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均整なる虚構

美しく着飾った
ただそれだけの人
静謐に包まれた
虚像の足音
ねぇ、今何見てた?
空虚たる私は口を噤む

人工の森
造り上げた海
捏造された記憶
あの頃は素晴らしかったね

飛沫 弾ける偶像
事の顛末を君は知らないでいて
何もかもを溶かすには充分なほど
明日はきっと暑くなるよ

翌朝のことを
私たちは知らない
けれど近く
透明な殻が破れる
それは多分ずっと近くのこと

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