも絡みます。
子供が小学生になってから毎日子供の宿題見るために仕事をセーブするのか、子供が小学生になる前に毎日子供の学習生活を身につけさせるために仕事をセーブしてみっちり見るのか。
私は前者で我が子を軌道修正させられる自信が正直ないので、鉄は熱いうちに打てではないですが、早めに不安を解消したいなと考えてしまうタイプなため、後者のように未就学児の時期に仕事をセーブした方が良いなと考えました。

このような親のスタンスは、親自身の育ってきた過程で、自分がこうだったからよかった、自分がこうじゃなかったからそうならないようにこうじゃないようにしたい、といった想いが大きいのではないかと思います。
私自身は普通のサラリーマンの父と専業主婦の母に育てられ、決して裕福ではないけれど、両親は限られた資金の中から多くを教育に割り当ててくれた方ではありますが、それでもきょうだいもいたので、普通の(一斉保育の)幼稚園には通っていたものの、就学前の幼児教育(お受験や各種習い事)は何も受けず、今に至ります。
就学してからは塾に通わせてもらってお勉強はたまたま好きな方だったから頑張ることができたけれど、体育や美術などは苦手で、もしも就学前にもっと情操教育などを受けていたら、少しは変わっていたのかな、なんて思ってしまうこともあります。

話を戻しますと、つまり私の場合は、もし自分が受けていなかったものを子供に受けさせてあげれば、自分よりももう少し可能性は開けるのかもしれない、という希望を持っています。
でもこれはあくまで希望なので、叶わなくても良いです。
やらないで後悔するよりは、やって効果がなくても良いやというやつ?です。

あとは、自分の育った過程だけで判断するのはあまりにも心もとないなという思いもあり、よく周囲のママ友ともそう言った子供の教育の話をしたり聞いたり、リアルのママ友だけでは母数が少ないので、SNSを介して多数のママさんの意見を参考にさせてもらったり、教育系のコラムを読んだりして最終的に決めています。
例えば私が時々閲読するWeb記事の1つに「こぐま会」のコラムがありますが、非常に乱暴に一言で言ってしまうと、「幼児期に知識詰め込みは良く無いが、遊びだけでは就学後の学習の基礎を作るのには不十分だ」といったような趣旨の話をされていると、私は解釈をしています。

一方で、自由保育の保育園や幼稚園に通っている子の方が、将来の学力が高くなると言った調査もあるようです。
私個人的にはあまり、AとBどちらが良いか?的な議論が好きではなく、それはその議論の持ち出し主の持論に導くように都合の良いサンプルで作為的に結果を出しているのではないかと疑ってしまうタイプなので、後者のような情報は信じていません。
AとBどちらが良いか?という議論ではなく、子供にとって何が必要か?親はどんなことをすれば良いのか?ということをエッセンス的に取り入れていけたらなと今後の育児の壮大な課題でもあります。

大変長文になりましたが、最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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