LostUtopiA 物語考察

LostUtopiAの歌詞に込められた物語を、ヒトとキジンの観点から考察します。

LostUtopiA 外殻のフロウ
(LostUtopiA…失われた楽園)(外殻…外側の殻)(フロウ(flow)…流れ、循環、流動)
彷徨い揺らぐ カラー
(彷徨う…あてもなく歩き回る)(揺れる…不安定な状態になる)(カラー…色)
誰が為の 想 インプロヴィゼーション
(誰が為…誰の為)(想…組み立てについての計画)(インプロヴィゼーション(Improvisation)…即興的)
追う 泡沫のシンメトリィ
(追う…あるものを得ようとする)(泡沫…はかなく消えやすい物事のたとえ)(シンメトリィ(symmetry)…左右対称)

僕の願いは潰えてしまった。緊張が解けていく。
あまりのショックにおぼつかない視点、涙で視界が歪む。
一体誰の為に咄嗟にこんなことをしようと思ったのか
ずっと追い求めていた、互いに向き合うことのできる時間はほんの僅かだった。

亦 虚空と為る 遠隔のグロウ
(亦(また)…前にあったことがもう一度繰り返されるさまのこと)(虚空…何もない空間)(遠隔…遠く離れている)(グロウ(grow…育つ)(glow…暖かさ))
ひとひらの シンパシィ
(ひとひら…平らで薄いもの一つ)(シンパシィ(sympathy)…同情や共感、哀れみ)
誰が為の 奏 ハーモナイゼーション
(奏…音楽を奏でる、(君主に)差し出す、勧める)(ハーモナイゼーション(harmonization)…協調、調和)
問う 救済の選択に
(問う…はっきりしない事を、教えてくれるように求める。)(救済…(災害や不幸で苦しんでいる人を)救い助けること。)

ようやく手の届いたあたたかい場所が、失われてまたからっぽになってしまった。
そんな僕の姿を、誰かが気にかけてくれているのを感じた。
一体何のために僕に手を差し伸べて来るのだろう。
ぼくは、その手を取るべきなのだろうか。

噫 Sputnik 偽りのクロウ
(噫(ああ)…嘆きの声。驚きの声)(Sputnik(スプートニク)…(ロシア語で)付随する、同伴)(偽り…事実ではない。うそ。)クロウ…(crow)カラス、(赤ん坊の)喜びの声/(claw)爪、(スラングで)ポリ公、逮捕する)
黒鉄の静寂に
(黒鉄…黒っぽくなった金属)(静寂…しんとしてものさびしいこと。)
記憶は語る リアライゼーション
(リアライゼーション(Realization)…現実らしくみせること)
ノゥ 穢されたアイロニィ
(ノゥ…(know)知っている/(no)否定/(now)今)(穢す…美しいもの、清いものをよごし、きたなくする/行いの節度を失って、醜くする。)(アイロニィ(Irony)…皮肉、反語/よそおわれた無知)


不思議だ。ヒトである僕らとキジンが共に歩く姿を他人が見たら、僕らがキジンに捕まり連れていかれてるように見えるのだろう。
しんと静まり返った戦火の跡を見る度、
そこで起きていた惨状が脳裏に蘇えってくる。
こうしたくなかったのに。
こうなることはわかっていたのに。
わかってて、わからないふりをしたんだ。
いま、その罪が自分に重くのしかかってくる。

亦 虚空と為る 双璧のフォロウ
(亦(また)…前にあったことがもう一度繰り返されるさまのこと)(虚空…何もない空間)(双璧…優劣のつけがたい二つのもの)(フォロウ…(Follow)見守る、監視する、追う、後に続く/(フォロー)助ける)
仕組まれた 刹那に
(仕組む…内々に計画を立てる/小説・戯曲などの筋を組み立てる。趣向を考える)(刹那…きわめて短い時間。瞬間。)
流され消えた メモライゼーション
(流され…流動的なものに巻き込まれて、一緒に流れて移動するさま)(消える…現れていたものが、そうでない状態になる)(メモライゼーション(memorization)…記憶、情報や知識を脳に保存し、後で思い出すことができる能力[暗記])
問う はじまりの因果に
(問う…はっきりしない事を、教えてくれるように求める。)(はじまり…起こり。特に、原因や動機。)(因果…原因と結果/前世の悪い行いのむくいとして現在の不幸があるということ。)

