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プチ速FGTの可能性🚄

こんばんナマステ ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

今年9月に部分開通する #西九州新幹線 のミッシングリンクを巡って佐賀県と国交省の協議が難航していて、

佐賀県としては並行在来線の分離を避けたいのと、整備費用の負担を避けたい意図で佐賀駅を通らないルート案も見つつ、本来部分開通時に投入するはずだったけど頓挫した #フリーゲージトレイン (以下、 #FGT )を本来の275km/hではなく200km/hで走らせることを提案している。

FGTは1,435㎜のスタンダード=ゲージ(標準軌)を使う新幹線と、1,067㎜のケープ=ゲージ(狭軌)を使う在来線との間を直通運転できる車両のことで、本来の英語ではGauge Change Train( #軌間可変列車 )なのでFGTは日本のそれにおける固有名詞と考えた方がいい。

275km/hで走らせるためにテスト走行を繰り返していたらヒビが入ってしまい、これに対する解決策を用意できぬまま時間切れになって頓挫してしまった。

線路の幅とゲージ=チェンジ=トレインについてはこちらでも語ってるので聴いてみてね(約40分)

そこで佐賀県としては、275km/hだから負担が大きかったわけで、200km/hならできるだろ、と考えた。博多ー長崎なら距離も短いし新幹線を走る博多ー新鳥栖は180km/h程度でしか走ってないからダイヤ的にも割り込めると。

遅い理由は2つあって、1つは博多駅から8.5kmは山陽新幹線の車庫回送線でJR西日本のものであるうえに在来線扱いで120km/hしか出していないこと。

この車庫に博多南駅を開設したところ大いに好評で、駅の最寄りである那珂川町は人口がぐんぐん増えて那珂川市に昇格してしまったほど。(駅自体は隣の春日市にある)

同じく車庫に設置された韓国KTXの幸信(ヘンシン)駅にも恐らく影響を与えているのだけど、後付けされた九州新幹線にとってはスタートダッシュを阻害されるネックになっている。

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これについてはJR西日本が現状を変えたくない、以外の理由はないので速度を上げたければ粘り強く交渉するほかはない。

もうひとつの理由はその先ですぐ脊振(せふり)山地に入り、そこに掘られた筑紫トンネルには35‰(1km進むと35m上下する)の傾斜があるため速度を上げられない。新幹線は15‰が基準なのでその倍以上の坂が襲いかかってくることになる。

鉄道と勾配の関係についてはこちらもどうぞ。

んで脊振山地を越えたらすぐに新鳥栖になるので180km/h程度しか出ないわけね。

それでも博多から新鳥栖まで在来線を走るよりは11分速い。FGTがあるのならここを走らない理由はない。

しかし、国交省は200km/hでも開発困難という姿勢を崩していない。技術の具体的なところまではわからないけど、消極的な姿勢を見る限り結局全線フル規格しかやりたくないってことなんだよね。

ひとまず9月開業時点で、博多ー武雄温泉間のリレー特急と武雄温泉ー長崎間の260km/h新幹線を乗り継ぐと最速で1時間20分なんだって。停車駅は佐賀と武雄温泉だけかな❓今の在来線特急が最速1時間50分なので乗り換えが生じるとはいえ30分短縮される。

これに対して200km/hFGTでは新幹線区間で4分遅くなると国交省が試算している。FGTはケープ=ゲージからスタンダード=ゲージに移る際に現状5分を要する。とはいっても、1時間20分のなかには武雄温泉での乗り継ぎ時間が含まれているはずで新八代と同じ3分と考えると、200km/hFGTは1時間20分+4分+5分-3分で1時間26分。

さらに博多ー新鳥栖間で新幹線経由にすると在来線経由の24分に対して13分。そこにレール移行時間5分を足して18分なので足し引き6分短縮。つまり1時間20分となるのでリレー特急+新幹線と同じになってしかも乗り換えがなくなっていい感じになる。

国交省的には西九州新幹線だけのために開発するのがコスパに見合わないと考えているようだけど、それなら佐世保やハウステンボス、そして熊本・鹿児島方面にも走らせたらどうか。

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熊本止まりのつばめを200km/hFGT化して、筑後船小屋から在来線に入って大牟田・玉名に停車して玉名の先から新幹線に戻るようにすると、市街地と離れていて利用が低迷している新大牟田・新玉名を廃止できるし、大牟田では西鉄と乗り継ぐこともできる。

新八代から在来線(3セクだけど)に入って昔の在来線特急と同じように八代・水俣・出水・阿久根・川内・串木野・伊集院に停車して(新八代は通過)、鹿児島中央からさらに国分や都城まで運転したら便利だし、熊本でみずほ、さくらとつばめを同じホームで乗り継げるようにすればいい。

久留米以南は新幹線が260km/hを出すけれども、200km/hFGTが走るのは久留米ー筑後船小屋、新玉名のちょい先ー新八代だけなので、そんなに邪魔にならない。後者は全列車停車駅の熊本を挟むし。

したがって、大分を除く九州の各県共同で200km/hFGTを推進すべきと考える。

さらに寒冷地や異なる電化方式への対応ができれば、東北や北陸にも色々な直通が可能で、新幹線によって切り捨てられた中小都市の再生に一石を投じることができる。

ドイツはこういう中小都市を大切にしていて、ICEは細かくそういうところに停車していく。

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これまでの新幹線政策の推進が間違っていたとは思わないけれども、色々ひずみが生じているのだから、それを是正することも考えるべきで、200km/hFGTはまさに切り捨てられようとしている地域から出た処方箋。

国交省はもっと真剣に地域の声を聴いてほしいよね。

最後にインド人相手に商売している立場から書かせてもらうと、200km/hであっても広島直通が1日1本でもあれば嬉しい。

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インド人は広島と長崎に行きたがる(他をあまりにも知らない)のだけど、長崎は新幹線が直通していないと聞くと途端に嫌な顔をされてしまうし、長崎というか広島より西に行くインド人旅行者はほとんどいない。これは本当に変えたいよ。

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それじゃあバイバイナマステ💚暑寒煮切でした✨



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