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刑法は理論構成が面白い

まだ刑法の参考書を読み始めて数日しか経っていないのですが早くもその面白さに惹かれている自分がいます。刑法は理屈のつけ方が面白いですね。例えば犯罪を考える時に故意という概念は非常に重要なのですが、この故意が成立しているかどうかについて理論構成が対立しています。一つは法定的符合説と呼ばれるもので構成要件に該当していればその範囲で故意を認めるもの。例えばAがBを殺そうと思って拳銃を発砲したらBの側にいたCに当たりCが死亡したという事例。法定的符合説によれば殺そうという故意があり拳銃の発砲という実行行為を行い人が死亡しているのでCに対する殺人既遂罪が成立します。ところが具体的符合説によると結論が異なります。AはBを殺そうという故意はあるもののCを殺す故意はない。だからCに対しては殺人罪ではなく過失致死罪が成立する。このようにどちらの説を取るかで結論が異なってきます。

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