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私には小学4年生の息子がいますが、息子の小学校で2学期の頭からオンライン授業が始まった記事を書かせていただきました。

その後、です。

今現在どういう状況かというと、「毎日全員登校」、すなわち「通常通り」になりました。
もともと、2学期開始時点で緊急事態宣言が残り2週間だったので、2週間限定でのオンライン授業ではありました。

しかし、緊急事態宣言が延長されることが決まっても、オンライン授業は延長されることなく、「当初予定通り」の全員登校になりました。

なぜオンライン授業が延長されなかったのか?その理由ははっきりわかりません。そもそも2週間だけオンラインで、ということでしたから、予定通り、でしかないのでしょうけれども。。。

ここでは実際にどのように授業が進んでいたか、父親の私がオンライン授業を横から見た様子をお伝えします。

実地とオンライン半々の授業。

息子の通う小学校では、100%自宅ではなく、学区の地域ごとに登校日を一日おきに設定し、50%が登校、50%がオンラインという構成になっていました。

その目的は教室の密度を下げるためなので、クラスごとに半数が登校、半数がオンラインという構成になります。

すなわち、先生は目の前の生徒とオンラインの生徒の両方に向かって授業するということになるわけです。

これはなかなかの難易度だと思います。
実際、我々の市では、「念のため」の録画授業を共通教材として用意していたようです。市内の友人に聞いたところでは、先生はあくまで登校してきた生徒に授業を行い、オンラインの生徒は録画教材を活用することになっていたクラスもあったようです。

しかし、息子のクラスの担任の先生はこの半々授業をこなしてくれました。

PCからオンラインの生徒の顔を見て、ひとりひとりに話しかけたり、朗読や計算問題に答えるのはオンラインの生徒を中心に指名していました。

学校からは、「突然のオンライン開始で試行錯誤しながらになりますので、オンラインの生徒は先生からの話を聞くだけの一方通行になることがあることへの理解をお願いします」との連絡がありました。

しかし、先生はこのようにオンラインの生徒を孤独にしない工夫をしてくださっていました。

なんと体育もあった。

ある日、息子が学校のiPadをもって寝室に行こうとしているので、「どうしたの?」と聞くと、「今から体育で、ストレッチするから畳か布団の上に移動してって言われたんだ」とのこと。

様子を見ていると、登校している生徒は体育館でストレッチをしています。オンラインの生徒は、それを見ながら一緒にストレッチをします。

ここでも先生は画面をのぞき込んで「**君、足が開いてすごいねー」とか、「**さん、もっと背筋を伸ばしてー」とか声掛けしています

体育と言ってもストレッチですが、運動する機会が少ないので、こういうのも面白いなと思いました。

宿題はオンライン教材。

宿題はというと、アプリで漢字練習や計算をするものがインストールされており、それを解くことになっています。しかもそれは先生に提出ができ、提出ステータスもわかります。これはいいですね。

これができるなら、なんで読書感想文は原稿用紙で提出なんだろう、タイピングしてオンラインで提出という選択肢があってもいいじゃないか…と思いましたが。。。

Teamsでクラスメートとチャットができる。

最近、チャットでいじめがあったというニュースがありました。

そのPCがどのような設定になっていたか、詳しいことはわかりませんが、息子に支給されているiPadでは、マイクロソフトTeams上でのみコミュニケーションが取れるようになっています。

また、Teamsにはクラスごとのチームが作られており、当然そこには先生も含まれているわけですが、その中でのオープンチャットのみが可能です。

ですから、やり取りはすべて先生にも届く、ということになります。

たとえば、授業中には「先生、声が聞こえません」とか、「トイレに行ってきます」といった生徒からのメッセージが書き込まれたり、先生からは「**君、聞こえますか?」とか、双方向にコミュニケーションがとられていました。

先日も、息子が宿題を聞き逃したときに、チャットに「今日の宿題、忘れてしまいました、もう一度教えてください」と書き込んだら、他の生徒が「漢字の**番だよ」とコメントを入れてくれました。
先生が「みんなで解決してくれてありがとう!」と返信していて、こういうコミュニケーションが取れれば有効なツールだなと感じました。

ただ、オンライン授業は時間少な目だった。

上記のように、息子の所属するクラスでは先生の努力もあり、なんとか授業が進んでいましたが、今回は試行の要素もあったためか、オンライン授業は午前中のみでした。4限までです。登校している生徒は6限まであります。

そうすると、どうしても授業の進度は遅くなります。また、先に述べたように、オンライン授業を行うのが難しいクラスはオンラインの生徒は共通録画教材の視聴になっていたので、理解を深めるのにも限度があったと思います。

恐らく、今後このギャップが拡大する懸念もあって、オンライン授業は2週間で終わりになったのだと思います。

課題は多い、でも可能性は広がった。

息子の担任の先生の努力もあって、オンライン授業はそれなりに成立していたのだろうと思います。かと言って、オンライン授業をやれなかった先生が悪いということは絶対ありません。どの先生も悩みながら進めていたのだろうと思います。

先生にすべて背負わせるのは酷な話だと思います。
学校や、親をはじめとした全員で今後どうしていくべきかを考えていかねばいけないのだろうと思います。

何事も100%良いことだけ、ということはありませんから、オンラインが全てを解決するとは思いません。しかし、選択肢が広がったことは大きな前進だと思います。

私の市では、聞いたところによると、始業式の2日前にトップダウンでオンライン授業が決まったそうです。
現場の先生は大変なご苦労があったかと思います。
先生方に感謝するとともに、今後良くしていくために親も一緒に何ができるか考えていかねばいけませんね。

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