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【1分で読める心理学:多過ぎる自由は人を苦しめる『選択のパラドックス』】

 こんな話があります。

スーパーでパンに塗るジャムを販売する時は種類を揃えすぎてはいけない。
6種類程度なら人は選択できるが、10種類となると「選ぶ労力」の方が勝って結局ジャムは売れなくなる。

『ジャムの法則』と言われるマーケティング用語です。

 アイエンガー博士が行った実験では、ジャムの試食販売を行い、6種類と24種類で品揃えをした時の購買率を比較。
6種類:試食後の購入率30%
24種類:試食後の購入率3%

 種類が増えれば増えるほど、選択・吟味に労力がかかり、結局選ぶことができなくなるのです。


■バリー・シュワルツ「選択のパラドックス」1

 そして本題。
 人は誰しも「自由に生きたい」「色んな選択を自分で決定したい」と思うものですが、ジャムの法則同様に、人は自ら選べる選択肢が逆に人を不幸を感じてしまうそう。
 
 心理学者バリー・シュワルツ博士は、

選択肢が少なかった頃は何も期待していなかったものが、選択肢が増えることで期待値は不用意に高まる一方で、実際に選択したものはその期待値には届かず、満足を得られないという期待は反対の状態(パラドックスの状態)が起きる。

 とのこと。
 選んだものが、自分の理想とかけ離れているほど、不幸感は増してしまうという。
 言われてみれば納得できる話です。
 
 極端な話、選択肢がAかBしかない場合、

「選べるものがこれだけしかないなら、どんな結果が出ても仕方ない」
 と思えるけれど、選択肢が多い場合、
「あの時迷ったあっちの選択肢を選ぶべきだったんだ。どうしてこっちを選んでしまったんだろう」
 と自分の選択(行動)に対して強い不満や後悔を抱いてしまう。
 
 そんな後悔、過去を振り返るといくつも思い当たります。
 
 詰まるところ。
 人は自分が選んだ選択の中で、ベストな結果を出すしかないのですが、
 「あの時、あれを選んでおけば」とか「色んな挑戦ができたはずなのに」とか「今なら違う選択をしたのに」とか。
 
 "選べたものを選ばなかった事"に対し後悔する生き物なので、最初から無限に選択肢があるのなら、その中でも優先度が高いもの自分の未来図にそぐうもの、そんなものを予めピックアップしておく方が不幸感や後悔を多少回避できるかもしれません。

 てことでむかーし書いたnoteをついでに載せておきます。
 レオナルド・ダ・ヴィンチも作ってた【100の好奇心リスト】の件。
 と、自分の優先順位を明確にするための【自己省察】に関してです。

 参考にどうぞ(o・ω・o)ノシ

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心理学から腸活・細菌学まで。 狭いようで広い知識を1分で読む。 時間のない人向け。

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