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黒猫

眠らない街でぽつんと黒猫
夜の電灯は少し儚げで
ピカリピカリと光る緑の瞳
静寂は混沌を生む

闇夜に溶けてく
足音さえ忘れられているけれど
あなたの側にいつの間にか座り込んで
ゴロゴロ喉を鳴らして頬ずりしている

魔女の使いだから
ボクのこと嫌いなの?

黒猫は夜を眠らず
走り抜ける
遠くまで
突き抜けるように

屋根の上
登って見えるのは
街の夜景
キラキラと瞬いて

三日月が刺さるから
耐えなければならない
途切れることなく
みんなの視線が痛い

今日も闇の中を走る
黒猫は不吉だから
嫌われ者だと言われるけど

ボクだって好きで
黒猫に生まれた訳じゃない

みんなが不吉だと言うからって
それを鵜呑みにしていいのかい?

誰も本当のことを知らないのに
信じてしまうのは怖いこと

気付いて欲しい
大切なことは
自分で見極めるべき

そうでしょう?

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