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失敗とは何か

みなさん、こんにちは!
株式会社コンシェルジュ代表の太田です。
当社はKUZEN(クウゼン)というチャットボット製品を開発するスタートアップです。

以前、スタートアップ企業でよく話題になる「50人の壁」に直面したタイミングでMission・Valuesを策定し、浸透することに心血を注いでいるわけですが、Valuesの一つに「Team Concierge U」というものがあります。

ざっくり言えば「チームワークを大切にしよう」という考え方でSaaSスタートアップとしては絶対的に重要なんですが、僕個人として特に「失敗」に関する姿勢につながると思っており、今回は「失敗」をテーマに話したいと思います。

失敗とは何か?

突然ですが、失敗とは何でしょう。コードミスでバグ発生、準備不足のせいで営業活動でメッセージを伝えきれなかった、メールを誤って別の方に送ってしまったなどなど・・・考え出すとキリがありませんね。
世の中には失敗学という学問もあるようで、深掘りし始めると終わらないため、ここではひとまず失敗=「望んでいない結果」になったと定義したいと思います。

身近な例でいくと、先日社内の冷蔵庫で自分のものと思って開けたペットボトル(無糖レモン炭酸水)がまさかの別の社内メンバーのもので、慌ててコンビニに買いに走ったという苦い思い出があります。
このようなたわいない失敗から、工場での爆発事故、列車事故、食中毒事件など後世に大きな影響を及ぼしてしまうほどの失敗というのもあります。

当社はまだまだ小さな所帯ですので世の中を揺るがすような失敗、事故が発生する可能性は低いと思いますが、それでも日々色々なところでさまざまな失敗が起こっていますし、当社も創業以来失敗の連続であることは間違いありません。今後もおそらく大小関わらず色々な失敗を積み重ねて行くことになると思います。

失敗ってすごく嫌なもので、「起こらなかったことになれば良いのに・・・」「誰にも知られなければ良いのに・・・」という思いになることは誰しもがあると思います。しかし必ず起こってしまうものであり、やはり起こってしまうこと前提でどうすべきかを考えておく仕組みを考えなければなりません。この仕組みとして「Team Concierge U」というValueがうまく機能すると考えています。

おそらく一番目につく開発の失敗

プロダクトを作っていると、開発チームの失敗は無限に発生します。その失敗はサービスが止まる、デザインが崩れるなど誰が見ても明らかに「おかしい!」と感じる事象に直接的につながり顕在化するので特に目につきやすいのではないでしょうか。これが営業の失敗となると「競合の価格が・・・」「担当者がキーパーソンではなくて・・・」というようにパッと見で明らかな失敗であることが分かりづらいという特徴があります。

このように必ず発生してしまう失敗は個人レベルのミス、不注意で発生してしまうものが数として多く、組織のオペレーション上の失敗、経営レベルの失敗と数自体は少ないものの致命的な失敗(=会社倒産など)につながりやすくなるというように色々なレベルでの失敗があります。

会社としての姿勢

失敗に対して会社としてどのように取り組めば良いのでしょうか。僕が過去にいたいわゆるプロフェッショナルファームでは「一人ひとりがプロフェッショナルなんだから、分かってるよね?」という重圧の中、基本的にはミスを許さない文化だったと思います。
もっと言えば「失敗=悪」「失敗するヤツ=仕事できないヤツ」というプレッシャーの中で個人としてどう成長するか、どう生き残るかで毎日必死に働いていた記憶があります。

しかしスタートアップはプロファームではありません。そもそもスタートアップは無から有を生み出すことを生業としており、PMFを探す旅の中で失敗しないスタートアップは世の中に存在せず、失敗を許さないという文化は自己矛盾に陥ってしまう危険性すらあります。

もちろん、個人が気をつけることで大多数の失敗は事前に減らせますし、何度も同じ間違いを犯すようではチームの輪を乱すことにもつながりかねません。個人が責任感を持って仕事に取り組むことは間違いなく大切です。一方で、個人レベルを超えた組織としての仕組み作りや、経営レベルでの失敗に対する姿勢そのものはその企業自体の文化にダイレクトに影響する重要な事項だと考えています。

SaaSはチーム競技

ここで、スタートアップ界隈でよく耳にする「開発vs営業」の構図を例に挙げたいと思います。もし開発チームの失敗を営業チームが揶揄するような文化だったとしたらどうでしょうか。非常に悪いケースとして、例えば正確な情報が開発チームから出て来なくなるということが考えられますし、チームメンバーの離脱もあり得ます。また開発チームとの定例会で、正確な期日よりかなり長めのバッファを持った期日見積もりが出てくることだって起こり得ます。バグの原因解明を行う中で正確な情報が出て来なかったら、その後のプロダクト開発方針に影響するかもしれません。

他のスタートアップの開発と営業がどのようなコミュニケーションをとっているか詳細を把握している訳ではありませんが、当社に中途で入ってくれるメンバーが口を揃えて「営業と開発の関係性が良い」と言うのは組織運営上、確実にプラスに働いていると思います。

SaaSはチーム競技のため、一人のスーパースターが事態を全て一人で解決することは不可能です。一人が全てを担うのではなく、「Team Concierge U」全体として成功を目指す、目標を達成するという考え方が各チーム内のみならずチーム間を超えた全体で価値共有されていくべきだと考えています。

良い失敗とは

冒頭からの繰り返しですが、スタートアップにおいて失敗が発生しないことはあり得ません。しかし、その失敗から会社の成長に向けて学びがあれば、それは資産として有効活用できるという好循環につながります。むしろその失敗をどれだけの数こなせるのかがスタートアップとしての成功に向けた勝負の分かれ目とも言えるでしょう。

悪い失敗とは

良い失敗の逆です。その失敗自体が個人レベルか組織レベルか経営レベルかにもよってきますが、具体的にはその失敗が無視され、隠蔽され、責任回避で曖昧なまま次に繋がらないものとして封印されるようなものだと思います。スタートアップとしてはかなり致命的ですね。

開発と営業の両輪で成長していくのである

SaaSというビジネスモデルは開発する→売る→開発する→売る・・・の繰り返しです。この片方が欠ければビジネスを継続的に成長させることは困難です。みんなが仲良く、ベクトルを合わせて成長していくことが結果的に事業発展につながるものだと信じて、日々前進あるのみです。

ご興味を持っていただけた方がいらっしゃいましたら、ぜひカジュアルにお話させていただけると嬉しいです!

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