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Sunday recap #92: スピード (2023/9/17)

先週に引き続き、濃密な一週間が終わった。

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火曜日と水曜日は、陸上輸送の脱炭素化ロードマップのワークショップ。7月にキックオフしてから第3フェーズに差し掛かったところで、ようやくすべてのメンバーが対面で集まった。

後ろ向きな意見やコンサバな姿勢が目立ったけれど、それは想定通り。なんとか納得のいく形で終えられた。道なきところに道を敷くのだから、現状の技術レベルや障壁に嘆いていては思考停止と同じ。リアリティは大事だけれど、その追求を理由にした控えめな目標設定は何もしないことと同じだ。「どうしたらもっと仕掛けられるのか」という前向きな問いかけからこそ、良質な仮説が生まれるし、意味のある道筋につながる。

とはいえ、あれこれ言いながらも「なんとかする」のが日本人の良いところ。コペンハーゲンから来日したファシリ役の仲間も、やり方さえ分かればあとは自ずとお互いをチャレンジしながらタスクを進めていくところに感心していた。この真面目さや仕事の緻密さが日本人の武器だ。

実際に、日本より先にロードマップを作り始めたのは、スペイン含む南西ヨーロッパ地区とインド含むインド・バングラデシュ・スリランカ地区。日本は唯一オンスケで、各フェーズをクリアしてきている。もちろんスコープの大小の違いはあるけれど、元々スペインとは4か月もの差があったところ、2か月弱で大幅に抜いてしまった。

10月末のサインオフに向けて、取りこぼしのないように気を付けながら一気に進めたい。テクノロジーの発展はこの作業を待ってくれない。一刻も早く肝心のエグゼキューションフェーズに入らねば。

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水曜日の夜はご縁をいただき、とあるスタートアップの社長と会食。すごく良い刺激をもらった。もちろん本職でも勉強になる話を伺ったのだけど、ちょうど新しい事業案の磨き込みをしている時期なので、起業家スピリットに生で触れられる機会は尊い。紹介してくださった方とのテンポ良い会話が続いていたので、頭の回転がそこまで速くない自分は聞き役に徹した。話した内容は帰りの電車ですべて書き起こし、技術的に理解があやふやなところはAmazonで参考書をいくつかポチった。

次の日は、ワークショップのために来日した本社の仲間と脱炭素系の展示会等に顔を出した。こういうものに参加したのは人生で2度目。確か初めてはCEATEC。様々なブースを回りながら一緒に行った仲間と議論できたことと、自分たちが求めるものが市場にはまだないということが分かったのは収穫。教訓は、展示してある内容はすべてパブリックな情報だし(当たり前)、ブースに立っている人たちもそれ以上の情報は話さないということ。今回と同じ情報量を得るにはウェブサイトで5~10分もあれば事足りるだろう。

やっぱり不思議な国だなと思わざるを得ないのが、入退場手続き。まず入場。事前登録でQRコードを発行しているのに、それだけでは入場できない。名刺と事前登録した情報をタッチ画面で再度打ち込み(!)、それらの情報がキヤノンのプリンターから吐き出されるのを待ち(!)、その紙をプラスチックのネームホルダーに収納し首から下げて初めて入場。

退場するときは、ネームホルダー、ストラップ、そして紙をそれぞれ分別(!)して退場する。この分別について、「これをわざわざさせることで分別の理解を再認識させるのだよ」としたり顔で説明している人がいた。本社の仲間は苦笑いだった。

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先週・今週と出ずっぱりだったので、金曜日はキャッチアップと考え事のために予定をブロックしていたけれど、雑務や緊急のコールをさばいているうちに時間は過ぎていき、長考モードには入れなかった。来週は比較的落ち着く予定。先回りしていこう。

我が子も、8月末の遠出をしたことの疲れで体調を崩すかと思いきや、なんだかんだで元気にしている。大人の都合で朝早くに登園したり、お迎えが夕方遅くなったりしていて気の毒だ。残暑は厳しく外で遊べる時間はまだまだ限られているけれど、週末はできるだけ長い時間を一緒に過ごしたい。

最後まで時間を使ってお読みいただき有難うございます。投稿内容が少しでも何かの足しになっていたら嬉しいです。時節柄、どうぞご自愛ください。