口の粘膜と胃の粘膜

先日、口内炎に効くとされる漢方「半夏瀉心湯」を2週間程度服用した


半夏瀉心湯は、発熱や痛みを引き起こす「プロスタグランジン」なるものの生成を抑制することで炎症を抑えるとのこと。おかげで舌と上あごを付けた時のビリビリ感と苦酸っぱい味がは多少うすれたのだが、上あごの粘膜のうるおいがなくなり、サラサラになってしまった。もともとザラザラだったから、まぁ悪化したというわけでもないんだけど。



半夏瀉心湯が生成を抑えた「プロスタグランジン」には粘膜を保護する作用もあるそうだから、弱りまくった粘膜にはあまり良くなさそうなので服用をやめた。


このように粘膜が減って弱くなった状態を萎縮というらしく、以前受けた胃カメラ検診では、「胃粘膜がちょっと萎縮してますね~」なんて言われたこともあった。萎縮性胃炎という病名まで言われたけど、別に痛みもなかったので、その時は様子見になった。


私の上あごの粘膜も、うるおいをなくし薄くなっていて、萎縮していると言えるかもしれない。胃が萎縮性胃炎なら、口なら萎縮性口内炎とか言わないのか?と思ってネット検索するも、萎縮性の口内炎では口腔カンジダ症しかひっかからない。


ただ、さらに調べてみたところ、胃炎・胃潰瘍治療薬でがん患者の口内炎を治療することもある、という情報に行きついた。


なぜ、胃炎・胃潰瘍の薬であるレバミピドが口腔粘膜炎に効くのか。「口内炎と胃炎は同じ粘膜の炎症ですから、レバミピドが胃にも口の中にも効くのはある意味当然と言えます」

がんなび

下記の論文によると、レバミピドを粘性をもたせた水に溶かしてうがい薬として使い、1か月前後の治療で75.4%の患者が改善したという結果になっている。1日5回30MLをしばらく口に含むだけだから、簡単そうだ。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/135/8/135_15-00112-2/_pdf


ちなみにレバミピドは、「プロスタグランジン」の生成を促すんだそうで、半夏瀉心湯と真逆の働きだ。私の弱った粘膜を治してくれるのか、逆に炎症が大きくなって激痛になるのかわからない。それでも改善率が高いので試してみようと思ったが、残念ながらレバミピドは市販されていない。とりあえず個人輸入で注文。


個人輸入のレバミピドを待つ間、似たような薬効を持つ薬「セルベール」の消化酵素なしの方を近所で早速購入。水に溶かして1日5回くらい口に1分くらい含んでから吐き出す、というのを2週間やってみた。吐き出せば副作用の心配が大幅に減る。

セルベール整胃錠

割とすぐに上あごの粘膜が潤ってニュルニュルしてくる。ただ、ハミガキ後に口をゆすぐと、粘膜のうるおいも一緒に洗い流されて、サラサラに戻る。


そもそも、セルベールという胃薬は弱った胃粘膜を粘液で守るというもので、慢性胃炎の症状緩和に使われるものだ。商品紹介を見ると胃痛に効くとは書かれていない。


劇的に効いたというわけではないが、2週間前とくらべたら舌の違和感は半分くらいになった気がする。症状のメンテにはいいかもしれない。

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