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牛の幸せを考える>#5 牛と山

私、牛が好きなんです。
特に、山で「のほほん」と暮らしている牛が好きです。

山で牛を飼うことを「山地酪農」ということが多いです。

ということで山地酪農と牛の幸せの話を少しさせてもらいますね。


*前提として、山で「のほほん」と書きましたが、山で過酷な中、生きているとも思っています。雨風に晒されるし、虫もいるし、、

なので山地酪農をみんなしろ!山地酪農が正しい!とか
そんなことを言いたいわけではないです。

どんなことを言いたいかは、続きを読んでいただけると嬉しいです☺️

山地酪農とは

「山地酪農」の山地とは、山林で牛を年中昼夜放牧するという意味である。牛は自然に生える野シバを食べ、冬場はサイレージを食べる。濃厚飼料はおやつ程度に与えるだけで、ほとんど食べさせない。

キヤノングローバル戦略研究所

と書いてありますが、山で牛を飼うにも色々な種類があるな〜と思っています。私の経験上3種類に分けることができるなと思っています。

①山で飼いながら酪農をする

これは上記の引用の説明にあることに1番近いかなと思っています。

搾乳舎があり、時間になったら、牛を呼んで搾乳をする。その際に濃厚飼料を食べる。搾乳をしてある程度乳量が出ないと収入がなくなってしまうので、その辺りの計算などもしながら餌の調整をしていくことが必要になる。時には山に種を撒いて草を生やすということも必要になってくる。

②山で牛を飼う

牛舎はない。手を加えることは牛の移動のみ。あとはみんないるか、元気そうか、毎日確認するぐらい。基本的にこの牛たちの収入はないと考えているため、他に仕事をしながらやることが必要になってくる。

人間が手をつけられない、耕作放棄地の草たちを食べてくれるので、山の管理という点で役に立っている。

③里山で牛を飼う

やることは②と一緒。

人間と野生動物が住んでいる場所の真ん中にある里山に牛を放牧することで、野生動物が人間の住んでいるエリアに降りて来なくなる。カウベルトと呼ばれることがあるそう。

山で牛を飼うメリット

牛は草も食べるし、木も倒して土に返してくれる。
耕作放棄地となっていた場所に牛が入ることで、自然に生物の多様性が出てきた。

モーモーガーデン 谷さん

野シバを食べた牛が、その糞を落とした所に野シバが生え、それを何年も繰り返していくことで、山崩れを防ぐ丈夫な野シバの絨毯で山が覆われます。

薫の牧場 花坂さん

どちらも山地酪農で牛を飼っている方のお話です。

このように、牛を山で飼うことで、山に生物の多様性が生まれたり、山崩れを防いだり、メリットがあります。

牛の新しい役割

こうやってみてみると、①は酪農なので少し置いておいて、②と③に関しては、牛に新しい役割を作っていることになっていると思いませんか?

牛を家畜という点でみるとやっぱり幸せには遠いのかなと思ってしまいますが、家畜という枠から外してみて、新しい役割を作ることで、ぐっと幸せに近づくのではないかと私は思います。

「#4 牛と必要性」の話にも通ずることですが、必要性とか価値とか役割とか、そんな言葉が人も含め生き物には付き物なんだなと感じています。


ということは、、
価値の低い牛の必要性を作ることで、幸せな牛が増えるのではないか

そんな仮説ができたところで今回はおしまい

つづく


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