全く関心のない人たち

内閣の支持率がますます下がったらしい。それでもゼロではない。まだこんなに支持する人がいるのか!と怒っている人をネット上でしばしば見かけるけれど、厳密には「とにかく野党を支持できない人」とか「特定の分野での評価以外には目をつぶる人」とかも少なくないし、さらには結構な割合の「政治に全く関心のない人」を含めての数なんだろう。

いわゆる意識が高い人たちからすると、「政治に全く関心のない人」の存在はどうにも理解しがたいに違いない。ネットを騒がせているような話題はほとんど目に入らず耳にも入らずそもそもそういう情報入手ルートを持たず、全く関心がないのに「関心ない」とは答えずに、条件反射的に一番有名な政党の名前を言ったりするような人たちだ。

それを批難すべきかと言えば、僕にはちょっとわからない。そういう生き方もあるだろうという気がするし、そういう生き方しか選べない境遇だってあるだろう。ああ、こういう言い方すら何だか上から目線でよろしくないな。我が身を顧みよう。僕は日本国民全員が高い意識を持たなくては!と力説する人が現れたら軽快なステップで人目をはばからずに距離を置いてしまう方の住人だ。多分。

自分のことはともかくとして、こんな風に考えていくと現在の支持率というのは見た目の数字以上に低いのだろう。一方で、もっと違った風に考えると数字以上に高いということにもなるのかも知れない。それがどういう考え方なのかは僕にはわからないけれど、結局のところこれくらいの数字ではまだ解釈次第ということなんじゃないか。

解釈次第というのはつまり世の中にまだどうとでもなる余地があるような、ほんのちょっとだけ楽観的な気持ちにもなれそうな気配もするのだけれど、そんな甘い結論で筆を置くのはなんだかちょっと抵抗がある。だからと言ってこれ以上何を書くべきかと言えば、何もないということを延々と書き続けるしかないように思えてならない。