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ニキビも味になる長瀬智也の神的かっこよさよ

3連休は仕事の執筆を進めようと思ったのに全くできなかった。初日の夜は飲み会、残り2日間は昔のドラマにどっぷりハマってしまったからだ。

ハマったのは、一世を風靡した『池袋ウエストゲートパーク(以下、IWGP)』。脚本は宮藤官九郎。確か私が中学生? 高校生のときのドラマで、当時の若者から絶大な人気を得た。

人気だったので私ももちろん観ていたが、世間のトレンドを追わない性格から、そこまで熱を上げていなかった。当時の私には少し刺激が強かったのもある。しかし、自分の青春の1ページに織り込まれているドラマであることは事実。何故か急に観たくなって観始めると、もう止まらない。続きが気になって、朝4時半までぶっ続けて観た。

今ではもうありえない喫煙やバイオレンスなシーン、ちょっと昭和を感じさせる古いエロさが含まれていて「あーこの時代よ!この時代!」と興奮して見入ってしまった。当時は刺激が強かったのに今では懐かしむなんて、明らかに歳食った証拠だね。

まだ観ていない人もいると思うので詳しくは伏せるが、ドラマの構成としては、毎回事件が起こる1話完結型。しかし、第1話の事件が鍵となっていて最後までつながっている。1話限りでも通して観ても面白く、9話か10話くらいから伏線が回収される。よくできた話で、さすがクドカン! と唸った。

改めて観ると、キャストが豪華すぎる。
主演は長瀬智也、世間を虜にした窪塚洋介、怖いピアスチェーンギャル男を演じた坂口憲二、元気印の佐藤隆太、当時から渋み満点の渡辺謙。

女性陣は、ややメンヘラギャルを見事に演じた加藤あい、積極的なギャル役の酒井若菜、いやらしさを感じさせない風俗嬢役の矢沢心、お茶目でうるさい母親を好演した森下愛子と錚々たるメンバーだ。

ストーリー、俳優陣、キャラクター全てが最高だが、このドラマの真価は長瀬智也のかっこよさが存分に引き出されていることだと個人的には思う。長瀬智也がスーパーかっこよかった。

以前から長瀬智也が好きだ。ドラマは私にしてはよく観ていたと思う。『ごめん、愛してる』の演技力は心に刺さったし、『俺の家の話』も最後号泣した記憶がある。

はじめはキラキラ笑顔のアイドルで売り出していたが、歳を増すごとに渋みと哀愁、色気がだだもれになって、旧ジャニーズにいてもいなくても売れていたのだろうなと思う。私の中で長瀬智也は、昭和の銀幕スター感溢れる人。

こちらも最終回爆泣きした。

話が逸れたので『IWGP』の長瀬智也に戻す。

顔は言わずもがなだが、声もかっこいい。ドラマの役・マコトの携帯電話はひっきりなしに鳴るのだけど、電話に出る時の「はいマコト」というあのぶっきらぼうなイケボに何回キュンキュンしたことか。背が高くて、ストリート系ファッションも見事に着こなすスタイルの良さ。絶対にこんなかっこいい人、当時の池袋にはいなかっただろう。

気だるそうなオーラを醸しているのに情に熱く、目の前の人にとって正しい道や正解を見出そうと奔走する。しかも、元は超ワルなのにめちゃめちゃ頭きれるんだわ、マコっちゃん。さり気なく頭いいところをゆる〜く演じているのもいい。こんな人(マコト)が近くにいたら、そりゃ好きになるよなーと思いながら観ていた。
(マコッちゃんはドラマの中でモテモテ)

観直して衝撃的だったのは、長瀬智也の肌荒れだ。

人気者がゆえにハードスケジュールをこなしていたのだろうと想像がつく。今のご時世はテレビの画質が良くなり、世間的にも美肌が正義みたいな風潮があるから、ドーランで隠そうとするのが当然だと思うけど『IWGP』の長瀬智也は肌荒れが目立つ。

しかし、肌荒れを入れてもかっこいい。ましてや元ワルの20歳を演じるには肌荒れがリアルな演出になっているし、ワイルド感がたっぷり(ちなみにマコトの携帯着メロはBorn to be wild)。肌荒れをもかっこよさの要素に変えてしまうなんて、神としか言えない。

また、ドラマでは1話追うごとにマコトの微妙な心の動きや人としての成長が描かれていて、それをさりげなく完璧に演じているところもさすがだ。あと、喫煙シーンがかっこいいんだわ。タバコは体に害悪でしかないけど、あんなにかっこいい姿を見たら年頃のメンズは影響されないわけがない。絶対に喫煙者になった人は多いと思う。


とにかくかっこよすぎた。

2021年に旧ジャニーズを退所してからすっかりテレビで見なくなったが、また俳優としてドラマに出てほしい。今はスーパーロン毛で髭も生え、アメリカのワイルドなバンドみたいな風貌になったけど、髭ボーボーでもいいから、可能であれば短髪(短髪が好き)で男臭さを漂わせながらバイク屋またはヴィンテージ調のバーの渋いマスターを演じてほしい。刑事もやってほしいな。

公式instagramより

プロフィール欄に「表現者」と書いているし、またぜひ地上波に、いやネットでもいいのでドラマで演じてほしい。とりあえず、しばらくはこれまでのドラマを未漁るつもりだ。

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