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ペーパーレスではなくマグネティックレス

こんばんなまらステ🧡🤎Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

東武鉄道の中期経営計画のなかに「QR乗車券の導入による磁気乗車券の全廃」が盛り込まれたけれど、

これに対する報道がペーパーレスのように言われているのはおかしい、という声も挙がっている。

それはまったくその通りで、QRコードを採用している沖縄と北九州のモノレールでは、券売機で切符を買うとQRコードが載っているペラい紙が出てきて、それを自動改札機のQRコードリーダーにスキャンさせることでゲイトが開く。

まあ、最近はどこでもモバイルSuicaなので券売機で切符買わないけどね。

沖縄のゆいレールの場合は24時間券をモバイルで買える、というか昨年行ったときはディジタルチケットの方が安かった。

ただ、いちいちウォレットの方を読み込まれてしまい、結局はいちいち結局駅員さんに画面を見せるアナログなやり方になってしまったので、来月沖縄行くんだけど、そのときは仮に紙とディジタルの24時間券が等価なら紙にしようかと思っている。

そうそう、1日乗車券ではなく24時間券というのもゆいレールが嚆矢だと思う。初めて目にして素晴らしいなと思ってたら、その後東京メトロでも採用され、今は名古屋市営地下鉄もそうだったはず。

話を元に戻すと、QRコードってディジタル画面と紙というアナログを横断できるからこそ好まれるんだよ。したがってQRコードである以上紙はなくならない。

ただ、今後の運用としては紙にプリントアウトしたときは手数料を取るようには恐らくしていくよね。

さて、東武鉄道は北九州や沖縄のモノレールと同じようにQRコードでの切符を基本にして、今の磁気乗車券を無くしていく方針らしい。というか全廃とまで言い切るのはなかなかだぜ。

磁気乗車券はあれはあれでペラッペラな紙に様々な情報を記憶しておけるので滅茶苦茶ハイテクなんだけど、何分コストが高い。

したがってJR東日本を皮切りに多くの交通事業者はSONYのFeliCaを使ったSuicaをはじめとするICカードを推進しており、日本ではせいぜいJR東日本などが消費税の転嫁分をICカードの場合1円単位で切り下げている程度だけど海外ではもっと露骨な値下げによるICカード誘導をしている。

東武鉄道はとうとう本音を吐いてしまったって感じ。交通事業者は磁気乗車券なんて邪魔だと思い始めている。

じゃあなんで今まで言い出してこれなかったのか。

理由はふたつ。

ひとつは光学検知であるQRコードの読み取りの遅さ。

SuicaなどのICカードにはどーしたって勝てないんだよ。

コンビニなどのレジでメルペイやLINE Pay使ってる人って愚かだな、といつも思ってる。

このふたつはiD決済に対応しているので、そちらなら読み込みが明らかに速くなり数秒変わってくる。それだけ人生を損しているんだよ。

この数秒が自動改札機においては命取りになる。磁気乗車券やICカードは1分間に45人通過できるけれど、QRコードは30人台と思われる。

最近JR東日本が表面を斜めらせて広く使える自動改札機に置き換えていて、それにはQRコードのリーダーがついている。

IC型のSuicaを東北や信越のローカル駅まで拡げていくのは難しいため、QRコードを併用しようとしているのと、えきねっと購入の乗車券をQRコードにしているけれど、そのためには処理速度の向上だけでは限界があるため、自動改札機の形状を変えることで限られたスペースにもう何台か詰め込もうとしているわけ。

なお、この新自動改札機にはクレジットカードのタッチ決済にも対応させている。こちらはインバウンドの増加により需要が急速に高まってきており、実際インバウンド比率の高い南海電鉄が日本で最初に始めた。

JR東日本の戦略としては、磁気乗車券✙ICカード✙QRコード✙タッチ決済の比率を見つつ、QRコードで遅くなった分を自動改札機の詰め込みで補おうとしている。

JR東日本の戦略はとても現実的なのに対して、東武はどうだろうかと。

それでもこれについてはやってやれなくはない。一切固形物を通さないのなら、もっと薄っぺら~い自動改札機にできるので、台数はJR東日本以上に増やせる。

ちなみに現在のICカード普及率は8割弱といわれるので、2割強が1.5倍の時間をかけるというところで計算していくことになるか。

むしろそれ以上に問題だと感じているのは、東武鉄道は他社と頻繁に直通運転をしているということや、小川町・寄居・相老・赤城ではICカードをタッチする簡易改札機はあるけれどもゲイトを越える自動改札機は置かれていない。

北九州や沖縄のモノレールは独立したシステムだからね。

まあ、東武の子会社である上毛電鉄、東武の資本が入っている野岩鉄道、会津鉄道はこれを機に東武のQRシステムを入れてしまってもいいとは思う。

また、相老でコネクトするわたらせ渓谷鉄道は車内精算ができるのでそんなに問題もない。

でも、JRや秩父鉄道、東京メトロやメトロを介した各社との関係は死ぬほどややこしくなる。

東上線の池袋方面行きは和光市でおよそ3人に1人がメトロに流れるし、伊勢崎線の浅草方面行きは北千住でだいたい3人に2人がメトロに流れ、その先の曳舟でも3人に2人がメトロに流れる。

伊勢崎線はメトロなしでは成り立たない路線だということだけれど、これでは磁気乗車券を無くせるはずがない。異なるシステム同士による対応はどうしても人がやらなきゃいけない。人とは即ち駅員さんのこと。

例えば他社の磁気乗車券を回収だけできる自動改札機を東武の駅に設置するとなると薄いものにできないので、回収する代わりにQRコードの出場券を出す機械を置くしかないのかな。

逆に東武のQRコードで他社の駅に来ちゃった場合もどうするか。東武が他社駅員用のアプリを開発して他社に配るか。東武と関係の深い日比谷線や有楽町線などではQRコードリーダーのついた自動改札機を東武負担で入れ替えるか。

どのみち面倒くさいよね。

結局は東京メトロのほか、関東の大手私鉄、都営地下鉄、これに付随する東葉高速線とかを全部巻き込まないと難しいんじゃないかって。

これってEメールに対するFAXが一番いい例なんだけど、昔のハイテクが今のローテクになっているもの、というのがハイテク化を大きく阻害するんだよね。

ただ、鉄道システムの持続可能性を考えるなら、どこかで磁気乗車券はなくさないといけない。

東武の発表はそれに一石を投じる可能性はあるし、各社ともよくぞ言ってくれたと思っているかも。

他社がそれに呼応するかどうかを見守っていきたい。

それじゃあバイバイなまらステ🧡🤎厚沢部煮切でしたっ✨










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