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そもそもジェネリック医薬品って何だろう

薬剤師の楠木です💊
田舎の薬局で勤務しています。
連続投稿28日目となります。

今回は今何かと話題のジェネリック医薬品について、
そもそもジェネリック医薬品とは何なのか、何で安価なのかといったお話をしていきたいと思います。


そもそもジェネリック(generic)とは、一般的な・包括的なといった意味であり、元々欧米で医師が薬を処方する際に、一般名処方(generic name、特定の商品名ではなく、薬自体の有効成分の名前での処方)をしていたことや、後発の医薬品の名称が商品名ではなく有効成分自体の名称をつけられていることなどからジェネリック医薬品と呼ばれるようになったようです。

ジェネリック医薬品は、通常、元々発売されている医薬品(先発医薬品)の特許が切れたところで発売されます。
(特許が完全に切れる前に、同じ有効成分、製法、添加物で作ってジェネリックとして発売するAG:Authorized Generic オーソライズドジェネリックというものも一部あります)

先発医薬品は、研究開発から宣伝に至るまで経費、時間が莫大にかかっていますが、ジェネリック医薬品はそれが少なくて済むため安価に作ることができています。

先発医薬品とジェネリック医薬品では、有効成分の種類や量は同じですが添加物の種類や大きさは必ずしも同じというわけではありません。たまに患者さんで「ジェネリックにしたら飲んだ時の感じが何か違う」と訴えられる方がいるのは、それが原因の一つかなと思っています。ただ、ジェネリックのほうが飲みやすい、味が良い、という例もあったりします。

ジェネリックの品質や安全性、効果などは試験結果から先発医薬品と同等であると認められた上で製造・販売されていますが、昨今、この試験が杜撰に行われていて問題になっているケースが多くなっています。

ジェネリック=低品質、効果も薄い ではない! と言いたいところに試験結果の問題が出てくるとジェネリックを勧める側としては辛いものがあります…。

ジェネリックに限らず、薬の問題や自主回収などの連絡は薬局にすぐに来るので、服用中の薬で不安があるときは薬剤師に相談して、不安を解決することも大事だと思います。

楠木🌳


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