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パフォーミングアートを見た!

 パフォーミングアートを辞書でひくと「演劇、舞踊など、肉体の行為によって表現する芸術」とある。
 インストラクションアートは「指示に従って観客が主体的にアートを完成させていくというもの」。
 どちらもヨーコ・オノを思い出させ、アバンギャルドなイメージをまとっているアートのジャンルのようにも思える。
 そんなパフォーマンスを実際に見る経験を初めてしてきた。
 2023年12月26日(火)、「Live Session Performance Tadashi Watanabe Presents "Condensed Empty"」がトキ・アートスペース(東京都渋谷区神宮前3-42-5サイオンビル1F)で行われた。
 この日、パフォーマンスを披露してくれたのは清水恵美(しみず・めぐみ)さんとTadashi Watanabeさんの二人。
 Watanabeさんが挨拶した。「2,3人同時にするのはどうかということで企画しました。パフォーミングアート、定義しづらいジャンルですが、自分たちのやりたいことを純粋に表現していけたらいいと思います」。
 最初、椅子に座ったWatanabeさんの髪を清水さんが電気バリカンで刈っていくことからスタートした。

 髪を刈り終わった清水が筆にたっぷりと滴る墨でWatanabeの頭や白いシャツの上半身にペインティングしていった。

 ペインティングされたWatanabeさんは会場の周囲の壁に立てかけてあった板を一枚一枚運び、部屋の出入り口まで「通路」を作っていった。

 

 入口外の階段に座ったWatanabeの上から、バケツに水を次々に入れて階段にまいてきた清水が彼の頭の上から水をかけた。

 元居た場所に戻った二人は紙を取り出して、それぞれ紙で「舟」のようなものを折り紙で作りだしたのだ。

 作った紙の「舟」を天井からのワイヤーで吊ろうとするWatanabeさんと、「舟」に乗った清水さん。

 

 そして壁に立てかけてあった板に何やら書いているWatanabeさん。清水さんは「舟」の中から、「聖なる山」のおばあちゃんが取って来た木の根っこで作ったワインを振舞った。

 

 宙吊りにされていた紙の舟を燃やした。舟を燃やしている時に清水さんはホラ貝を吹いた。

 火が燃え尽きると爆竹が投げ入れられて大きな音をたてた。
 清水さんが花を2本用意して、うち1本をWatanabeさんに手渡した。彼はその花を再び天井から吊るし、花をちぎっては床の上の板に蒔いた。

 
 
 
 

 パフォーマンスが終わった後、清水さんにヨーコの話をした。すると、清水さんは彼女の「カット・ピース」のビデオを見たことがあるという。ただ、この日のパフォーマンスも含め彼女の活動がヨーコに影響されているのかどうかは分からなかったのだが・・・
 ちなみに「カット・ピース」とは「舞台にいるヨーコの服を観客が切り取っていくパフォーマンス」のことだ。


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