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須走のマタドール

こんばんナマステ💙Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

以前関わったこともあるバス会社なので、非常に気分が重い。

美杉観光バスは埼玉県飯能市の美杉台ニュータウンというところを拠点としていて、そこで生まれ育った社長による地元愛の強さが反映された社名。

江戸時代に美杉という村があったという調べは今のところついてないので、杉林があったところをニュータウンにして命名したんだろうな。

実際飯能は杉材木の産地で、

それは美杉観光バスの本社屋にもふんだんに使われているらしい。

こういう郊外にあるニュータウンって、今は高齢化、過疎化が問題になっている。

日本の人口が減っていく以上、近い将来は旧市街地に集約されて棄てられるか、唯一の増加分野である外国人の街になるかだけど、

そんなところでも生まれ育った人にとっては愛着と誇りがあり、その地で起業する人もいるということ。

飯能は西武池袋線の通勤区間の終点で、2000年代あたりまでは飯能市や西武グループは一生懸命ベッドタウン化を進めてきた。美杉台ニュータウンはその象徴。

それが段々行き詰まりを見せてくると、ゴルフくらいしか考えてなかった余暇を積極的に売りにするようになり、

登山、

ムーミン、

紅葉などを積極的に売り出すようになった。

そんなメッツァに南越谷と大宮から人を呼び込むバスを美杉観光バスがやっている。

ベッドタウンで育った子が地元の観光に携わっている、というのは結構感動的な話だと思うのよ。

ただ、必ずしも地域密着型企業なのかというとそれは違っていて、関西や沖縄に事業所を拡げ、インバウンドをガンガン運ぶバス会社になっていたことを今回調べて初めて知った。

なんのエヴィデンスもあるわけじゃないけど、事故を引き起こすバス会社って、こういう急拡大してるバス会社か規模が極めて小さいバス会社が多いという印象はある。

確固たる因果関係までは断定できないけれど、キャパシティを超えてコントロールがきかないということは言えるのではないかな。

今回の事故の原因はこれから究明されていくけれども、フェード現象説が正しいのだとすれば、このドライバーは下り坂ではエンジン=ブレーキ、排気ブレーキをかけて対処するということをそもそも知らないんじゃないかと。

やはり下り坂でブレーキが効かなくなるヴェイパー=ロック現象にしても対処法は同じなので、いずれにせよエンジン=ブレーキ、排気ブレーキをかける必要がある。

だとすると、2013年に大分県で起きた城北交通のバス事故と同じ。

2012年の関越道ツアーバス事故以降、ドライバーの労務管理、体調管理に重きを置かれることになり、またそれに付随してバスに搭載される装置の義務化も進んでいる。

それ自体はいいことだし、実際同様の事故は起きにくくなっているけれど、

一方で下り坂でエンジン=ブレーキ、排気ブレーキをかける、という教習所でも必須で習うことが浸透していないという知識・技術の面での不備は放置されてきていないか。

航空パイロットは世界の航空事故について、原因と対処法をすべて叩き込み、詳細を記したノートも持ち歩いているというから、

少なくともこんなに近年起きた事故のケーススタディが叩き込まれてないんだとすれば大問題だと思う。

もちろん現時点では原因は究明されていない。故障の可能性もある。

軽井沢スキーバス事故ではエンジン=ブレーキ、排気ブレーキが効かなかった可能性が指摘されているし。

今回は「死人に口なし」の軽井沢と違ってドライバーが生きているので、今後の証言で大半のことはわかってくる。

ドライバーの力量によって防げた事故だったかどうかを知りたい。

そうであったとしたなら予防ばかりに気を取られて、社員教育は当然としてもっと大切な運転そのものを蔑ろにしていた行政の責任も問われ、結果としてよりバスの安全も高まるはずだから。

それじゃあバイバイナマステ💙暑寒煮切でしたっ✨


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