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『ヒグチユウコ展 CIRCUS』世田谷文学館

じっくり見たいので仕事を午後休して見に行ったが、正しい判断だった。平日夕方でも整理券配布で(すぐ入れたけど)、少なくない人が入っていたから週末だったらどうなることか。GUCCIや画材のホルバインのイラストを手掛け、付録になれば雑誌は完売、表参道にショップもできた人気の画家、ヒグチユウコさん。友人や同僚が彼女のグッズを持っていたし、私のスマホ画面はGUCCIが配布していたヒグチさんのイラストだ。

かわいい、だけどよく見ると不気味でかわいくない、でもやっぱりかわいいヒグチさんの世界。館内に貼ってあった新聞の切り抜きにヒグチさんのインタビューと穂村弘さんの解説が書いてあった。その魅力分析は穂村さんのにかなわないので、写真で読んでほしい。

かわいくて素敵な、面白い絵だということはもう知っている。実物を見て感じたのは、本当に細かいということと、色がきれいだということ。よくよく見ると画面のちょっとしたところに不思議な生き物たちがいたりするし、線も細くてたくさん引いてある。色は少しずつ塗り重ねることで深みを増したりさせているらしい。もちろん透き通った色のところはすっと塗ってある。そして「原画ならでは」で、描き直しが貼ってあったり、隣に描いてあったりするのがわかる。女の子の首の角度がちょっと違うだけで雰囲気が変わる。ヒグチさんの濃厚な世界はそういう微差調整の積み重ねも含めて作られている。

今の作品だけでなく、昔の作品も展示されていた。とてもうまいし、アートな感じでかっこいいんだけど引き寄せられたりはしない。合っているかわからないけど、色々そぎ落として好きなものを描くことに決めて、徹底的に描きまくったのが今なんじゃないかなあ。

また、ヒグチさんと共著を出版している今井昌代さんのお人形も展示されていた。私は手芸好きなのでまじまじと見た。なんで布であんなに立体とかカーブをきっちり出せるんだろう・・・さすが。

東京では世田谷文学館で3月末まで。その後各地を巡業。かなりの量が展示されていて、そして1枚1枚の情報量がとても多いのでじっくり見たくなるはず。きっと混雑しちゃうので、しっかり時間を見極めて時間をとってみることをお勧めします!(私はニャンコが大粒の涙をポロポロ流すのがほんとすき・・・)



展8 ヒグチユウコ展 CIRCUS

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