アスリートがセカンドキャリアを考える時の実状とは

セカンドキャリアとは?
第二の人生で携わる仕事を指していて、もともとは引退を控えているプロアスリートのキャリア戦略の用語だったとか。
今は転職、退職後の人生計画の場面でもよく出会う言葉となっていますね。


幸せな引退は難しい

選手がセカンドキャリアを考えなくてはならない場面というのは必ずやってきますが、
「やりきった!もう思い残すことはない!!」
と幸せな引退ができる選手はどれくらいいるだろう?と考えてみると、私の感覚としては多分2割程度かなと思います。
それでも多いかもしれません。
所属している組織(会社や学校)、自分を支えてくださる方への感謝は当然あるものの、引退理由がやりきった満足感や将来へ向けたポジティブなものばかりではありません。
多くが、ケガやメンタル不調だったり、結果(記録や大会での活躍)による戦力外通告だったり、人間関係だったり。
幸せな引退というのは難しく、悔しさや時には虚しさを抱えながらセカンドキャリアに向き合わなくてはなりません。

業務してるの?してないの?

実業団チームの多くが短時間勤務で、フルタイム勤務は少数派です。
私が所属していた企業は愛知県に本社、全国にも営業所がありましたが当時は出社することはなく、社員の皆さんとは社内イベントで交流する程度だったので業務に携わることもありませんでした。

ちなみに、、、
私は学生時代に一度競技から離れていたので、実業団に所属する前は大学職員としてフルタイムで事務をしていて計算機センターの職員さんから色々と教えていただき当時の最新VAIO(ノートパソコン)を買ってちょっとした作業を覚えたりという環境があったこと、派遣の仕事をしながら競技復帰を目指したことなど、先に仕事を経験できたことが実業団での競技復帰後からその先のセカンドキャリアに戸惑いなく進めたのかもしれません。
(残念ながら私も幸せな引退ができませんでしたが、、、)

選択基準は何を重視しているか?

次のカテゴリーに進む際にその選択として、
・誰の指導を受けたいか
・どんな環境か
・どんな条件か
が大きな判断基準となり、そのチームで活躍したい!目標達成したい!という意欲でいっぱいのスタート時にもう引退後の具体的な計画を立てている選手は少数派ではないでしょうか?
勧誘時、または入社時に「引退後はそのまま正社員で社業に」と言われていても、実際は時短勤務で業務内容がわからないまま年数が経っていたり、幸せな引退ではないことから退社を選んだりというのが実状で。

指導現場には箱入りおじさんが多い

これから書くことは完全に私の偏見なのですが、陸上界って実は箱入りおじさんが多い!
引退後、そのままずっっっとその業界しか経験したことがないので、その業界で長年指導に携わり選手育成に熱心に専念していらっしゃるので、どこぞの箱入りですか?と驚くほど世間知らずなピュアなおじさんが多いと思う。
もちろん陸上に対しては創意工夫、研究熱心で選手育成に情熱をかけご苦労もされているのですが、社会人としては本当に「この年までずっと箱に入ってたんだな」と思わせるような。
だから選手がセカンドキャリアを考えた時、上司として箱入りおじさんを相談相手に選ぶということも少ないように思う。

箱入りおじさんは悪くない

箱入りおじさんは実績や経験が素晴らしい陸上のプロであって専門職なので、他の分野もというのは負担が大きい。
じゃあ、他にどこかでセカンドキャリアを相談できないか?って思いますよね?
そこはもうアウトローおばさんの出番です。
多分、他の人より多くの失敗をしてきて、正統派でもなくて、無駄に経験値を上げてきた私です。
いわゆる適材適所。

私自身も学びなおしをしながらセカンドキャリアも超えて人生のサードキャリアを邁進中です。


この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?