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ヤギ健太の『遊撃手はやったことがない‼️』(ニ番キャッチャー編)

ヤギ健太が思いつきで一筆書きした、
小説風の小説風ショートショート(作家ではないので、あくまで”風”の”風”)を、お届け‼️
ニ番バッターは、高校二年生の時の捕手の話。
二回目で、ほぼ実話になっちゃった、てへっ⁉️


投手と捕手は、不思議な関係だ。

信頼と信用は違う、と、
野球漫画の巨星、水島新司氏が、
『大甲子園』の中で描いていた。

すなわち、
山田太郎が、
里中智を、
信頼するのは、絶対だが、
信用しては、いけない、
と、
痛恨の一打で、
思い知る。

夫婦も、おんなじかも、しれない。


私が高校生二年生の時、
絶対エースのK先輩と、
元々は内野手のN先輩が、
バッテリーを組んでいた。

たまたま、
補欠の私が、
マスクを被った試合で、
K先輩が、
自らの調子の悪さから、
ツーアウト満塁のピンチになった。

私は、
K先輩の、
ストレートが好きだった。

速くて、強い。

おそらく、
他のチームメンバーも。

スリーボール、ツーストライク‼️
(当時は、スーストライク、スリーボール、って言ってたよ)

満塁なので、押し出しの可能性が、ある。


私のサインに、
首を縦に振り、
K先輩が投げた。

結果は、見逃し三振。


右打者の外角ギリギリに、
スッと、
決まった。

スライダー、、、


私は、
してやったり、
だ‼️

見逃したバッターは、
全く動けず、
天を仰いだ。

本当に、ヒトは、天を仰ぐんだ、
と、
私はその時、
知った。


試合が終わって、
K先輩に呼ばれた。


なんで、
あそこで、
真っ直ぐじゃなかった⁉️


私は、正直に、答えた。


誰もが、
ストレート、
だと考えていたので。

そうか、、、
Nに、配球を、教えてやってくれ。


K先輩から言ってあげた方が、、、


と、
私は、
その言葉を飲み込んだ。

なんとなく。



K先輩が、
直接それを伝えると、
N先輩の立場が悪くなるのだ、

それを、
キチンと理解したのは、
ずっと後のこと。

建男と正子の、
すなわち、
私の両親の、
不思議な関係を、
どうにかしようとした時だった。


正子は、
末期がんの建男の面倒を、
最後まで、看た。

途中、別居やら、何やら、
大変だったけれど、、、


そういうもの、かもしれない。


そして、今、
何故か、
私は、
義理の両親と暮らしている。


そういうもの、では、ないらしい。

それでは。

【いつか、また、どこかで】

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