再鋼築フィクション 物語考察


再鋼築フィクション の歌詞に込められた物語を、ヒトとキジン準拠で考察していきます。

うたかたの 夢を見た
(はかなく消えやすいもの)
想い出は 手のひらに
ネガイゴト ふたつ星

                   (織姫と彦星)
タカラモノ 重ねて
(大切なもの≒想い出)

一瞬だけ、嬉しくなった。
手を差し伸べてくれた、あの時のことを思い出して。
きっと、お互いにあの頃のようになりたいと考えていたんだろう。
同じ事を思い出して。

うたかたの 夢消えた
想い出を 踏みにじれ

          (考えを無視し傷付ける)
噛み合わぬ 歯車と
(互いに食い違って順調に進まない)
パラドクス 重ねて
(妥当と思える推論から、受け入れ難い結論が得られること)

けど、その夢はすぐに否定された。
感傷に浸ってる暇は無い。
互いの想いが少しづつ食い違い、
心がどんどん離れてしまっていたのだから。

嗚呼 際限ない 喧騒に 僕ら タガイ 鋼争 問う
                    (人声や物音で騒がしい事)(互い・違い)(鋼(焼き鍛えて強くした鉄)+抗争(張り合って争うこと))(相手のことを知ろうとして、ある事を尋ねる)
際限無い ハレルヤ 
              (賛美、歓喜、感謝)
錯誤 浸食 誰が為の "I" 添う?
(認識が違うこと)(液体が滲んでくる)(自分、愛)(傍につく、目的を叶うようにする)〖"I"添う→愛想(人に対する好意)?〗

ああ、この銃声と人々の叫びが止まぬ中で 僕らは互いに食い違う主張を譲り合わず、激しくぶつけ合う。
それがとても、とても嬉しくて、有難くて。
けれど、何か少しずつ違和感を覚えてくる。
この感動は、自己満足に過ぎないのではないか?

再会がこんなにも かなしくも 映るのは
(長く別れていた人同士がまた会うこと)(人の目にある印象を与える)
いつからかタガイ 縋る世界 在ったから
(気づいた時には) (助力を求めて頼りにする)(ある事柄がはっきり認められる)

再会出来て嬉しいはずなのに、こんなにもかなしく映って見えるのは、
離れてるあいだ、無意識にもどんな形であれ、お互い求め合っていたからなのだろう。

想い出邪魔しない様 ゲンジツを吐いてやり過ごした
         (妨げること)(現実)(中にたまったものを外部に出す)(なすがままにして放っておく)
ソラゴト散らさない様 手前の切っ先見つめていた
(空言(嘘、偽り))(言いふらす) (自分の目の前)(刃物の先端)
心拍止まらない様 進むことだけ考えた
                        (前方、目標に向かって動く)
でも 君を救おうと伸ばした手は
君の体温を、奪って。

                     (取り去る、取り除く)

綺麗な想い出が汚れてしまわぬよう、今現在の過酷な環境の事を考えてやり過ごした。
余計な事を考えない様に、自分の目の前にある刃先に集中した。
止まったら死んでしまうこの戦場で死なない為に、ひたすら前に進む事だけ考えた。
それなのに、君を救おうと差し伸べたつもりのこの手は、
その手に握る刃物で、君を切り裂いてしまっていた。

嗚呼 二律背反 "偶然"を僕ら"必然"と云う
        (どちらも妥当な命題同士が、互いに矛盾する状態にあること。)(因果関係がなく、予期しないことが起きること)(必ずそうなること)
タガイ 鋼争 なんて 僕ら
必然無い 奏 理解して居るんだ

           (意見をまとめて差し出す+そう)

ああ、おかしいね。偶然であるはずの僕らの再会を、僕らは必ず再会できると確信していたんだ。
お互い意地を張り合う事なんて僕ら、する必要は無かったのではないでしょうか?
そうだ、そんな事はわかっているんだ。

嗚呼 際限無い 幻奏に 問う 未来鋼進曲
                      (幻想(ありのしないことを想像する)+奏(奏でる))(まだ来ていない時)(鋼+行進曲(歩速を合わせて行進をする為の曲、マーチ))
際限無い ハレルヤ
錯誤 浸食 誰が為の I/O?

                            (入出力)

ああ、未来を信じて共に自分の考えを曲げなかった結果は、ずっと抱いていた夢に辿り着けたのだろうか?
とても、とても素晴らしい事だと思っていたのに
いつの間にかおかしくなっていた。
一体誰のためにしていたんだろうか?

アイ 僕らずっとこんな場所で
(愛、哀、私は)
ソウ いつまでも 居たかった
(想、奏、添う、そう)
"そちらの世界はどうでしょうか?(※)"
ハレルヤ、ハレルヤ

愛しくて、哀しくて、僕らずっとこんな場所であるにも関わらず
いつまでもずっとこの時間が続けばいいのに、そう思っていた。
"そちらの世界はどうでしょうか?"
ありがとう、ありがとう
(※)突然、君が浮いた。の「そちらの眺めはどうですか?」という問いかけに対する返し言葉

出鱈目な信心に縋って
(いい加減)
噛み合わぬ歯車を回そうか
僕ら敵同士 なんて睦まじく

                             (親密に)
溢れて消えてなくなってしまうまえに…
                     (平仮名→感情が極まっている様子)

ヒトの為なんて適当ないいわけを付けて
互いにぶつかり合おうじゃないか
僕らは敵同士なんだ、取っ組み合っても構わないだろう?
せめて数多の屍体に埋もれて、誰が誰か分からなくなってしまう前に…

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