どちらも(コロンとエーテル)大事なものだったのに、そのどちらをもまた失ってしまった。
過去を振り返っていたその時、
長い時を経て忘れていた何かを思いだした。
どうしてこんなことになってしまったのか、原因を考えてみることにした。

交錯 ひび割れた思想
(交錯…幾つかのものがいりまじること。)(ひび割れる…物体が耐えられる変形量を超えて変形したときに生じる、部分的な割れのこと)(思想…心に思い浮かんだこと。/その生活・行動を支配する、ものの見方。)
鋼争 繰り返す証明
(鋼争…鋼(きたえて、質を強くした鉄)+抗争(手向かって(張り合って)争うこと。))(繰り返す…同じことをもう一度、あるいは何度もする。)(証明…ある事柄・命題が真である(事実と違わない)ことを明らかにすること。)
心音 回り出す鼓動
(心音…心臓が脈打つ音)(回る…周囲を取り囲む。取り巻く。)(鼓動…ふるえ動くこと。また、大きな音を立てること。)
侵食 歪曲とエラー
(侵食…他の領域をしだいにおかし、損なうこと。)(歪曲…ゆがみまがること。 また、ゆがめまげること。)(エラー(error)…やりそこない。失策。 / 理論的に正しい数値と、計算・測定された値とのずれ。誤差。)

考え方の違いから、少しづつ互いの関係に亀裂が生まれていた。
頑なに考えを曲げず、自分の考えが間違ってないと主張して何度も口論になった。
いつの間にか、周りが気にならなくなるほど考えることに夢中になっていた。
そのせいで少しずつ異常が進行していることに気付けなかった。

衝撃 瓦礫の欠片
(衝撃…激しい動揺を与える激しい刺激。ショック。)(瓦礫…破壊された建造物の破片など。)(欠片…物の欠けた一部分。)
焦燥 彷徨うテトラ
(焦燥…あせっていらだつこと。)(彷徨う…心が安定しないでいる。判断に迷う。)(テトラ…[ギリシャ語]4。/[魚]カラシン目に分類される小型魚類の総称)
痕跡 嘲笑う様だ
(痕跡…過去にある事物があったことを示す、あとかたのこと。)(嘲笑う…相手をばかにしてわらう。)
混沌 呑み込まれていく
(混沌…区別が立たず物事が入り混じっている状態。
)(呑み込む…飲んでのどを通す。また、かまずにまる飲みにする。)

突然爆発が発生し、欠片が散乱する。
慌ててどうにかしようとしたけど、狼狽えることしかできなかった。
爆破の痕跡が、そんな僕を嘲笑うかのように残っている。
何もかもがめちゃくちゃでどうすることもできず、ぼくはただ成り行きに任せるしかなかった。

(静寂)

LostUtopiA 外殻のフロウ
(LostUtopiA…失われた楽園)(外殻…外側の殻)(フロウ(flow)…流れ、循環、流動)
彷徨い揺らぐ カラー
(彷徨う…あてもなく歩き回る)(揺れる…不安定な状態になる)(カラー…色)
誰が為の 想 インプロヴィゼーション
(誰が為…誰の為)(想…組み立てについての計画)(インプロヴィゼーション(Improvisation)…即興的)
追う 泡沫のシンメトリィ
(追う…あるものを得ようとする)(泡沫…はかなく消えやすい物事のたとえ)(シンメトリィ(symmetry)…左右対称)

