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いちねん

真鶴の友人が旅立って、昨日で一年。
休みをとって会いに行ってきた。
岬は澄み渡り、夏の青い風が吹いていた。

お大師さまのお誘いで、配られたお経を集まった皆で読み上げた。
その響きが終わる頃、友人をふわりと空へ見送ったような気がした。
人の声の力は、生きてる者の命の力なんだなと思った。

真鶴のきれいな魚たちをおみやげにもらって、湯河原へ帰った。
今朝みても、まだつやつやしていて目が覚めるような美しさだ。

命はかたちを変えて、どこまでも生きて伝わり続ける。
ことばもきっと、同じだとおもう。

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