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我が子を認めることの難しさ#009

数年前から通い続けている美容師さんとの会話で得るものが多いなと感じるこの頃。センスのよいカットはもちろんだけど、定期的に美容師さんと話すこの時間が、私にとって学びやエネルギーになっている気がする。

先日は真ん中っ子の長男の子育ての悩みを聞いてもらった。
我が家は長女(中3)、長男(中1)、末っ子(小3)の3人姉兄弟。
物分かりが良くて何でも器用にこなしおしゃべりな長女と末っ子とは正反対で、いつもマイペースでこだわりが強く無口な長男の子育てにこれまで幾度となく悩み露頭に迷っている。
そんな彼も中1となり、思春期も相まって、ますます私が彼を理解しがたい状況なのである。

目下の問題は、彼が”全く勉強をしない”ということ。
こうして文字に書くと、よくある子育ての悩みやん!と自分でも笑える。
けれど、まさか我が子でこんな悩みを抱えることになるとは思いもしなかったのだ。
私自身、真面目一筋で生きてきて、進学校→大学→大学院と進んだ。夫も中学受験に挑み中高一貫校→大学へと進んでいるので、夫婦ともに勉強して当たり前の人。
長女は私達の「当たり前」の通りに育っているので、長男も末っ子もきっとそうなるだろうと、勝手に信じていた。

長男が中学校に入学してもうすぐ1年。
中間テスト、期末テスト、実力テスト、、、とテストの回数は重ねているのに結果は悪くなる一方。それもそのはず、普段の平日はもちろんテスト前も全く勉強をしないのだ。
テスト結果が返却されるたびに、私と夫の前に長男を座らせて懇々と勉強する意味や将来についての話をしてみるものの、変化が見られずにいる。
長男の未来を考えれば考えるほど躍起になってしまい、語気が強まってしまうこともしばしば。
困った。。

そんな話をぶつぶつ私が呟いていたら、
「まずは、長男くんを認めてあげましょうよ」
と美容師さん。
子供のほんとの気持ちって大人には分からない部分があるし、長男くんが勉強しない理由が何かあるのかもしれないけど、まずはそういう子なんやって親が分かってあげることなんじゃないですかねー

はっとした。

ああ私、全然認めてなかったなって。
というか、認めたくなかった。
”テスト範囲が配られて、そこを勉強すればそこを覚えれば点数が取れることが分かっているのに、その努力をしないのはただの逃げだ”と私は長男に言った。
自分の「当たり前」が長男にとっても「当たり前」だと思い込んで話していた。
長男を追い込むばかりで、彼はどんどん殻に閉じこもっていった。

ちょうどそんな折、子連れMBAで知り合ったひとむすびさんの記事を読んで、私、正論で殴る親になっていたな・・と。

このお話をひとむすびさんから直接伺ったときは、そんな大人もいるのかと完全に自分とはかけ離れたヒトとして聞いていたのに、まさか自分がそのヒトになっていたなんて。
頭では分かっているのに、我が子のこととなるとつい感情的になってしまう。

勉強しない。勉強したくない。
そんな渦の中にいる彼を、それが長男なのだと認めること。
まずはそこからスタートしてみようと思う。


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