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岸田教団&THE明星ロケッツについて語らせてくれ ROLLING★STAR編

前回の記事↓

今回は岸田教団のアルバム「ROLLING★STAR」について語ります。
他のシリーズについては下のマガジンを見てください。



『ROLLING★STAR』

頒布日 2010年3月14日

『みんなげんきにロックンロール』
『パチュリー様のおめめもパッチリ! 岸田教団 驚きの効果!!』

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「岸田教団&THE明星ロケッツ」としては4枚目で、フルボーカル・オリジナルアルバムとしては初のアルバムです。
このアルバムからイラストワーク担当が蒲焼鰻さんからTAQROさんに。
TAQROさんは現在バンドのほとんどの作品のイラストやデザインを担当しており、メンバーからは「6人目のメンバー」として呼ばれています。バンド全体に(良い意味で)頭悪そうな雰囲気が帯び始めたのも大体この人のせいだと思ってる。

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なんとアルバムタイトルはCDケースに直接プリントされている仕様(初版のみ)。机汚くてゴメン。

恐らく絶版になってしまったのですが、一応iTunesにもあるのでぜひそちらから買ってほしい。


1.知ってる?魔道書は鈍器にもなるのよ

原曲は「ラクトガール ~ 少女密室」
通称魔鈍器。一見ふざけているようなタイトルに反して、軽薄なところなく丁寧に編曲された人気曲です。
イントロのギターリフの空気感(?)まで録ってる感じ凄くないですか。間奏のベースとユニゾンするところも好き。岸田教団の曲ってベースが良い味出してる曲ばっかで、何かこう、良いよね。楽器の知識と語彙力が無さ過ぎて説明できない。

後に出るベスト盤に改めてレコーディングされたものが収録されています。

2. ThirdEyeBlind

原曲は「少女さとり ~ 3rd eye」
まずタイトルがカッコいいですよね。東方ファンには東方アレンジって伝わるし、知らない人にとってもロック的なカッコよさが伝わってきて、すごく良いと思います。
疾走感のあるギターリフのイントロから始まる。原曲のダークな雰囲気は残しつつも、岸田教団の目指すロック!って感じにアレンジされてます。
2番終わりの間奏で聴こえるコロコロしたギターの音は多分ステップフィルターですかね?こういうシンセでやれよって音をギターでやるところが好きです。

3.信仰は儚き人間の為に

原曲は「信仰は儚き人間の為に」
激しつつもどこか物憂げな感じ。メロディをなぞるアウトロがメチャクチャ良い。信仰~、原曲のメロディが強いのでアレンジするとどうしても似た感じになるみたいな問題があるのですが、しっかりとバンドの個性を確立させています。原作から近からず遠からずみたいな距離感の歌詞も良い。岸田教団は基本歌詞でふざけないから信用できるんですよね。ジャケットはふざけますが。

最近出た『MOD』というアルバムでリアレンジされて、テンポとパワーが爆上がりしてます。そちらもぜひ。

4.竹取飛翔

原曲は「竹取飛翔 ~ Lunatic Princess」及び「千年幻想郷 ~ History of the Moon」
岸田教団では初の正式な原曲混合アレンジだったり、作詞がichigoさんだったりと結構挑戦的な曲に感じます。
この曲も原曲のメロディが強すぎるのでアレンジが原曲に引っ張られがちなのですが、ichigoさんの書く和情緒の歌詞がとてもきれいに乗ってていいですね。

ラスサビの空耳で一部界隈が盛り上がったのはまた別の話。

後に出るベスト盤に改めてレコーディングされたものが収録されています。

5.二色蓮花蝶

原曲は「二色蓮花蝶 ~ Red and White」。「にいるれんかちょう」と読むらしいです。
真っ直ぐなパワーとスピード感のあるロック調のサウンドと、伸びやかなメロディが特徴的な曲。このアルバムの中では一番正統派な気がする。

何故かアルバムが発表されて以降、長い間ライブで演奏されることは無かったのですが、昨年の『MOD』ツアーで突然演奏され話題になりました。映像化もされてるのでぜひ。


6.シンデレラケージ

原曲は「シンデレラケージ ~ Kagome-Kagome」及び「狂気の瞳 ~ Invisible Full Moon」
ブリッジミュートから始まる曲ってなかなか珍しいような気がする。その後から入ってくるブットいギターも最高。この曲やたらユニヴァイブ(エフェクター)使ってる気がするんですが、何か意図があるのでしょうか。

ichigoさんの「とおりゃんせ とおりゃんせ」の声が可愛い。サビ前の狂気の瞳原曲再現も好き。

後に出るベスト盤に改めてレコーディングされたものが収録されています。

7.宵闇鳥

原曲は「夜雀の歌声 ~ Night Bird」
元々は銀針の作品『コイヤミツキ』に「ヨイヤミドリ」というタイトルで収録されていたものが、岸田教団&THE明星ロケッツの手によって再編曲された、というちょっと特殊な背景を持つ曲です。

イントロの叫ぶようなギターがマジで良い。この曲がきっかけでファズとワウの合わせ技にハマりました。ディレイの使い方もなかなかカッコいいんですよね。Aメロで歌いだしてるのに全然自重しないギターも最高。
個人的にこのアルバムで一番好きな曲かもしれない。

後に出るベスト盤に改めてレコーディングされたものが収録されています。

8.霊知の太陽信仰

原曲は「霊知の太陽信仰 ~ Nuclear Fusion」及び「業火マントル」
とにかくイントロがかっこよすぎる。火力と緊張感がハンパねえ~。
6拍のところからサビへなだれ込む部分で「ウワーーーーーーーーーー!!!!!」ってなる。とにかくライブ映えする曲だと思う。

後に出るベスト盤に改めてレコーディングされたものが収録されています。


……

TAQROさんの正式参加、ichigoさん作詞曲の出現、はやぴ~さん岸田さんのエフェクター使用量の増加など、色々と挑戦的ながら現在の岸田教団の方向性の軸となるようなアルバムでした。
このアルバムを出した後、彼らはめでたくメジャーデビューをするので、実はこのアルバム彼らの同人一本時代最後の作品だったりします。もう10年前ってマジ?

次回からはとうとうメジャーデビュー後のアルバム紹介に突入します。
今回はここまでです。それでは。


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