マリィの世界 物語考察

マリィの世界の歌詞に込められた物語を、ヒトとキジンの観点から考察します。

私が幼いころ 好きだった絵本には
(昔)                   (思い出)
セピアの花の刺繍と 優しいママの香り
(赤い花=愛しさ)       (あたたかい温もり)

昔の思い出にあったものは、愛しさとあたたかい温もり

―夢のスケッチブックに 浮かぶ虹のクレヨン
    (想像)                              (色んな思いを描くもの)
欲しいモノはすべて "空"に描きつけた―
(欲しい想いや出来事は全部) (空想を広げていた)

頭に浮かんだたくさんのことに
思い巡らせ、思い馳せていたんだ。

lu la lu la...

硝子のウサギは      森のシルフと円舞曲(ワルツ)を奏でる

(硝子…透明、脆い)(ウサギ…繁栄、長寿、弱い動物、野荒し)(シルフ…風の妖精)(ワルツ…男女が抱き合うように組み、円を描いて踊る、社交ダンス)
失うモノなど 無いと思っていた あのころ

楽しかった。
繊細なわたしは、現れては消えてしまう、風のようなあなたと踊っていた。
あなたを失ってしまうなんて思いもよらなかった、あの頃。

And so I'll SING A SONG in the flower...
"そして私は花の中で歌を歌う"
(開花→願いが叶った)
夢に見た世界
(理想の世界)
この場所に居られるなら いつまでも…

そして私の願いは叶った。ずっと思い描いた世界。
この場所に居られるなら、永遠に……

くすんだ指の痛み ちぎれた雲の涙
(黒ずんだ指)           (霧雨)
片足のカナリアと 消えたママの笑顔
(カナリア…愛玩鳥、危険を知らせる、ひ弱、籠の中の鳥) (消えたママの笑顔…あたたかい温もりが消えた)
時経ち 手の届かないモノのかなしさ 失うモノの怖さを知っても
  (もう手に入らないことの悲しさ)(失う事への恐ろしさを知っても)
"空"の片隅で 不思議のクレヨン 探した
(空想の傍ら)(思い描けるもの)

汚れた指の痛みで目が覚め、視界に霧雨が映った。あなたは居なくなり、あの温もりもなくなった。
少しして、もうそれらが二度と手に入らないこと、失う事への恐ろしさに気付いても
諦めきれず、また寄る辺を探した

夢とうつつの交差点    魔法の世界    焦がれて
(理想と現実の狭間) (願いのかなった世界)
しまった絵本 紐解いてみた
             (思い出)  (開く)
傷だらけ 読めなかった
(ボロボロ)

ウトウトとしている時、楽しかったあの頃を思い出そうとしてみたけど、
断片的な思い出ばかりで全然思い出せなかった。

思えば私は いつから虚構に
                                  (ありもしないこと)
心縛られてしまったのだろう?
大好きなページ 閉じて火を放つ

(1番大事な思い出)
枷(かせ)は             赤く歪む
(自身を縛るもの)(壊れる)

「思えば私は、いつからこんなことに執着していたのだろう?」
それに気付いた時私は、私の最も大切にしていた思い出を手放すことにした。
なんだか、心が軽くなる気がした。

風に消えてく夢のカケラ 花弁のように
理想のなかの私にサヨナラを言わせて

思い描いていた夢が、はらはらと散っていくのが見えた。
その世界に囚われていた自分と決別するんだ。

And so I JUST SING A SONG in the flower...
"だから私は花の中で歌を歌う"
魔法なんて はじめから無かった
(願いが叶うこと)
もう振り返らない 現実を踏みしめていく

だから私はここで生きていく事にした。
願いが叶う事なんて、初めから無かったんだ。
もう理想に振り回されたりはしない、今を生きていくんだ!

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