信頼できる獣医さんを見つけられるかどうか。

昨日も書いた改正動物愛護法のトピックを以下のサイトでも見て、改めて思ったことがある。

記事文中を一部抜粋するが「チップは直径約2ミリ、長さ10ミリ前後。注射器に似た器具で犬猫の首付近に埋め込むのが一般的だ。記録された15桁の番号を専用機器で読み取る」として、「どの組織が環境相の指定を受けて飼い主の情報の登録機関となるかも課題だ。現在は3組織がおのおの登録業務を行っているが、適切な管理が求められる」とある。

お分かりいただけるだろうか。

まず、件のICチップなるものは単体で何かを判明させるものではない。ただ15桁の番号を示すだけのものだ。しかも、専用のリーダーすら必要だという。
さらに、その15桁の番号を管理している3団体は、少なくとも現時点では相互連携していない。
こんなものを義務化して何の証明になるのか、私には甚だ疑問である。
まあ、どこかに儲かる方がいそうな話であることは想像できる。

ついでに、このチップは犬や猫の首付近に"注射器に似た器具"で埋め込まれる。
チップの直径は2㎜である。
その器具の、注射針に似たそれの直径は推して知るべし。

あなたは、ご自身の家族に直径2mm以上の針を突き立てるというドクターを信用できるだろうか?

この説明は、お世話になっている動物病院の先生から聞いた。
ゆっくりと時間をかけて丁寧に説明してくださった。

背景の1つに、大きな地震の後で飼い主の元に戻れなかった犬や猫がいたという事。
ただ、推し進められた後の災害でリーダーが読み取った15桁の数字は、そのほとんどに何のデータも紐づけられていなかった事。

ICチップの装着は推奨されたもののデータ登録の義務はなかったからだ。
そして改正法でも義務化されているのはチップの装着である。

そのとき先生が最後に仰ってくれたことを、私は忘れないと思う。
「スマホにね、いっぱい写真があるでしょう。どんどん増える。それに写真なんかなくても、もう見分けつくでしょ。だからね、おれぁ、できればやりたくねぇんだ。..どうしてもってぇなら麻酔でやらせてもらう」

べらんめえな響きと相まって、感動に近い印象を覚えた。
良い先生に巡り合えたものだ。

うちの猫の腹に、先日"しこり"を見つけた。
私は狼狽し、さんざんネットで調べ、悪性腫瘍だの癌だのと入ってくる情報に胃が痛くなった。
妻が寝た後で猫を撫でていたら涙が出ていた。

翌日すぐに愛猫は先生のところへ。

帰ってきた妻曰く、「悪いものじゃなさそうだけど1ヶ月くらい様子見だって」というのだが言を継いで「乳腺の話とか、いっぱいされた。診察が終わってからも、他の人も待ってたのに待合まで出てきて話された。あの先生、ちょっと話長いよね」だそうだ。
仕事で付き添えなかった私が伝えて欲しい質問をLINEで細かにおくっていたためだろうと思われるのだが..本当に良い先生である。

ただ、せっかく先生が説明してくれた話は全く私に伝わっていないのだが。

まあ、良しとしよう。