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【夏休み読書感想文】ハチミツ二郎 マイ・ウェイを読んで。少しの思い出と。

子供の夏休みも終盤を迎えてきました。この時期になると読書感想文を思い出します。最終日はその他の宿題に追われていたので「あとがき」をテキトーに写してハイ提出!という感じでした。大人になり、宿題じゃない読書感想文を書いてみたいと思います。

ハチミツ二郎著 マイ・ウェイ -東京ダイナマイト ハチミツ二郎自伝-を読んで。

東京ダイナマイトのハチミツ二郎さん(以下敬称略)が自伝本を出した。ネットニュースや本人のSNSなどで知りアマゾンで注文する。

冒頭の解説で田崎健太氏が「プロの物書きには書けない文章」と称するとおり、シリアスな文章の中に日常の風景や芸人の立ち居振る舞いが「え、ここで?」というところでポン出てくる。ハチミツ二郎独特の間だ。

読んでいてリズムを壊すことはない。むしろ独特のテンポを醸し出す。それは東京ダイナマイトの漫才のようで、その間が笑いのツボに入ってしまうと手をいったん止めてゲラゲラ笑ってしまう。前半の部分(特に二郎会。特に三遊亭とむのくだり)に多く見られた。

M-1グランプリ、THE MANZAIへの挑戦からシリアスモードは高まってくる。何度跳ね返されても頂を目指す。

2013年、THE MANZAIでの東京ダイナマイトは、松田大輔扮するまつもんたの思いっきり生電話で勝負をかける。テレビの前で「生放送でこのネタをぶっこんだか!」と笑いながら鳥肌が立ったことを覚えている。結果は1票届かずグループ敗退。ネタの最中(まつもんたがCM中に女子アナ?のおしりを触るポーズ)にビートたけしのうれしそうな苦笑いが抜かれた。

物語の中盤、大御所芸人たちとの邂逅、先輩芸人とのちょっといい話、ちょっとよくない話…さらにスリリングな展開でページをめくる手が止まらない。

ラストに向かい、現在のハチミツ二郎像が浮かび上がってくる。自分の想像よりもはるかにハードな現実を直球で突きつけられた。

東京ダイナマイト黎明期は二人とも黒いスーツに黒ネクタイ、そしてサングラスが大一番の衣装だった。二人の背格好も相まってブルースブラザーズを彷彿とさせた。

仲間とともにハチャメチャ&ドタバタな旅を続けるところは映画通り。最後は大団円で終わるが、現実はそううまくはいかない。現在進行形のハチミツ二郎は戦い続け、もがき続けている。

私事なのだが、一度東京ダイナマイトのお仕事を手伝ったことがあった。その現場がこの本にも書いてある2001年12月シアターモリエールでの復活興行だ。

ライブが終わり、グッズ売り場から人でごった返すフロアーを見ていたことを今でも覚えている。本を読んで昔の記憶が甦った。

仕事も変わってしまい、それを最後に劇場に足を運んでいない。野音も、単独も、そして電流爆破も。

現場に行かなくなったのは日々の生活に追われてだろうか? コロナのせい? いや、それは言い訳に過ぎない。現にダイナマイトの単独ライブよりもアイドルのライブを選んでしまった記憶がある。あの頃は本当にどうかしていた。

コロナの後遺症に悩まされるが2021年12月、東京ダイナマイトはよしもとのショーストッパーに戻った。会いに行こうと思えばいつでも行けるではないか。「マイ・ウェイ」の続きはきっと板の上のハチミツ二郎が教えてくれる。

一家に一冊。買ったほうがいいぜ、ブラザー
マイ・ウェイ ー東京ダイナマイト ハチミツ二郎自伝ー
https://www.amazon.co.jp/dp/4575317195/ref=cm_sw_r_api_i_4JV5DWJC24V425ENGF7V_0

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