ボロボロな彼女(エーテル)の肌の亀裂から、鮮血が流れている。
動揺で思考がまとまらず、視界が揺らぐ
どうにか助けようとここまで頑張ってきたのに、全てが無に帰してしまった。
彼女(エーテル)と一緒に居ることが出来た時間は、ほんのわずかだった。

亦 虚空と為る 遠隔のグロウ
(亦(また)…前にあったことがもう一度繰り返されるさまのこと)(虚空…何もない空間)(遠隔…遠く離れている)(グロウ(grow…育つ)(glow…暖かさ))
ひとひらの シンパシィ
(ひとひら…平らで薄いもの一つ)(シンパシィ(sympathy)…同情や共感、哀れみ)
誰が為の 奏 ハーモナイゼーション
(奏…音楽を奏でる、(君主に)差し出す、勧める)(ハーモナイゼーション(harmonization)…協調、調和)
問う 救済の選択に
(問う…はっきりしない事を、教えてくれるように求める。)(救済…(災害や不幸で苦しんでいる人を)救い助けること。)

今度こそ本当に、彼女(エーテル)が居なくなってしまうことを深く絶望した。
そんな状態の僕に、誰かが気にかけてくれているのを感じた。
一体どうして、そこまで助けようとしてくれるのだろう。
真意がわからず、彼(アポストロフ)を助けるかどうか、迷ってしまった。

噫 Sputnik 偽りのクロウ
(噫(ああ)…嘆きの声。驚きの声)(Sputnik(スプートニク)…(ロシア語で)付随する、同伴)(偽り…事実ではない。うそ。)クロウ…(crow)カラス、(赤ん坊の)喜びの声/(claw)爪、(スラングで)ポリ公、逮捕する)
黒鉄の静寂に
(黒鉄…黒っぽくなった金属)(静寂…しんとしてものさびしいこと。)
記憶を穿つ シヴィライゼーション
(穿つ…物事を深く掘り下げる)(シヴィライゼーション(civilization)…文化的・技術的・科学的な面での人間の発達した社会状態)
ノゥ 錆び付いた 回路に
(ノゥ…(know)知っている/(no)否定/(now)今)(錆びる…能力・働きが鈍くなってだめになる。)(回路…生体の代謝経路で、循環を示す部分。)

ああ、彼(アポストロフ)はもとより僕を捕らえる気などなかったのか。
焼け溶けた金属は、もう動くことすらない。
今までの事をよく考えれば
馬鹿でもわかることだろ、どうして気付かなかったんだ!

亦 虚空と為る 消滅のフォロウ
(亦(また)…前にあったことがもう一度繰り返されるさまのこと)(虚空…何もない空間)(消滅…存在していたものが滅びてなくなっていくこと。)(フォロウ…(Follow)見守る、監視する、追う、後に続く/(フォロー)助ける)
仕組まれた 因果に
(仕組む…内々に計画を立てる/小説・戯曲などの筋を組み立てる。趣向を考える)(因果…原因と結果。/前世の悪い行いのむくいとして現在の不幸があるということ。)
幾度と壊す メモライゼーション
(幾度…どのくらいの回数。何度。いくたび。)(壊す…ものをいためて、そのものの働きを失わせる。)(メモライゼーション(memorization)…記憶、情報や知識を脳に保存し、後で思い出すことができる能力[暗記])
問う 贖罪のシンフォニィ
(問う…はっきりしない事を、教えてくれるように求める。)(贖罪…犠牲や代償を捧げて罪をあがなうこと。)(シンフォニィ(symphony)…交響曲/いろいろの異なった要素がまじり合って、ある効果を生み出しているたとえ。)

ぼくは、また失われていく命を見守ることしかできなかった。
まるで仕組まれていたかのように僕の前から消えていく者たち。
一体どれほどみんなの想いを裏切れば気が済むんだ?
どうすればこれらの罪をあがなうことができるんだ?

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