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西九州新幹線開業〜佐賀のミッシング=リンクをどう切り抜けていくか

こんばんナマステ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

随分先のような気がしていた西九州新幹線の武雄温泉ー長崎間が開業した。

新しい路線って全国一斉のダイヤ改正に合わせた3月にできることが多いけど、長崎方面は袋小路だからオペレーションさえ確立すればスタートできるってところで。

この日九州に台風が来なくて本当によかったと思う。

ここで問題になってくるのが、未開業の新鳥栖ー武雄温泉間。

九州新幹線も2004年3月に新八代ー鹿児島中央間が先に開業して、博多ー新八代間がミッシング=リンクになったけれども既に着工していたので7年後の2011年3月に無事開業した。

しかも、部分開業の時点で「平成22年度末」と言っていて、公約通りになった。この手のインフラ整備としては珍しいと思う。

公約を実現できた理由は、反対意見がほとんどなかったことと、部分開業でもそれなりに便利さを享受できて無理矢理開業を早めさせようとする声もなかったから。

博多と西鹿児島(九州新幹線開業と同時に鹿児島中央)の間は在来線で3時間40分を要していて競合する航空便も存在したのが、2時間10分にまで短縮されて空路は撤退。新八代では新幹線と在来線が同じホームで乗り換えられるのでストレスも小さい。むしろこれにより博多ー鳥栖間のキャパシティ不足の方が叫ばれるほどになった。

しかも博多ー新八代間が開業しても、博多ー八代間はJR直営で続くことが発表されていたから何も困ることはなかった。博多ー熊本間は1時間13分から33分と半減以上なので熊本県も御満悦。

もちろん細かく見れば大牟田と玉名は郊外に駅ができて今も利用は伸びてこないし、大牟田で接続していた西鉄沿線と熊本方面の結びつきは明らかに弱くなるなどいいことばかりがあったわけでもないけど、それでも部分開業、全線開業のどちらでも大半の人にとっては幸せだった。

しかし、西九州新幹線は状況が全然違う。佐賀県が反対するので新鳥栖ー武雄温泉間は1mmも建設が進んでいない。

現在40分弱で結ばれる博多ー佐賀間は20分になるけれど半減とまではいえないし、そもそも佐賀は熊本に較べて博多から近いので新幹線をそんなに必要としていないといえる。熊本と長崎が博多からほぼ同じような距離感覚なのね。

整備新幹線は地元自治体の同意がなければ建設できない、というルールが邪魔をしている。

そこでこの区間の在来線を残すためにレールの幅を変えられるフリー=ゲージ=トレインが開発されたけど、結局うまくはいかなかった。

この手の列車としてはスペインのタルゴが有名だけど、あれは基本的に機関車に引っ張られる客車なので台車のスペースを自由に取れる。今はモーターの付いているものもあるけれど、元の技術の蓄積もあるし、スペインの場合はもっと幅の広いレールのために使ってるからモーターとも共存しやすい。

そんなスペインでもレールの幅を変えて直通できる列車は250km/h止まりで、高速鉄道オンリーの列車が310km/h出してるなかで明らかに足を引っ張っている。

それでもスペインは低速の列車から始めて技術の蓄積で250km/hまで辿り着いたのに、日本はモーターつき、レールの幅が狭い、いきなり270km/hという無理難題にいきなり挑んで、走れはしたけど亀裂が複数見つかって頓挫してしまった😭

ただ、もっと低速なら可能だろうというところで近鉄がこの技術を承継して将来は京都などからレールの幅が違う吉野への直通特急を走らせる意欲がある。

270km/hであっても300km/hで走る山陽新幹線の邪魔になるためJR西日本からは乗り入れに難色を示されていた。新大阪までの直通は多分無理で、国策として広島ー長崎の直通列車が1日1往復とかになったんじゃないかな。

