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人を囲い込もうとすれば人に囲まれるということ

こんばんなまらステ💚Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

みどりの窓口のこと書こうかと思ってたら先越されちゃったよ😝

JR東日本は喜勢社長になってから、京葉線の快速廃止についても見直す方針を掲げるなど利用者の声を聞くように努めているという感じはする。このあたり初の民営化後に入社した社長というカラーが出ているといえるか。

ひとまず凍結理由としては、えきねっとが想定以上に普及しないこととインバウンドの急回復によりみどりの窓口の混雑が加速しており、クレームが多数入ったこととしている。

ます、みどりの窓口とはなにかって話から入るんだけど、本当に最初の最初は国鉄の団体営業窓口だったけど、だんだんと個人向けの予約・販売及び相談窓口になりそしてJRになっても継続した。

JR東海だけは「JR全線きっぷうりば」に名称を変更したけども、これって穿った見方をすればまず仲の悪いJR東日本を想起させる色やネーミングをやめたかったのかな、というのとね、

「窓口」という名を外すことであれこれ相談に来る人をシャットアウトしたかったのかな、って。

皮肉なことにJR東海は「JR全線きっぷうりば」をあまり減らしておらず、それ以外のJRが近年どんどん減らしている。

その大きな理由はもちろん人件費削減だよね。人数もそうなんだけど、契約社員的な人が増えていて質も落としていると感じる。

JR北海道とJR四国は経営基盤そのものが危うく、JR九州は上場して以来これに限らず鉄道部門のコスト削減に躍起になっている。

またJR西日本もローカル線を多く抱えてることからとくに閑散路線でコスト削減策を好む傾向がある。

その点JR東日本は割と余裕綽々なところがあったけど、パンデミック以降は弱気な発言、姿勢が増えてきた。

ただJR東日本がみどりの窓口を削減する理由はコスト面だけじゃなく、リソース面、つまり人が足りていないことが挙げられる。

国鉄には大量の職員がいて、民営化時にある程度のリストラはしたけれど、私鉄と比較するとまだ相当の余剰人員がいた。とくに経営的に余力があると見られたJR東日本には人員、JR東海には債務が回されたと言われる。

そして余剰人員を活かすためにエキナカなどを始めたという側面もある。

さて、喜勢社長はJR化後入社組初の社長ということで、要するにJR東日本にはもう国鉄OBがもういない。つまり国鉄の余剰人員がもういない。

JR東日本の人手不足というのは、今どんな職業も人手不足だというけど、それだけじゃない構造的なものなんだよね。

ということでJR東日本は来年までに7割の駅からみどりの窓口を無くすことを掲げ昨日まで邁進、半数を削減してきた。

その結果、みどりの窓口が激混みということになった。

JR東日本にとってそれは想定外であり、えきねっとへ誘導できると本気で考えていたようで。

JR東日本の考えるDXなんだろうね、それが。

であるならば、DXが中途半端だからかえって非効率的になっているんだよ。

えきねっとの何がダメか。

ユーザーインターフェイスが他のJR系予約サイト、あるいは航空やバス、私鉄や海外の鉄道予約サイトなどと比較してダメだとよく言われるし、実際よくないとは思うんだけど、はっきり言ってそこじゃないと思う。

これはえきねっとだけじゃなくJR西日本系のe5489やJR九州ネット予約もそうなんだけど、いちいち会員登録させてログインさせる仕組みがダメなんだって。

数日前も書いたけどさ、これ。

これまで駅で切符買う時に個人情報の登録なんてしてこなかったでしょ。

高速バスでも鉄道会社系が多い元から高速乗合バスだった会社は個人情報を聞かないことが多い。こういう会社は切符を発券するという考え方をする。

それに対して高速ツアーバスから高速乗合バスに移行した会社は元がツアー扱いだったこともあり個人情報を聞くオペレーションになっている。要するに募集枠に予約を取るという考え方。

また、航空や長距離の船も個人情報を確認するけど、渡し舟程度では確認されないこともある。

ただ個人情報を確認する系の公共交通機関であっても、会員登録をしなくても予約できることが多い。それが公共交通機関の本来の姿だからね。

リピートして使うなら会員登録をした方がいい場合が多い。優先予約、割引、航空でいうマイレージのようなポイントなど様々なメリットを用意しているからね。

それは当然顧客を囲い込みたいから。

でも一見さんがささっと買いたい場合にはいらんのよ、そんなの。

数え切れないほどの一見さんを百年以上相手にしてきた鉄道マンがなんでそれをわからんのかね。

乗りたい電車や買いたい切符を選んだら、すぐ決済できるようにすればええやん。

なお、エクスプレス予約・スマートEXについては新幹線における優良顧客の囲い込みという意図が明確であり、会員登録必須かつクレジットカードでしか決済できない。こちらはDXとは少し毛色が違うのでこれでいいのよ。

