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note酒場

音楽ありきなので
流しながらお読み頂けたら幸いです。

俺達は心に隙間を抱えて
ここnoteにやってきたけど

人生とは思うようにいかないもので
どうしても心の奥底にたまる
しこりのようなものを
吐き出したい夜はある。

俺は、きゃらを
ここnote酒場でマスターを始めたのは
いつのことか。
正直、酒類の仕入れ関係はよくわからない

だが、俺にはとっておきの
ヘネシスがある。

チリンチリン

鈴の音がまた迷える男の来店を告げる

「きゃらをさん。ヘネシスあるかい?」
「もちろんさ。さぁどうぞ」

そういい終えるより食い気味に
もうすでにその男はグラスを空ける

「おいおいペースが速くないかい?」
そんなことを心配するけど

ヘネシス。それはほろ苦い。

「音声配信止まっているね」
「いやなとこつかないでよ~」

「バッタだね。」
「うん。バッタだけど、雑じゃね?」

ヘネシス。それは雑味という癖がある

ちりんちりん

また、心を迷わす男が来店してきた

「ずいぶん久しぶりだね。寂しかったよ」
「ありがとう。社交辞令でもうれしいよ」

コミュニケーションは連絡が密なときは
関係性はまだまだ希薄なこともある
全然連絡しなくて不意に再会したときに
懐かしさがにじめば

それを友と呼ぶのだろう?

「さぁどうぞ。」
「ありがとう」

そういうと男はヘネシスを飲み
苦虫を押しつぶしたような顔をしている
連絡のない時間に
きっと彼はクリエイター力を
心に蓄えたのだろうな

ヘネシス。それはほろ苦い。

ちりんちりん

「やぁ~やってるかい?」
ドアが開いた瞬間から陽気さが溢れている
その笑顔を見るとつい
こちらまでやられてしまう

「はいどうぞ」
「ありがとう」

「最近、noteの伸びもすごいじゃない
 もう、俺を超えそうだね。でも超えたら
 嫌がらせ始めるー!(笑)」

「え?」

伸びるべき人が伸びるのは見ていて楽しい

ヘネシス。それはほろ苦い。

ちりんちりん

それは意外な客だった
「お久しぶりです。入っていいかな?」

彼は既にnoteを辞めている。
だけど、他のSNSは時々見かけるとき
noteを辞める事の意味を考える。

真剣ゆえに、きちんと向き合ったのだな
そんな彼に開く扉は無かった

「店じまいです」
「嘘でしょう?そこで皆飲んでるじゃない?」

もういい時間だ
「今日は朝まで飲みたい気分なんだ」
「はい、これ」

俺は彼にタクシー代を渡して帰らせた
noteをやめたら友達ではない
そんな関係性も彼に対しては悪くない

ヘネシス。それはほろ苦い。

ちりんちりん

「いら・・どうしたんだよ
 汗がすごいじゃないか?」

「岐阜から来たんだよ。」
「新幹線?」

「いや、歩いてきた」
「たくさん歩いてきたんだね」

「ヘネシスが飲みたくなってね」

それは水分を放出した渇きではなく
心の渇きを満たす飲み物なのかもな

ヘネシス。それはほろ苦い。

ちりんちりん

「やーいらっしゃい」
「まだやっているかい?」
「あぁ今日はどうしたんだい?」

「色々と企画のことが心配でね」

強面な印象の割には
心根の優しい男というのはいる

「そういえば、請求書があるんだよ」
「え?何・・これ7桁の額じゃない?
 俺そんなに飲んだかな?」
「いや、この間の企画参加料だよ」

「え?金とるの?」

男はヘネシスを一気に飲み干した

「苦いなぁ~~」

ヘネシス。それはほろ苦い。

そろそろヘネシスが少なくなってきた
無くなれば店じまいということはない

それは夢や希望と同じで
無限に生み続けることができるものだ

ヘネシス

最近、血糖値も上がり気味で
甘臭さもまし熟成されている

ヘネシス
それはほろ苦い。

「マスター、新しいスタッフ
 いれたんかい?」

「共同経営しているんだ
 正直、彼のアニメーションを知らずに
 noterを気取るのはどうかな?
 是非、まだ見てないならみてくれ」


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