「「母性の復権/林道義」読書記録」2023/08/11

・母親が安定した存在でないと子どもの真理は不安定なものになる。
そもそも乳児は母の助けがないと生きることができない。要求がいつも応えられないと無気力状態になってしまう。
・満足し、心が安定し、ゆったりとしていて、他人にも寛大で平和的になる。
・土台を安定させることの重要さ。そこが安定することでそこから大きく広がっていくことができる。
♡まずしっかりとした一体感という苗床(なえどこ)を確立してから、初めて自立への正常な道を歩むことができるのである。
・程度。程よさ。臨機応変。これらが苦手になってきている傾向があるという。これは確かな訓練方法はないから難しい。
57「意識的に何かをすればするほど、かえって間違いを拡大してしまうという現象である。これは単に愚かとか無意識的だというだけだはない、新しい硬直した「意識的な」愚かさとでも名付けるべき症状である。」
情報過多の世の中。研究のスピードも目まぐるしく、情報は次々に新しくなっていく。
その情報の信ぴょう性を確かめるという一つのステップが増えているということ。便利な世の中になっていういるとはおもうけれど、手間が増えている部分もあるということ。ここで手間をかけないと、搾取されてしまったり、大きな間違いを犯すことにも繋がりかねない。

・本能と学習。
自分の本来の姿。本質。本能。着飾ったものを一つ一つ手放してそういうものに立ち返っていきたいと考えることがある。
この文章はとても興味深いと感じた。
「学習の比率が高くなると本能でなくなっていく」という理解も間違っている。学習と本能とは、対立する概念ではない。すなわち学習の部分が多くなると本能の部分が少なくなるとか、本能の部分が多くなると学習の部分が少なくなる、という簡単なものではないのである。本能行動と学習行動とは交互に発動する連鎖を形成しているのであり、また学習の仕方そのものが本能に定まっていたり、あるいは本能行動が学習を通じて、学習に支えられて発現する場合もあるからである。

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