でもえきねっと、e5489、JR九州ネット予約はそれじゃダメ。

これがまずひとつ。

それからネットで購入した切符を「受け取る」という工程がまったく理解できない。

JR東日本より先行してみどりの窓口の削減とネット予約への誘導に邁進してきたJR西日本やJR九州の大きな駅では常にに長蛇の列ができていて、あの列を見ると「西に来たなぁ」って思うのよね。

これらの駅では最近受取専用機のようなものを増やしているけど本末転倒。

この矛盾したやつ見てよ。

ディジタルのものはディジタルで完結したまえよ。

もちろんICカードやQRコードで出せるものもあるけど、「ものもある」じゃダメなんだよ。それのみにしなきゃ。

仮にそれが駅員さんの目視確認になって列ができたとしても紙チケットの受け取り列よりはずーっとマシ。

それから決済方法ね。

えきねっとの場合、クレジットカードだけでなくデビットカードやプリペイドカードでの支払いに対応しているほか、コンビニ支払い、金融機関やネットバンクのPay-easy支払い、駅での支払いに対応している。

このあたりがエクスプレス予約・スマートEXのようにクレジットカードを持てる層だけを相手にしているわけじゃないことをよく示している。

キャリア決済とかPayPayとかも対応できたらいい。これらはその場で決済できるので効率もクレジットカードと同様にいい。

さて、問題にしたいのは駅での支払いね。

みどりの窓口での支払いを受け付けちゃったらみどりの窓口が混むに決まってるじゃん。

ユーザー心理からすればよ、支払いと切符の受け取りというふたつのアクションがあるなら、それをみどりの窓口でひとまとめにしちゃえば楽じゃん、って話になるよね。

JR東日本はえきねっとの予約率が増えればみどりの窓口が空くと考えているけど、本当にそうか。

むしろえきねっとの利用者が増えれば増えるほどみどりの窓口の需要が高まるという皮肉はないか。

これを避けるには駅での支払いをやめてしまえばいい。駅での受け取りもやめさせるのだからそれとセットだよ。

端的にいえばみどりの窓口はえきねっとと一切連動させるなという話よ。

docomoショップはahamoについては質問を一切受け付けないし、バスタ新宿だってJR系や京王系以外の乗り入れバス会社のことについて質問を受けてない。

それくらいセパレイトしなくちゃって話。

①会員登録しなくても使えるようにする
②ネット予約の切符はディジタル手段に限定する、紙にしない
③ネット予約の支払いを駅で受け付けない、質問も受け付けない

これくらいはやんなきゃ何にも変わんないよ。

んだんだ。

ところでみどりの窓口のあるべき役割についての論争もなかなか面白い。

みどりの窓口を旅行相談窓口、よろず屋のように使うのはおかしいという主張に対して、

みどりの窓口は旅のコンシェルジュであるべき、という意見も。

一応近しい仕事をしてきた身ではあるので、その立場からいうと、後者であるべきだけど現実には厳しいかな。

何故かというと、JR各社は先に書いたように契約社員的な人を入れたりして窓口業務における人的投資を軽視してきたのね。

これは旅行会社でもそうでカウンター業務における人的投資を極めて軽視してきた。パンデミックで減らしたカウンターを元に戻さないのもそーゆーことだよ。いらない、って結論づけちゃったんだわ。

以前仙台に本社のある旅行会社で働いてたけど、2010年代の仙台ではまだまだカウンターで旅行を予約する人が多くて、それに伴ってカウンターのスタッフもみんなすごくレヴェルが高かった。全員正社員だし。東京や大阪の旅行会社ではもう考えられない世界。

JRになった直後のみどりの窓口というのもそれくらいプロフェッショナル意識に溢れた世界だったのだろうと想像する。

民間企業はお客様あってのものだし、お客様の問いかけが仮に私鉄や航空機や宿のことであっても親身に応えよう、そう意気込んでいたんじゃないのか。

だけども、いつしかそういう業務は軽視され非正規雇用者で占めるようになれば、マニュアル通りに動くことしかしなくなる。

みどりの窓口が混雑する利用の何割かは窓口スキルの低下だと思うよ。

JR東日本はあくまで削減を凍結したにすぎず、今後それを活かしていくつもりもないから、結局はますますスキルも下がっていくしかないのだろう。

DXをはじめとした効率化は情緒を残すためにこそやってほしいんだけどなぁ。

それじゃあバイバイなまらステ💚厚沢部煮切でしたっ✨

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