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なんか鶴見線の地位が上がってる件

こんばんなまらステ💛Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ⭐️

京浜工業地帯の真っ只中を走るJR鶴見線は、工場への通勤時間帯にはめっちゃ電車走るけど、昼間は閑散としており本数も少ない「都会のローカル線」と言われる。

車両は他の路線のお古、カッコよく言えばUSEDが基本で、ひと昔前は国鉄時代のレトロな車両の巣窟だった。

それがこの度専用の新車を用意すると発表されて、驚きを持たれている。

だけど鶴見線復権の流れは今に始まったことじゃなく、2019年にはデイタイムの増発が行われた。

近年JR東日本は首都圏の郊外でも減便が目立つなかではかなり異例のこと。

国鉄時代は扇町行きと海芝浦行きが15分に1本ずつで、武蔵白石ー大川間も昼間走っていた、とか隔世の感があるけど、

2000年代のダイヤは鶴見ー浅野間が20分間隔、3本に2本が扇町、1本が海芝浦へ向かうといつものだった。したがって浅野ー扇町間は20分間隔と40分間隔の交互になり、浅野ー海芝浦間は1時間間隔だった。

しかし2009年に大鉈が振るわれ、鶴見発は平日20分間隔、土休日30分間隔、扇町行きと海芝浦行きはそれぞれ2時間間隔にまで後退し、残りは浜川崎もしくは弁天橋までの運転になる。

これで本当にローカル線になってしまい、このまま衰退の一途を辿るのかと思いきや、

2019年に曜日関係なく鶴見発20分間隔、2時間に1本が扇町、1時間20分に1本ずつ海芝浦行きと武蔵白石行き、40分に1本が浜川崎行きとなり、浜川崎ー扇町間を除き増発された。

言い換えれば半数が浜川崎方面、残りが海芝浦行きと武蔵白石行きが交互、浜川崎方面行きのうち3本に1本が扇町行きということになる。

これにより浜川崎では40分間隔で走る南武支線と乗り換えパターンが一定するようになり(あんまり接続はよくないけど)、

武蔵白石までは海芝浦行きが走る時を除けば20分に1本となった。

20分に1本なら埼京線の大宮ー川越間、相模線、武蔵野線の西船橋ー南船橋間、横須賀線の逗子以南あたりと同格ということになり、30分に1本の五日市線、八高線、川越線よりも格上ということになる。

私鉄を見ても京王の支線や京成の末端、北総線あたりと同格だしね。

そりゃ京浜東北線とかと比較したらやる気ないけど、絶望しかなかった2010年代のダイヤからすれば画期的。

どーゆー風の吹き回しなのかと。

まず、浜川崎で南武支線にダイヤを合わせたかったというのがあると思う。

海芝浦と武蔵白石まで増発した理由は謎だけど、ネットやメディアで海芝浦を取り上げられることが増えているからかな。

鶴見ー扇町間17分、鶴見ー海芝浦間11分なので、鶴見ー浜川崎間で40分間隔を確保するのならどこまで運転しても折り返しを含めて往復40分になるんだよね。

したがって鶴見発で20分間隔を確保するなら、2本の電車を運用することになり、半分は浜川崎 or 扇町までの運転にするとして、もう半分をどーするかって話になる。

それでもう半分は海芝浦行きと武蔵白石行きを交互ってことにした。

デイタイムの鶴見線は鶴見小野で大半が降りて、残った人は弁天橋から武蔵白石まででポツポツ降りて、武蔵白石からはほとんど乗っていない、ということが多い。

弁天橋と浅野はやや離れたところに宅地があり、安善と武蔵白石はそれに加えて沿線にもやや宅地がある。安善には職業技術訓練校があってその時はまとまった乗降もある。

海芝浦は行かない電車を弁天橋で折り返してもよかったけれど、経費は電気代くらいしか変わらないこともあり、武蔵白石までの細い需要に応えることにしたということ。

とはいえ、海芝浦行きを別枠で走らせてまで、武蔵白石までを完全な20分間隔にするほどの需要にない。

ちなみに神奈川県が毎年のようにデイタイムの増発を訴えてもJR東日本は「鶴見ー弁天橋間を除き利用が少ない」と突っぱねてたはずなんだけどね。

ところで、南武支線の方は尻手ー浜川崎間7分なので、1本の電車で20分間隔の運転は可能。

それなら、鶴見線の武蔵白石行きを浜川崎まで延長運転して、南武支線もその分増発することは貨物列車との調整が必要になるとはいえできるはず。

現状で鶴見線と南武支線を乗り換える需要は微々たるものなのでまずやらないだろうけども、将来的にはやる可能性がある。

何故なら、JFEスチールが京浜地区の製造拠点から撤退して、跡地をなんらかに活用する予定だから。

ひとまず鶴見線昭和に近い「扇島地区」はニトリに売却済みで、ニトリから公式な発表はないけれど物流拠点を整備すると言われている。

したがって、これについては鶴見線に動きはない。

鶴見線や南武支線に動きがあるとしたら、浜川崎の周りに位置する「南渡田地区」で、ここの開発次第では大きく動く可能性がある。

このとき鶴見線と南武支線の増発は実現するだろう。

浜川崎から見て東京寄りの「池上地区」「千鳥地区」、そして本件最大の目玉である「扇島地区」についても鶴見線や南武支線が乗り入れる可能性があるけれど、ここまでいくとほとんど新線整備になるので、今鶴見線の株が上がっている理由とは遠い話になってしまう。

特に「扇島地区」の話はまた別の機会に取り上げるべき話だと思うので、またそのときに。

とりあえず経費をそんなにかけずにできる改善をやっている、というのが鶴見線の現状。

じゃあ新車ってどーゆーこと❓今までみたいに他の路線のUSEDじゃダメなの❓

これは2つの理由がある。

まず、省エネ技術が進んだことで、古い車両を大事に使うより思いきって新車を入れた方がランニングコストが下がるということ。

それからよりハイテクな車両にすることで自動運転も視野に入れてる可能性があるかもだし。

でもね、いくらランニングコストが下がるといっても新車導入はイニシャルコストは膨大。

だけど、そのイニシャルコストは昔に比べて下がっている。

何故なら工場への通勤者が減っているからで、昔は朝のピークタイムは3分間隔だったのが、今は5〜6分だからね。

必要な車両数が減っているので、イニシャルコストが減っているわけ。

鶴見線はラッシュアワーとデイタイムの需要格差が特に激しいので、デイタイムの車両稼働率が低い。

ラッシュアワー用の車両が減っているということは、収益性も改善されていることを意味する。

それこそJFEスチールへの通勤者がいなくなり、その分デイタイムでも利用される施設ができれば、収支はかなり好転する。

そんな見通しもあっての新車導入なのかなと。

ところで新車は鶴見ー扇町間で1分くらい短縮できるものなのだろーか。

というのは、旧JFEスチール「南渡田地区」の開発が進んだ際、武蔵白石と浜川崎の間に新駅ができてほしいけど、これによって鶴見ー扇町間が18分になってしまうと、1回転40分とした場合、鶴見と扇町での折り返しが2分ずつと忙しなくなってしまう。

全体をスピードアップさせてひと駅増やしても17分での運転をキープさせないと、新駅を置くのが難しくなってしまう。

このあたりは次の次の新車で考えればいいことなんだけどね。

それじゃあバイバイなまらステ💛厚沢部煮切でしたっ✨




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