佐賀県では200km/hなら可能じゃないのか、と訴えているんだけど国としては難色を示している。

自分はこのアイディアはアリだと思った。ただ、やれるとしても近鉄の実現を待たねばならないし、130km/hの次は160km/hといった段階を踏まねばいけない。

ではどーしたらいいのか。

一番揉めないのはJR九州が新鳥栖ー武雄温泉間の経営を切り離さないことを約束したうえでフル規格を通すことなんだけど、それは絶対にイヤなんだろうね。

熊本ー八代間は特急が通らなくてもそれなりの人口がいるけど、佐賀ー武雄温泉間はそうでもない。比較的人口のいそうな江北(昨日までの肥前山口)ー肥前鹿島間でさえ、線路の保有を県に押しつけたくらいだし。

佐賀駅を通らないので「並行在来線が存在しない」という意味不明なルートの提案もあったけどね😅

みんなが幸せになる方法はこれだと思う。

レールを3本引いて、新幹線と在来線が共用できるデュアル=ゲージにすること。

日本国内では青函トンネルと秋田新幹線のほんの一部がそうなっている。

秋田新幹線の方は車両のサイズを在来線に合わせておりミニ新幹線と呼ばれているけど、北海道新幹線はフル規格の車両で在来線と共用している。

佐賀についてもフル規格の車両が通せるようにしちゃえばいい。なぜなら新鳥栖ー武雄温泉間にはトンネルがない。だから多少在来線のホームを削るなどすれば、フル規格の車両でも走ることができる。

また秋田の場合はレールの間に雪が詰まるのを避けるために一部しかデュアル化しておらず、基本的には新幹線と在来線を単線ずつ使ってるんだけど、佐賀の場合雪はほとんどないでしょ。

新鳥栖ー佐賀間については在来線を残せそうなので新幹線を別に建設して佐賀駅で在来線と合流させる。

佐賀からはフル規格が走れるデュアル=ゲージにして、当初肥前山口(現江北)ー武雄温泉間の複線化を予定していたのにケチって大町ー高橋間に留まったのをすべてデュアル=ゲージの複線にする。この区間はなるべく既存インフラを変えないために130km/hとする。

すると、博多ー佐賀間が前述の通り20分、佐賀ー武雄温泉間はノンストップ18分、武雄温泉ー長崎間は諫早停車で23分。

途中停車駅は佐賀のみにして武雄温泉と諫早を通過すると、博多ー長崎間は佐賀で1分の停車として58分ってとこかな。

新大阪ー長崎間は3時間23分、新大阪ー佐賀間は2時間45分。

長崎空港は長崎市街から遠いので空路に対してはかなり競争力が出る。

なお、佐賀ー武雄温泉間も専用線にした場合は新大阪ー長崎間3時間15分とされていて、そこまでの差はない。

そこが問題になるくらいなら、博多南線区間の方をなんとかしろといいたい。(JR西日本が元から車庫回送線として持っていた区間で130km/hに留まっている)

大半のインド人が知ってる日本の地名って東京、広島、長崎しかなくて(日本人もデリー、ムンバイ、コルカタくらいしか知らないでしょ)、

みんな長崎に行きたがるんだけど、遠いから諦めてしまう。

新幹線が直通すれば長崎にインド人めちゃ増えるので、自分はなんとしてでも広島ー長崎直通列車は欲しいと思ってる。

自分も色々な案を比較検討してみたけど、佐賀県も長崎県もJR九州もインド人もみんなが納得するのって、佐賀までフル規格、佐賀武雄デュアル案しかないと思うのよ。

そしてこの決定は今後の鉄道整備にも大きな影響を与えると思う。

道東、日本海、山陰、四国、東九州といったところでは平地ではフル規格が走れる在来線、山岳地帯のみ新幹線用のトンネル整備といった方法で、新幹線ネットワークを拡大することができる。

まあ西日本については新大阪からリニアを引っ張った方がいいとは思うけど、それが実現するのは今世紀後半になることを考えればむこう30〜50年くらいは使えるインフラを整備するのも悪いことじゃない。

とりあえず新潟ー村上とか割と簡単にやれると思うんだよね。雪が詰まるから単線ずつ並べる方法になるだろうけど。

それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨




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