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BRTを孤独にさせないで

こんばんナマステ ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

今日は昨日書こうと思ったけど後回しにした三陸の #BRT の話を書こうと思う。

そこでひとまずBRTの現状について振り返ってみたい。

#東日本大震災 で三陸沿岸の鉄道の多くはウォッシュ=アウトされてしまった。

三陸沿岸の鉄道は宮城県南三陸町から気仙沼市がJR気仙沼線、気仙沼市から岩手県大船渡市までがJR大船渡線、大船渡市から釜石市までが三陸鉄道南リアス線、釜石市から宮古市までがJR山田線、宮古市から久慈市までが三陸鉄道北リアス線となっていた。

そこで政府は三陸鉄道は赤字だから復旧させるけど、JR東日本は黒字だから国が復旧費用を負担しないと言ってきた。これについての是非は各自で考えてほしい。

そう言われてJRは困ってしまった。

そりゃ首都圏と新幹線のお陰でJR東日本は黒字だ。だからこそローカル線のランニング=コストが赤字でも維持できる。

でも復旧、つまりほぼ新線を造り直すとなれば、ランニング=コストが赤字になることがわかっているのにイニシャル=コストなんか出せない。そこで地元自治体に多額の公費負担を求めたけど、ただでさえ震災で疲弊している自治体にそんなお金が出せるわけがなかった。

そこで出た妙案がBus Rapid Transit、略してBRT。ウォッシュ=アウトしてない路盤をバス専用道路にしてしまえば、代替バス路線よりも速く運行ができて、鉄道とバスのいいとこ取りができる。

これについて気仙沼線、大船渡線では渋々ながら同意を得られたけど、山田線では地元が猛反発。結果的に山田線区間はJRが全額復旧費用を出したうえで三陸鉄道に譲渡することになった。

さて、BRTとなった区間では速度は鉄道より遅くなったけど、本数は格段に増えた。BRTを恒久化させたいJR側の策略でもあったけど、震災前より便利になるのはまさに復興。

結局、地元もなし崩し的にBRTの恒久化に同意してしまった。

じゃあそれでいいじゃん、部外者がなんか口を挟む必要あるの❓

ってなるかもだけど、地元の人もモヤっとしてるんだよ。

なぜなら本数こそ増えたけれど、鉄道と比較して、震災前と比較して改悪もあるから。

それって復興の真逆で、震災がまだ続いているってことにならないのかと。

理想はね、鉄道を全線復旧させて、かつBRTの運行本数を鉄道でも守らせることだ。

でもそれは難しい。

今ここで考えるべきことは、今あるリソースをどうしたらもっと良くして、鉄道の良さに近づけ、いつかはそれを超えられるか。

ではBRTが鉄道よりダメなのはどんなところなのか。

①遅い

柳津ー気仙沼間で見るとBRTが約1時間50分、鉄道は快速で1時間未満、普通は1時間2〜30分で結んでおり差は歴然としている。なお、この快速は仙台ー気仙沼を2時間強で結んでいて、2時間50分に仙台市内の渋滞が加わる高速バスは代替できてはいない。

②定時性

たいてい数分は遅れる。9割は5分以内だとのことだけど、基本定時運行の鉄道とは雲泥の差がある。

③鉄道との連携の悪さ

柳津での気仙沼線の列車との接続時間がまったく連携が取れておらず、気仙沼線列車が走らない時は気仙沼線BRTが前谷地駅まで乗り入れて石巻線列車に乗り継がせるんだけど、これの連携もなってない。本当に同じ路線だったのかと。

気仙沼での大船渡線列車と大船渡線BRTの接続は割といいのだけど。

これらを改善するにはどーしたらいいのか。

①最高速度

気仙沼線・大船渡線の列車が85km/hだったのに対して、BRTは60km/h。オーストラリアのアデレードではガイドウェイ付きとはいえバス専用区間で100km/hを出してるわけで、三陸でもできない理由はないはず。

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②一般道路との交点

専用道路なら好きにぶっ放せるのかというと、鉄道時代に踏切だったところは道路同士の交差点という扱いになり一旦停止をしなければいけない。これをBRT優先通行に改めればいい。宮城県・岩手県・福岡県・大分県選出の国会議員が呼びかけて法改正すればいい。

なぜ福岡県・大分県かというと、日田彦山線のBRT化が決定したから。日田彦山線でもやはり増発で他の不便を覆い隠そうとしている。

③秒単位でのダイヤの精査

埼玉県川越市のイーグルバスは、区間毎に秒単位で運行実態を調べて、極めて遅れの出にくいダイヤの構築に成功した。

一般道路は時刻が読めないブラック=ボックスではないのだ。学ぶべき。

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④鉄道との連携

確実にBRTに接続するだけの列車本数を小牛田ー柳津間で走らせなきゃダメだし、乗り継ぎ時間は最小限の2分とかでいい。

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⑤三陸沿岸道路の活用

せっかく無料区間なんだから活用しなくてどうする。

専用道路が整備されずBRTのネックになっているのが、本吉ー松岩と大船渡線区間の大半であり、この区間は高速乗っちゃえばいいじゃん。

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①〜⑤の施策をすべて行ったうえで、仙台から柳津まで快速列車、柳津から気仙沼あるいは盛まで快速BRTを走らせたら震災前の快速列車にかなり近づけると思うんだよね。

どーしてそれができないのかというと、JRも国もBRTは BRTとして孤立したものとしか考えることができないから。

鉄道ときちんとリンクする、専用道路では鉄道に肉薄するスピードを出す、無料高速道路があればありがたく使う、こうしたことでもっともっと便利になるし、沿線の人が持つモヤっとしたものも薄らいでいくはず。

それこそが震災や、日田彦山線でいえば豪雨災害からの復興ってことだと思う。

2010年代に復旧させたインフラをどう活用するかが2020年代の課題ってところかな。

それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨








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