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ジョージアの旅⑤

 今回のジョージア・ツアーのハイライトである「加藤登紀子コンサートinジョージア」が2023年10月15日(日)の夜、首都トビリシの「グリボエド記念国立アカデミー・ロシアドラマ劇場」で行われた。
 現在の収容観客数は650人。日本から駆け付けたファンがおよそ40人、現地の日本人も加わったが、ほとんどは地元の人たちだった。

現地で配られたパンフレット


現地で配られたパンフレット


 在ジョージア日本大使館と国際協力機構(JICA)の協力を得て実現したコンサート。加藤登紀子さんのライブを石塚英樹大使夫妻も鑑賞した。
 ピアノと鐘の音が流れてコンサートが始まった。まず、石塚大使が与謝野蕪村の俳句を引用しながらジョージア語で挨拶をした。赴任をしてまだ約3か月の石塚大使だが、現地の言葉での挨拶に会場は大いに沸いた。
 そして、上が黒、下が白のスカートに身を包んだ加藤登紀子さんが登場。オープニングはエディット・ピアフの「愛の讃歌」。
 ピアノは鬼武みゆきさん、バイオリンは渡辺剛さん。
 続いて「さくらんぼの実る頃」。これはジブリ映画「紅の豚」で登紀子さんは声優を務めているが映画の中で歌われている作品だ。


 ここで登紀子さんが7月に初めてジョージアを訪れた時の話をした。「Beatutiful Sky、Beautiful City and Beautiful People. I am falling in love with Georgia」と話すと会場から大きな拍手が起こった。
 ここでスペシャルゲストとしてチェロのエレンさんが加わった。曲は「時には昔の話を」「愛のくらし」「知床旅情」と続いた。
 登紀子さんは25歳だった1969年に「A man who sleeps alone」のために書いた「My first successful song」だと話して「一人寝の子守唄」を披露した。獄中にいたのちの夫・藤本敏夫さんの話をもとにした作品。
 この後、登紀子さんはアコースティック・ギターを手にした。「あなたの行く朝」「島唄」を歌った後は「ジョージア語と日本語の両方でトライしましょう」として「スリコ」を演奏した。大きな拍手が寄せられた。
 次がロシア民謡がもとになっているとされる「悲しき天使」。「遠い祖国」を披露した後、登紀子さんは自分がハルビン生まれであることを説明。
 ジョージアと日本の男女混合の「やまびこアンサンブル」というJICAの合唱隊が登場した。歌うは「ジブリメドレー」だった。
 登紀子さんはドレスを着替えて再びステージに。「戦争が一刻も早く終わりますように」と話して4曲続けて歌った。
 まずは「遠い祖国」「今あなたに歌いたい」。ジョン・レノンとオノ・ヨーコの共作「Imagine」のイントロが始まるや大きな拍手が沸き起こった。
 そして、その4曲目は、米フォークシンガーのピート・シーガーなどの歌唱で知られる反戦歌「花はどこへ行った」。
 そしていよいよ「百万本のバラ」となった。歌い終わるとスタンディング・オベーションが起こり、大拍手の嵐となった。
 「特別なフィナーレ」(登紀子さん)だとして「やまびこアンサンブル」の人たちも一緒に地元の曲「トビリソ」が歌われた。
 さらに登紀子さんは「今日はもう一曲。日本からたくさん私の友人たちが来ています」というと、コーラスに参加する人たちがステージに上がった。
 加藤さんは「「ガウ・マルジェス」、日本語で「乾杯」という曲をやります。今日は必ずこの言葉を覚えて帰ってください」と話して歌い始めた。
 最後にみんなで手を振り上げて「カンパーイ」と雄叫びを上げた。

フィナーレ


 約45分におよぶ素晴らしいライブが終わった。
 コンサート終了後、近くのホテルでレセプションが行われた。石塚大使夫妻も参加され、出席者と言葉を交わしていた。

加藤登紀子さん(中央)と石塚英樹大使


 

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