消えた夕陽〜修学旅行の悲劇 後編
こんばんナマステ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️
青森市内の中学校における修学旅行で起きた手配事故について、
昨日に引き続き書いていきたいと思うのだけど、
昨日はどーしてこんな手配ミスが起きてしまったのかについて書いたけど、
今日は何故この旅行会社は手配ミスを挽回しようと思わなかったのだろう、ということ。
もう一度、報道内容から推測できるアイテナリィと手配表を起こしてみる。
Day 1
新青森駅から新幹線はやぶさで東京へ。
東京駅(上野駅の可能性もある)に到着後、工場見学とサンセットクルーズ。
東京近郊泊
Day 2
終日、東京ディズニーランドか東京ディズニーシー。
東京近郊泊
Day 3
ものづくり体験後、東京駅または上野駅から新幹線はやぶさに乗り、新青森着。
・団体での食事 朝食2回・昼食3回・夕食2回
・往復新幹線指定席🚄
・東京近郊の貸切バス 3日間
・東京近郊の宿泊施設 2泊
・工場見学
・サンセットクルーズ
・東京ディズニーランド or 東京ディズニーシーのパスポート
・ものづくり体験
太字で書いたものについては全員の予約手配ができておらず、一部生徒は代替プランを余儀なくされた。
また、最終日の内容変更に伴い帰りの新幹線を1本遅らせることになった。
このことについて学校から保護者に大本営発表しかされておらず、旅程変更になった生徒と保護者が怒っている。
ここでまず確認したいのは、一部プログラムの予約が人数分取れていないことにいつ気が付いたか。
通常、添乗員は前の立ち寄り先を出発するタイミングで次の立ち寄り先に連絡をする。
おおよその到着時刻や最終的な人数を伝え、かつ駐車場やチケットの引き換えなどのオペレーションを確認する添乗員としてはすごく重要な仕事になる。
新青森を朝出たら、昼前に東京駅か上野駅かはわからないけど着くでしょ。
ということは都内に着いたらまず昼食の可能性が高いよね。
添乗員がその次の見学先工場に電話するのは、昼食会場からの出発時点だろうか。
「予定通り昼食会場を13時に出発、13:40頃到着見込みです。引率教員含めて96名、バス3台で参ります。」
みたいな報告をした際、
「え⁉️69名、バス2台で聞いてるよ」
ってことになり、手配ミスに気が付いた可能性が高い。
こういう時まともな添乗員なら2つのことを思い浮かんで行動するはず。
それは、まずは手配ミスを陳謝しなんとか予定の人数をねじ込めるよう交渉すること。
もうひとつは他の手配にミスがないかどうか、すぐさま確認すること。
ものづくり体験はいきなり人数増やすの難しそうだけど、工場見学って人数増やせそうな気がする。
工場側の口上としては、ヴィデオを見せるセミナールームの席が足りない、記念品を用意できてない、みたいなことなんだろーけど、
前者はある程度時間をずらす、後者は当日用意できなくてもできれば生徒が青森に帰るまでの間に、それが無理なら後日配送でどーにかなるでしょ。日本国内なんだし。
修学旅行の見学を受け入れられるような工場が、その程度の機転を利かせられないというのは信じがたい。
工場見学の手配ミスに気がついて調べたら、サンセットクルーズとものづくり体験も予約が一部取れてなかったことがわかった。
サンセットクルーズは竹芝桟橋発着の東京ヴァンテアンクルーズ、日の出桟橋発着のシンフォニークルーズのどちらかである可能性が高いんだけど、この時点でまだ数時間あるから増員の交渉はできた可能性が高いし、
ヴァンテアンがダメならシンフォニーに交渉する方法もある。竹芝桟橋と日の出桟橋は近接しているから、分散したとしてもほとんど支障がない。
もっといえば横浜のマリンルージュだってある。サザンオールスターズの歌に出てくるやつ。
神奈川県出身者なら、なんとなくデートの情景が思い浮かんで共感できる歌詞だけど、それはさておき。
道路渋滞を考えると電車移動になるにしてもやってやれないことはない。
クルーズ会社が変われば標準旅行業約款に記載される旅程保証に引っかかるし、東京が横浜になるのは結構重い。
でもやらないより絶対やった方がいい。
生徒が望むのは特定のクルーズ会社で船に乗ることではなく、もうすぐ離れ離れになるクラスメイト達と東京湾で夕陽を眺めることでしょ。
そしたら、なかには愛の告白もあったかもね💕
報道では他のクルーズ船に乗らなかったとは書いてないので、もしかしたらガチでマリンルージュにマゲた可能性もあるけど…
「マゲた」というのは察しがつくと思うけど、手配側の都合で旅程を変更していただくこと。
昔、先に帰った同僚が「マゲた」お客様から電話がかかってきてやはりご納得いただけてない、ということになり、
関西出身の上司がすぐさま同僚に電話して「マゲきれてないんちゃうの⁉️すぐ会社戻ってきぃや💢」と怒ってたシーンを今でも覚えている。
マゲ交渉って本当に疲れるし、お客様もこちらも幸せにならないので何もいいことがない。
でもこの仕事してたら必ず発生する。インドなんか尚更だし、担当者がそれを悪いと思ってないから腹が立つ。
でも今回は恐らく、予め用意してあった定番コースにマゲたと思うよ。
浅草とかお台場とか。
最終日は帰りの新幹線を遅らせたくらいだから、少し遠くに行ったのかもね。横浜とか。
それって最終手段ではあると思うけど、本当にそれを取らざるを得ない状況だったんだろうか。
工場見学もサンセットクルーズもものづくり体験も、交渉すればねじ込めた可能性が高いと思う。
ものづくり体験なんて2日間の猶予があったわけだし。
なんなら手配責任者が青森から東京まで直接乗り込んで交渉したっていい。
旅程保証に糸目つけちゃダメなんだよ。
確証持てないことあえて書くけど、なーんかはじめから交渉を諦めちゃってる気が付するんだよねー。
でもそれだったら、旅行会社なんかいらんのよ。
各プログラムには増員の余地は本当になかったのか、
添乗員の連絡・確認・直接交渉といった行動に問題はなかったのか、
手配ミス発覚後の手配側のリカヴァリィは適切だったか。
こういうことが問われるけれど、本当に問題なのは旅行会社に蔓延する事勿れ主義なんだろうね。
お客様に本当に向き合うつもりがあれば、石に齧りついたってできるだけ旅程を守ろうとするはず。
急成長できる旅行会社や長く続く旅行会社ってもちろんビジネスモデルもあるんだけど、基本的にこれなのよ。
一般の消費者は旅行会社を選べるけど、生徒や保護者は修学旅行の旅行会社を選べない。
そんなの基本的に気にしないけど、こーゆーとき理不尽だなって思う。
旅程変更を被った生徒や親御さんに言いたいのは、
その旅行会社のことは嫌いでも、旅行会社そのものは嫌いにならないでください😭
もっといえば旅行を嫌いにならないでください😭
旅行業界の前田敦子としてお願いしておくね。
何にせよ、当該旅行会社は今回どーしてこーなったのかを個人情報保護の範囲内ですべて開示すべき。
再発防止について言及してるけど、それってディスクロージャーがすべてだよ、ホント。
それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨
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